今回ご紹介するのは「アイネクライネナハトムジーク」(著:伊坂幸太郎)です。
-----内容-----
ここにヒーローはいない。
さあ、君の出番だ。
奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL……。
情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズ!!
伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!
-----感想-----
作者本人があとがきに書いているように、伊坂幸太郎さんの作品にしては珍しく泥棒や強盗、殺し屋が出てこず、人が死ぬこともありませんでした。
まずこのタイトルに面食らいました。
作品を読んでいくと、アイネ・クライネ・ナハトムジークはモーツァルトの曲で、ドイツ語で「ある、小さな、夜の曲」という意味であり、日本語では「小夜曲」と言うことが分かります。
物語は以下の六編で構成されています。
アイネクライネ
ライトヘビー
ドクメンタ
ルックスライク
メイクアップ
ナハトムジーク
それぞれの物語はリンクしていて、その章で語り手だった人の友人や知人として登場した人が他の章で語り手になっていたりします。
「アイネクライネ」の語り手は佐藤という27歳の会社員。
マーケットリサーチを行う会社で、冒頭で佐藤は街頭アンケートをしていました。
普段はインターネットを活用してリサーチを行うのですが、藤間という先輩社員に巻き込まれる形で失敗をしてしまいデータが消えてしまったため、課長から残業代なしのアンケート作業を命じられていました。
藤間は優秀な社員なのですが奥さんに出て行かれ自暴自棄になっていました。
織田一真と織田由美の夫妻は、佐藤の大学の同級生。
織田一真はかなり適当な性格ですが、出会いについての織田一真の考え方は意外と興味深かったです。
「出会い方とかそういうのはどうでもいいんだよ」
「いいか、後になって、『あの時、あそこにいたのが彼女で本当に良かった』って幸運に感謝できるようなのが、一番幸せなんだよ」
「ライトヘビー」の語り手は美奈子。
美奈子は美容師をしています。
美奈子がよく担当するお客さんに板橋香澄という人がいて、冒頭は二人の会話で始まりました。
二人の会話の中でボクシングのウィンストン小野という人が出てきます。
日本では珍しいヘビー級の選手で、「アイネクライネ」に出ていたヘビー級のチャンピオンへの挑戦者と同じ人物です。
「アイネクライネナハトムジーク」ではこのボクシングのウィンストン小野の試合が重要な意味を持ちます。
作品を通して何度もウィンストン小野の試合のことが出てきていました。
美奈子の友人に山田寛子と日高亮一という人がいます。
三人揃って居酒屋に行ったりすることがよくあるようです。
この三人は居酒屋の帰り道、「斉藤さん」という人のところに寄っていました。
斉藤さんは路上で歌を売っている人で、客が料金の100円を払い「今、こんな気持ちです」「こんな状況です」と話をすると、斉藤さんがうんうんとうなずきパソコンを叩き、そこから曲の一部が再生されるというものです。
不思議なことに歌詞やメロディが客の気分にマッチしていて愉快な気持ちになるとのことです。
私はこれを読んで、昔横浜の路上でこちらが名前を言うと、ヘッドフォンをして音楽か何かを聞きながら一気に和紙に筆でメッセージを書いていた人のことを思い出しました。
最初に「○○」と名前が書いてあって、次に「○○の~」とメッセージが書かれています。
ちなみに板橋香澄の弟に学という人がいて、板橋香澄のいたずらから美奈子と学は電話で話をするようになっていました。
やがて明らかになる学の正体が意外なもので、この仕掛けには驚きました。
伊坂さんらしいなと思います。
また、美奈子の地元の友人で高校時代の同級生に由美がいます。
この由美は「アイネクライネ」に出ていた織田由美で、短編同士がリンクしていました。
学は一ヶ月半ほど全く電話をかけてこない時期があって、その後はまたかかってくるようになりました。
なぜその間全く電話をかけてこなかったのか、謎でしたが正体が分かって納得しました。
