海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

紅旗271奇跡 陸田三郎著が台湾から届いた

2016-10-23 | 写真日記

中国製のライカコピー「紅旗」は、四人組の江青が指揮し文革時代に271台しか生産されなかったカメラで、中国製ライカコピーの最高傑作と断言出来るカメラだ。ただ、このカメラの製造に関わった人もすでにいないので、資料らしい物も存在せず謎の多いカメラなのだ。このカメラを実際に見た事がある人はかなり少数なのと、実際に手に取ってシャッターを切った事のある人はさらに少数だと思ってよい。

 

著者は陸田三郎氏

 

日本語と中国語の対訳で台湾で出版

 

私は幸いな事に、前世紀に高輪のMACカメラで一度手にした事があり、2012年には上海の友人のカメラ屋で50mmと90mmをGXR A12マウントに付けて試写させてもらった事がある。その描写は、まさにライカズミルックス50mmとズミクロン90mm描写にそっくりだった。その時のブログ、コレコレコレコレ

この本の中に面白いエピソードがあるので抜粋「ニクソン大統領訪中を記録するために、江青は中国人カメラマンに紅旗を使うよう指示したが、そのカメラが信用出来ないので紅旗を首にかけるも誰ひとりとして使わず皆ライカで撮影した」とある。これはプロカメラマンとして、とてもプロ意識の高い行動と言えるし深く納得。

この本は、陸田三郎氏が台湾で出版し日本語と中国語の対訳となっているが、大陸でもまだ販売されてない。この本で私が知らなかった事など多くの謎がとけた。

★このカメラの実物を見たい人は、上海老相機製造博物館(上海市重慶南路308号1階) で見る事が出来るよ。

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上海の街を歩いていると

2016-10-22 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

確かアメリカ人の作家

 

四川路に過去あった

 

上海の街を歩いていると様々な現代アート作品やアートのような物が普通に出現してきたのは、2005年頃から上海万博までがピーク。その中には首を傾げるような物もあるが、街が発展している証のようなものなので悪い事ではない。私の住んでいる新華路にも美術館行きクラスの大きなムーアの作品が昔からあるのは、租界時代に各国の外交官が住む街だったからだろう。

 CanonFD 50mm f1.4+補正レンズ付アダプター

★ちょっとびっくりした数字の記事

副業解禁は企業のダイバーシティ推進のリトマス紙に」という記事で、副業や兼業についての話なのだが、日本の企業の96%が副業や兼業を禁止しているという数字にびっくり。だいたい会社なんて一生面倒をみてくれる訳ではないのに、終業後まで社員を縛るのは本末転倒。副業の利点はもちろん収入も増える事だが、それ以外にも専業から見えない社会が見えて来る事と、自分の専門分野が広がるのも利点。また、それを今の専業にも活かせる事が出来る。専業の会社だっていつ何があるか分からないし、突然の解雇だって今は当然あるからね。

★日本は他国に比べ住むにはすばらしい国だが、縛りが多くで息苦しい事もある。

 

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パフォーマンス舞台に招待されて

2016-10-21 | 写真日記

開場すると、すでに舞台では瞑想状態

 

舞台開場には私がほとんど一番乗りだったが、すでに演者は瞑想状態で、その姿とビリケン顔がとても美しい。もちろんまだ開演してないので写真撮影は問題ない。開演してまもなくすると、客はスマホを構えて勝手に撮影が始まる。その時、どこからか緑のレーザーが私の数席前の人のスマホのモニターを照らしチカチカと点滅した。 一瞬何が起きたのかわからず舞台よりそのレーザー光線が気になってしかたがなかった。

数分後、他の席でもスマホに緑のレーザーが当てられ点滅したので、そのレーザーの角度を読むと右の入口に立っている劇場の関係者の女性だと判明。上海では、最近は舞台開演中の違法撮影者にはレーザー光線で警告するのだ。私は舞台より、その警告担当の小さなペン型レーザービーム攻撃の的確さに驚き舞台そっちのけ状態。レーザーを照らされた方も一瞬何が起きたのか分からなかったようだが、観客は数秒後にスマホをポケットに。ただ、このレーザー攻撃はトンデモなく危険。スマホに当たったレーザーが反射し、他の客の目に当たると失明の恐れもあるからだ。

★今日の一言

中国で舞台を見る時は、競走馬に使うような遮眼帯を購入してからにしましょうね。

 

