中国に長く住んでいると、ビジネスに対して中国人と日本人の物の考え方の違いがとてもよくわかる。両国とも一長一短あるが、製品の完成度は圧倒的に日本の方が優れており品質は非常に高いのだが、物事を決定するまで時間がかかり過ぎて、気がついたら他社から先を越されたという事も結構多い。つまり、決まりもしないつまらない会議が異常に多いのが日本。
また、話の段階でリスクの話ばかりが先攻して、やるのかやらないのかはっきりせずただ時間が過ぎて行く場合がとても多い。こんな場合の話し合いが続くと、私はその案件から即撤退する事にしている。理由は、無駄な時間を取られ上に結局ボツになる場合がほとんどだからだ。仕事にリスクは付きものなのだが、日本人は異常にこれにこだわる。つまり失敗する事に対して異常に敏感すぎるのだ。物事はやって見なければわからないと言う事は、頭ではわかっているのだが行動が伴わないのが今の日本人だ。
何か新しい事をを始める時、とりあえず利幅が少なくても行動することだ。最初は小さくやりながら上を目指し、ダメだとわかったら即辞める決断力が必要だ。日本がダメなのは、いままでのビジネスのやり方に固執し過ぎていて、それから脱皮できない人がとても多い。概念や常識や商習慣も時代が変われば変えていくくらいで無いと新しい事や物は生まれないしビジネスだって先へ進めない。
こちらの人達がすらばしい(上海では、すばらしいをこう言う)のは、最初は薄利でも即行動に移し問題があれば修正しながら事を進める事だ。そして、ダメだとわかったら即辞めて、また新しい事を考えて始める。失敗はあって当然の事だし、失敗から学ぶことは宝だと思っている。なので、私の中国の友人の中にはまったく違う職種のビジネスを3つくらい同時にやっている人がけっこう多いし決済通貨もドルや円や人民元など複数を使う。もしかしたら、これが本当のリスク分散だったりして。
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