美奈子は山田寛子と日高亮一に学のことを話していて、ここまで読んだ時点で既に多くの人が登場していて、人と人の関わり合いがこの作品のテーマなのかも知れないと思いました。
最後はヘビー級ボクサー、ウィンストン小野の世界戦でこの短編のクライマックスを迎えます。
「ドクメンタ」は藤間の物語。
「アイネクライネ」で佐藤の会社の先輩として登場していた人です。
アイネクライネでは藤間の奥さんが藤間に愛想を尽かして出て行ってしまって、衝撃を受けた藤間は錯乱した精神状態になり、仕事場で突然叫び声を発し、目の前の机を蹴飛ばしてしまっていました。
それが原因で佐藤も巻き込まれ、大切なデータが消失してしまったというわけです。
「ドクメンタ」では奥さんが出ていってから既に半年経っています。
藤間の上司の課長が藤間と飲みに行った居酒屋で言った「夫婦の関係は外交と同じ」というのは印象的でした。
「いいか、藤間、外交そのものだぞ。宗教も歴史も違う、別の国だ、女房なんて。それが一つ屋根の下でやっていくんだから、外交の交渉技術が必要なんだよ。一つ、毅然とした態度、二つ、相手の顔を立てつつ、三つ、確約はしない、四つ、国土は守る。そういうものだ。離婚だって、立派な選択だ。ともにやっていくことのできない他国とは、距離を置くほうがお互いの国民のためだからな」
ちなみにこの短編では「銀行の記帳」が物語の鍵になっています。
愛想を尽かして出て行ってしまった奥さんに戻ってきてもらえるのか、興味深い物語の終わり方でした。
「ルックスライク」は「高校生」と「若い男女」の二つの物語が交互に展開されていきます。
「高校生」の語り手は久留米和人(かずと)で、ほかには英語教師の深堀先生や織田美緒などが登場。
織田美緒は織田一真と織田由美の娘です。
「若い男女」の語り手は笹塚朱美(あけみ)。
ファミリーレストランでアルバイトをしています。
冒頭、クレーマーの客が朱美に因縁をつけています。
そこに若い男が割って入ってきて、気になることを言います。
「あの、こちらの方がどなたの娘さんかご存知の上で、そういう風に言ってらっしゃるんですか?」
「いえ、あの人の娘さんにそんな風に言うなんて、命知らずだな、と思いまして」
「誰の娘かも知らずに、怒っているんだとしたら、あなたがちょっと心配になっちゃいまして」
これは『この子がどなたの娘かご存知ですか作戦』と言い、割って入ってきた男が咄嗟に考えたものです。
なかなかの効果を発揮して、クレーマーのおじさんも朱美が誰の娘なのか気になって因縁をつける声がトーンダウンしていました。
男の名前は邦彦と言います。
そこから一年が経ち、笹塚朱美は助けてくれた邦彦と付き合うようになっていました。
やがて一年半が経った頃、笹塚朱美のほうが邦彦に倦怠感を抱いていました。
大丈夫?と問われれば、大半の人は、「大丈夫」とほとんど反射的に返事をするものだとは、邦彦は気づいていない。
これは印象的でした。
たしかに大丈夫?と聞かれると自動的に「大丈夫」と答えてしまう場合が多いです。
しかし本当は大丈夫ではない場合も多々あると思います。
この話では邦彦の正体と笹塚朱美の正体が最後に明らかになります。
別々に進んでいた二つの話がある時ひとつに重なり合うという、伊坂幸太郎さんの最も得意とする展開がここで見られました。
しかもいつもとは少し違う重なり方をしていて新鮮でもありました。
二世代に跨がる驚きの文章マジックでした。
「メイクアップ」の語り手は結衣。
化粧品を作る会社で働いています。
同期の佳織は思いついたことを熟考することなく次々口にする性格で、結衣とは正反対ですが、意外にも安心して話ができる存在となっています。
結衣の旧姓は高木で、高校時代にいじめに遭っていました。
その時結衣をいじめていた小久保亜季が広告会社の社員として結衣の前に登場。
結衣の会社の新商品のプロモーションについて、その広告会社が名乗りを上げてきたのです。
この状況について佳織は「来たね、これは。復讐の時が来たわけだよ」と結衣に言ってきます。
あちらの会社は必死に契約を取りにきている状況で、立場からすればこちらは選ぶ側、あちらは選ばれる側で、完全に結衣が有利、さあ復讐しようというわけです。
またこの話では「ライトヘビー」に出ていた山田寛子が結衣の上司として登場。