 

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村人の規則正しい生活リズム

2016-10-20 | 淀山湖プロジェクト

 村人の生活リズムは規則正しい。朝5時に起床し、村の集会所近くに朝市が出るのでその日の食材などを買い、その後朝食を。そして、畑に出る人や太極拳を1時間ほど毎日やる人もいる。皆それぞれの仕事や畑仕事を終え、夕方5時が夕食時間と決まっている。そして、夜8時過ぎには床につくのが生活パターンだ。

 

私も真似たが足が痙りそうに

 

太極拳をやる人はなぜか女性ばかり

 

ここで太極拳をやっている人達は、朝の七時から約一時間軽く汗を流す。上海市内で流行っている変なダンスなんてやらないのだ。湖の辺りの大きな樹の下で呼吸を整え毎日太極拳をやり一日が始まる。世界共通かも知れないが、総じて女の方が元気で明るい。

人それぞれ様々な境遇で生きているのだが、都会の生活はもしかしたら一番体に優しくない生き方なのかもしれないな。

★電通の社員自殺問題の記事

電通の件で色々な事があぶり出されてきたようだが、この件がきっかけになり日本の一部の会社では就労規定が少しは改善されるかもしれない。でも改善しようにも出来ない職種も多い。特に筆頭はマスコミ関係者。以前2012年にブログでも書いたが、大陸の日系企業は現地スタッフに「日本人は時間にルーズ」と言われている。それは、朝の遅刻は厳しいくせに終業時間が見えにくい事。この昭和の染み付いた慣習の垢が、なかなか取れないのが大陸の日系企業。こんな会社に対しては、上司に対して忙しいフリをしながら残業代を取るくらい図々しく生きた方が体の為だ。

★何事も臨機応変に自分で対処しながら自分を守る生き方をしないと、ただ流されるだけ。

★日本は他国に比べ住むにはすばらしい国だが、最近ちょっと息苦しい。

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村は超高齢社会

2016-10-19 | 淀山湖プロジェクト

たぶん80歳を超えている

 

畑で会ったおばあちゃん

 

上海から100kmちょっと離れた農村に行くと、村の老人たちは普通語が通じないし上海語でもない言語を話すので私の通訳もお手上げ状態。そして、ここからまた100kmほど行くとまた違う言語を使う人々(老人)がいる。中国は広く56の民族で構成されているので、同じ中国語でも数え切れない言語が存在していると思ってよい。ちなみに上海語と北京の普通語の人が会話するとまったく意思疎通が出来ない。そこで生まれたのがピンイン(ローマ字表記)なのだが歴史はまだ浅い。なので、戦時中見方同士でも意思疎通が出来ず悲劇も生まれたと聞いている。

この日、朝の5時過ぎから村を徘徊し朝市にも行ったが、やはりここもかと思うくらい若者の姿をほとんど見ない。これは日本の村も同じようなものなのだが、中国の場合は一人っ子政策の弊害もあるのだろう。ただ、私が知る限り大都市から遠く離れた違う地では、一人っ子政策に厳しい地方があったり、そうではない地方もあり、この問題は一括りにして話す事は出来ない。

 

署名に同行撮影

 

この村にある小さな寺を修復する為の同意書にサインをもらうために村を回ったのだが、言語が通じないのと文字を書けない人も結構多いので難航している。人に寿命があるように、人が住む村にも限界がある。人が住まなくなった場所は、草が生えた廃墟になるだけ。高齢化が進みすぎた村を活性化させ若い人が戻ってくるようにする為には、その村の人達では絶対に無理な場合が多い。この村の近くにも観光地化された施設などがあるが、どれも中途半端で人が集まらないようなものばかりなので、テーマパークのような箱物も今は廃墟になっている。人を集める発想が安易な日本と同じ現象とも言える。

撮影する私が日本人なので村民に受け入れられるかどうか少し不安もあったが、どうも取り越し苦労だったようだ。

★気になる中国の写真業界ニュース

私が関わっている写真業界の会社の事だが、今年に入って廃業や倒産の件数が異常に増えている。国の内外で物が売れないのも一つの理由だが、悲惨な会社はコピーするしか能が無い会社と下請けの工場が今のところ多い。昨年まで普通に売れていた商品が、今年は1/10に減ったなんて話はよくある話。来年はさらに厳しい世界が待ち受けていそうな雰囲気。

 

 

 

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