◇ 看護師に一本の内線電話
先日、ある病院の外来でのこと。一人の看護師があちこち走り回りながら患者に応対中、一本の電話が看護師の持っているPHSにかかってきた。話している相手は看護部長であった。「部長、それについてはパソコンで○○勤務表に入力しましたが、間違っていましたか? 入力はできたのですが…」という内容。やりとりは1分ほどで、そう長くはなかったが、違和感を覚えた。他の患者の緊急事態のことならわかるが、自分たちの事務処理のことを患者や家族を目の前にして答えるべきこと?「いま、患者応対中ですので、後で電話をかけます」と言って一旦切り、患者応対後に事務所に入るなどして電話をかけなおすのが、基本ではないだろうか。
◇ 無意識の優先順位
この出来事の前には、看護師は走り回りながら患者一人ひとりに対応していて、近くにいる他の患者・家族への気配りも欠かさないようにしていた。見ていてよくわかったが、そういう意識のある看護師にもかかわらず、なぜ「後で電話をかけます」が言えなかったのだろう?
実際に質問したわけではないが、看護部長も看護師全員へ「患者優先」の指導をしているであろう。しかし、実際は「看護部長優先」が職員に強く意識づけられてしまっていて、「後で電話をかけます」がはばかられたと考えられる。
◇ プライドが持てない
これでは看護師はプライドが持てない。「上司優先、組織優先」になってしまっていて、看護師としての本分である「患者優先」が大事にできないからだ。
プライドは“働きがい”“やりがい”につながり、その人のもっているパフォーマンスを高める。そのためには「後で電話をかけます」を看護部長であっても、院長であっても言えるようにしていかなければならない。
看護部長からは「患者優先はきちんと伝えてある」と反論があるかもしれないが、実際には今回のように優先順位が逆転しているケースも少なくない。
部下のプライドを理解し、優先順位を間違わせないよう指導しておく必要がある。と同時に、上司は上のようなことが起こりうるかもしれないという認識をもち、自らに対して注意を怠らないようにすべきである。
先日、ある病院の外来でのこと。一人の看護師があちこち走り回りながら患者に応対中、一本の電話が看護師の持っているPHSにかかってきた。話している相手は看護部長であった。「部長、それについてはパソコンで○○勤務表に入力しましたが、間違っていましたか? 入力はできたのですが…」という内容。やりとりは1分ほどで、そう長くはなかったが、違和感を覚えた。他の患者の緊急事態のことならわかるが、自分たちの事務処理のことを患者や家族を目の前にして答えるべきこと?「いま、患者応対中ですので、後で電話をかけます」と言って一旦切り、患者応対後に事務所に入るなどして電話をかけなおすのが、基本ではないだろうか。
◇ 無意識の優先順位
この出来事の前には、看護師は走り回りながら患者一人ひとりに対応していて、近くにいる他の患者・家族への気配りも欠かさないようにしていた。見ていてよくわかったが、そういう意識のある看護師にもかかわらず、なぜ「後で電話をかけます」が言えなかったのだろう?
実際に質問したわけではないが、看護部長も看護師全員へ「患者優先」の指導をしているであろう。しかし、実際は「看護部長優先」が職員に強く意識づけられてしまっていて、「後で電話をかけます」がはばかられたと考えられる。
◇ プライドが持てない
これでは看護師はプライドが持てない。「上司優先、組織優先」になってしまっていて、看護師としての本分である「患者優先」が大事にできないからだ。
プライドは“働きがい”“やりがい”につながり、その人のもっているパフォーマンスを高める。そのためには「後で電話をかけます」を看護部長であっても、院長であっても言えるようにしていかなければならない。
看護部長からは「患者優先はきちんと伝えてある」と反論があるかもしれないが、実際には今回のように優先順位が逆転しているケースも少なくない。
部下のプライドを理解し、優先順位を間違わせないよう指導しておく必要がある。と同時に、上司は上のようなことが起こりうるかもしれないという認識をもち、自らに対して注意を怠らないようにすべきである。