26、7歳の頃に「会社でいっちょ頑張ってみるか」と思い、30代半ばとなった現在は広報部の部長補佐を勤めているすごい人です。
結衣は結婚して苗字が変わり、高校時代とは外見もかなり変わったため、小久保亜季は結衣が高校の同級生だということに気づいていませんでした。
そして結衣は亜季に誘われて合コンに行くことになります。
そこで結衣は亜季の内面が高校時代と変わっていないことを知ることになります。
それを知り、結衣がどうするのか、興味深かったです。
「ナハトムジーク」は今まで出てきた複数の人物の物語が順番に展開されていきます。
時系列も現在と19年前と9年前の3つあり、大きく時間が流れたことが分かります。
ウィンストン小野の試合が今までで一番物語の中心に来ていました。
織田美緒やその友達で藤間の娘の藤間亜美子が登場する物語もあり、二世代に渡る物語構成になっていました。
また、最後に別の章で登場していた「合唱コンクール」のネタが出てきて、これが意外でした。
改めてこの物語は「リンク、つながり」の物語だと思いました。
またいずれ読んでみるとより一層各章同士のつながりが分かり、ひとつの大きな物語が形作られると思います。
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ここにヒーローはいない。
さあ、君の出番だ。
奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL……。
情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズ!!
伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!
-----感想-----
作者本人があとがきに書いているように、伊坂幸太郎さんの作品にしては珍しく泥棒や強盗、殺し屋が出てこず、人が死ぬこともありませんでした。
まずこのタイトルに面食らいました。
作品を読んでいくと、アイネ・クライネ・ナハトムジークはモーツァルトの曲で、ドイツ語で「ある、小さな、夜の曲」という意味であり、日本語では「小夜曲」と言うことが分かります。
物語は以下の六編で構成されています。
アイネクライネ
ライトヘビー
ドクメンタ
ルックスライク
メイクアップ
ナハトムジーク
それぞれの物語はリンクしていて、その章で語り手だった人の友人や知人として登場した人が他の章で語り手になっていたりします。
「アイネクライネ」の語り手は佐藤という27歳の会社員。
マーケットリサーチを行う会社で、冒頭で佐藤は街頭アンケートをしていました。
普段はインターネットを活用してリサーチを行うのですが、藤間という先輩社員に巻き込まれる形で失敗をしてしまいデータが消えてしまったため、課長から残業代なしのアンケート作業を命じられていました。
藤間は優秀な社員なのですが奥さんに出て行かれ自暴自棄になっていました。
織田一真と織田由美の夫妻は、佐藤の大学の同級生。
織田一真はかなり適当な性格ですが、出会いについての織田一真の考え方は意外と興味深かったです。
「出会い方とかそういうのはどうでもいいんだよ」
「いいか、後になって、『あの時、あそこにいたのが彼女で本当に良かった』って幸運に感謝できるようなのが、一番幸せなんだよ」
「ライトヘビー」の語り手は美奈子。
美奈子は美容師をしています。
美奈子がよく担当するお客さんに板橋香澄という人がいて、冒頭は二人の会話で始まりました。
二人の会話の中でボクシングのウィンストン小野という人が出てきます。
日本では珍しいヘビー級の選手で、「アイネクライネ」に出ていたヘビー級のチャンピオンへの挑戦者と同じ人物です。
「アイネクライネナハトムジーク」ではこのボクシングのウィンストン小野の試合が重要な意味を持ちます。
作品を通して何度もウィンストン小野の試合のことが出てきていました。
美奈子の友人に山田寛子と日高亮一という人がいます。
三人揃って居酒屋に行ったりすることがよくあるようです。
この三人は居酒屋の帰り道、「斉藤さん」という人のところに寄っていました。
