海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

村は超高齢社会

2016-10-19 | 淀山湖プロジェクト

たぶん80歳を超えている

 

畑で会ったおばあちゃん

 

上海から100kmちょっと離れた農村に行くと、村の老人たちは普通語が通じないし上海語でもない言語を話すので私の通訳もお手上げ状態。そして、ここからまた100kmほど行くとまた違う言語を使う人々(老人)がいる。中国は広く56の民族で構成されているので、同じ中国語でも数え切れない言語が存在していると思ってよい。ちなみに上海語と北京の普通語の人が会話するとまったく意思疎通が出来ない。そこで生まれたのがピンイン(ローマ字表記)なのだが歴史はまだ浅い。なので、戦時中見方同士でも意思疎通が出来ず悲劇も生まれたと聞いている。

この日、朝の5時過ぎから村を徘徊し朝市にも行ったが、やはりここもかと思うくらい若者の姿をほとんど見ない。これは日本の村も同じようなものなのだが、中国の場合は一人っ子政策の弊害もあるのだろう。ただ、私が知る限り大都市から遠く離れた違う地では、一人っ子政策に厳しい地方があったり、そうではない地方もあり、この問題は一括りにして話す事は出来ない。

 

署名に同行撮影

 

この村にある小さな寺を修復する為の同意書にサインをもらうために村を回ったのだが、言語が通じないのと文字を書けない人も結構多いので難航している。人に寿命があるように、人が住む村にも限界がある。人が住まなくなった場所は、草が生えた廃墟になるだけ。高齢化が進みすぎた村を活性化させ若い人が戻ってくるようにする為には、その村の人達では絶対に無理な場合が多い。この村の近くにも観光地化された施設などがあるが、どれも中途半端で人が集まらないようなものばかりなので、テーマパークのような箱物も今は廃墟になっている。人を集める発想が安易な日本と同じ現象とも言える。

撮影する私が日本人なので村民に受け入れられるかどうか少し不安もあったが、どうも取り越し苦労だったようだ。

★気になる中国の写真業界ニュース

私が関わっている写真業界の会社の事だが、今年に入って廃業や倒産の件数が異常に増えている。国の内外で物が売れないのも一つの理由だが、悲惨な会社はコピーするしか能が無い会社と下請けの工場が今のところ多い。昨年まで普通に売れていた商品が、今年は1/10に減ったなんて話はよくある話。来年はさらに厳しい世界が待ち受けていそうな雰囲気。

 

 

 

コメント (1)
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