西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故以降、注目度が増している下水道の安全問題。西宮市の現状についてお知らせします!

2025-02-13 09:24:44 | 安心して暮らせる安全なまちを実現するため

埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故。
下水道の破損が原因と見られていることから事故発生後、各地の下水道管の状況にも注目が集りました。
というわけで今日は、その後の動きも含めて、西宮市の状況についてご報告をば。

大規模かつ衝撃的な事故であったことから、事故発生の翌日には国土交通省から全国の自治体に対して、下水道管の緊急点検を求める通知が出されました。
なお通知で探検対象とされたのは、1日30万トン以上を処理する下水処理場に接続する口径2m以上の下水道管。
要するに「大規模な下水処理場に繋がっている、太い下水管を調査せよ!」ということですね。
通知を受けて、兵庫県が県下全域で基準に該当する下水管を調査しましたが「路面陥没の可能性が高い場所はなかった」とのことでした。
 ↓
下水道管 緊急点検結果“陥没の可能性高い場所ない” 兵庫県@2/7付・NHK WEBニュース

一方で、基準には該当しなくても、危険な下水管はあるかもしれません。
これについての西宮市の対応は「日々の点検調査は実施しており、現時点で特段の対応は考えていない」というものでした。
これだけ聞くと「ちゃんと調査せなあかんやないか!」と、お思いになる方もいらっしゃることかと思います。
が個人的には、安全を保つための一定の対応は進められていると言えるかな...という印象を持っています。
以下、そう感じている背景について。

西宮市内の下水道管の総延長は約1500kmで、その内訳は
-----
・老朽化が進みやすいコンクリ管が約500km(他都市では80~115年の耐用年数の例あり)
・老朽化が進みにくい塩化ビニール管が約1,000km
-----
というもの。
市は、毎年100km程度を点検調査し、修繕・改修などの対応が必要なものについては順次、対応を進めています。
また点検調査とは別に、年間10億円程度の予算をつけて順次、老朽管の改築も進めています。
加えて、老朽管が増えて行くことを踏まえて、今後、増改築のスピードを速めていく考えも示されています。
もちろん、これで100%安全だと言うつもりなどありません。
けれども、こういった内容を踏まえ、総じて、現在の状況下で取り組まれるべき、取り組むことができる対応は進められているという印象を持ちました。

一方で、八潮市の事案からは
-----
●わずか5年前の調査から急速に劣化したのか?そうであれば、その原因はなにか?
●敷設後42年で劣化した原因は?
-----
等、興味深い点があり、今後の原因究明を含め、展開を注視していくとのこと。
ここは私としても気になるところですね...

もちろん、どんどん改築を進めていくことができれば、それに越したことはありません。
が、下水管に関わる工事には、きわめて巨額の費用がかかるんですよね。
その一因が、下水管は上水管等に比べても、かなり深くに設置されていることにあります。
上水管の場合、圧力をかけて水を送るため、そこまで地中深くに設置しなくても、水は送れます。
が下水管は自然の勾配を使い、引力の力で流下させるため、かなり深くを掘らなければなりません。
これも全国的に、下水の安全対策が進みにくい一因だと思います。

今回の事故によって、
-----
●下水の安全を保たなければ、市民生活に大きな危険が及びかねないこと
→一度、事故が起きたなら、市民生活に大きな影響が及ぶこと
-----
が、改めて明らかになりました。
一方で、下水道のみならず道路・橋や上水・ごみ処理施設等、多くの公共インフラにおいて、維持のために巨額の費用が必要となる一方で、その危険性は目に見えにくい。
なので、どうしても後回しになりがちなのが、その宿命だと常々、感じています。
 ↓
【ご参照】
老朽化対策が急務です。@2012年12月のブログ

また限りある財源の中、必要な対策を進めるため、費用自体を圧縮していくという考えも欠かせません。
下水の場合、最も大きな費用が必要となるのは、管と処理場です。
幸い、西宮市の場合、下水管については一定の広域化が進められています。
また下水処理場についても、現在の3箇所体制から2箇所体制への統廃合を進めて効率化を図ろうとしているとのこと。
 ↓


上水道の多くを
-----
●南部では阪神水道企業団
●北部では兵庫県営水道
-----
での供給を受けるという形で広域化が進んでいることも含め、一定の効率化は進んでいると言えるでしょう。
ここは阪神間という恵まれた位置にあればこその話なのかな、とも思います。

一方で、甚だ危惧される話もあります。
それは西宮市のように財政状況が厳しいと、こういう目に見えない費用を後回しにすることで、目先の財政状況を改善しようとすることが起こりがち...ということ。
でも、そういうことを積み重ねると、結局は将来に負の遺産を残すことになってしまいます。
だからこそ、こうした問題にも、しっかり取り組んでいかなければならない...という思いを新たにしています。
ますます励まなければ。。。

という、やや広報的要素強めのブログでした。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。