魯迅公園早朝 2000年
早朝の公園はダンス族で溢れかえっていた。今でもそうだが、このすぐ隣にもダンス族の輪があり、またその横にも。ダンス先生の号令と複数のダンス曲とが混ざり合い一斉に安物のスピーカーから聞こえてくる割れた音は、ノイズを超えて違う次元での調和に近づこうとしているようでもある。そして、この場に若い男女は当然いるはずがない。
現代だと、こんな場に遭遇すると必ずスマホで誰かが撮影しているはずだが、2000年頃の上海ではまだ携帯電話は高嶺の花だったので、携帯は普及してなかった。そして、カメラでさえまだ高価だったので日本製カメラを所有している人はごく僅かだった時代。