斉藤さんは路上で歌を売っている人で、客が料金の100円を払い「今、こんな気持ちです」「こんな状況です」と話をすると、斉藤さんがうんうんとうなずきパソコンを叩き、そこから曲の一部が再生されるというものです。
不思議なことに歌詞やメロディが客の気分にマッチしていて愉快な気持ちになるとのことです。
私はこれを読んで、昔横浜の路上でこちらが名前を言うと、ヘッドフォンをして音楽か何かを聞きながら一気に和紙に筆でメッセージを書いていた人のことを思い出しました。
最初に「○○」と名前が書いてあって、次に「○○の~」とメッセージが書かれています。
ちなみに板橋香澄の弟に学という人がいて、板橋香澄のいたずらから美奈子と学は電話で話をするようになっていました。
やがて明らかになる学の正体が意外なもので、この仕掛けには驚きました。
伊坂さんらしいなと思います。
また、美奈子の地元の友人で高校時代の同級生に由美がいます。
この由美は「アイネクライネ」に出ていた織田由美で、短編同士がリンクしていました。
学は一ヶ月半ほど全く電話をかけてこない時期があって、その後はまたかかってくるようになりました。
なぜその間全く電話をかけてこなかったのか、謎でしたが正体が分かって納得しました。
美奈子は山田寛子と日高亮一に学のことを話していて、ここまで読んだ時点で既に多くの人が登場していて、人と人の関わり合いがこの作品のテーマなのかも知れないと思いました。
最後はヘビー級ボクサー、ウィンストン小野の世界戦でこの短編のクライマックスを迎えます。
「ドクメンタ」は藤間の物語。
「アイネクライネ」で佐藤の会社の先輩として登場していた人です。
アイネクライネでは藤間の奥さんが藤間に愛想を尽かして出て行ってしまって、衝撃を受けた藤間は錯乱した精神状態になり、仕事場で突然叫び声を発し、目の前の机を蹴飛ばしてしまっていました。
それが原因で佐藤も巻き込まれ、大切なデータが消失してしまったというわけです。
「ドクメンタ」では奥さんが出ていってから既に半年経っています。
藤間の上司の課長が藤間と飲みに行った居酒屋で言った「夫婦の関係は外交と同じ」というのは印象的でした。
「いいか、藤間、外交そのものだぞ。宗教も歴史も違う、別の国だ、女房なんて。それが一つ屋根の下でやっていくんだから、外交の交渉技術が必要なんだよ。一つ、毅然とした態度、二つ、相手の顔を立てつつ、三つ、確約はしない、四つ、国土は守る。そういうものだ。離婚だって、立派な選択だ。ともにやっていくことのできない他国とは、距離を置くほうがお互いの国民のためだからな」
ちなみにこの短編では「銀行の記帳」が物語の鍵になっています。
愛想を尽かして出て行ってしまった奥さんに戻ってきてもらえるのか、興味深い物語の終わり方でした。
「ルックスライク」は「高校生」と「若い男女」の二つの物語が交互に展開されていきます。
「高校生」の語り手は久留米和人(かずと)で、ほかには英語教師の深堀先生や織田美緒などが登場。
織田美緒は織田一真と織田由美の娘です。
「若い男女」の語り手は笹塚朱美(あけみ)。
ファミリーレストランでアルバイトをしています。
冒頭、クレーマーの客が朱美に因縁をつけています。
そこに若い男が割って入ってきて、気になることを言います。
「あの、こちらの方がどなたの娘さんかご存知の上で、そういう風に言ってらっしゃるんですか?」
「いえ、あの人の娘さんにそんな風に言うなんて、命知らずだな、と思いまして」
「誰の娘かも知らずに、怒っているんだとしたら、あなたがちょっと心配になっちゃいまして」
これは『この子がどなたの娘かご存知ですか作戦』と言い、割って入ってきた男が咄嗟に考えたものです。
なかなかの効果を発揮して、クレーマーのおじさんも朱美が誰の娘なのか気になって因縁をつける声がトーンダウンしていました。
男の名前は邦彦と言います。
そこから一年が経ち、笹塚朱美は助けてくれた邦彦と付き合うようになっていました。
やがて一年半が経った頃、笹塚朱美のほうが邦彦に倦怠感を抱いていました。
大丈夫?と問われれば、大半の人は、「大丈夫」とほとんど反射的に返事をするものだとは、邦彦は気づいていない。
これは印象的でした。
たしかに大丈夫?と聞かれると自動的に「大丈夫」と答えてしまう場合が多いです。
しかし本当は大丈夫ではない場合も多々あると思います。
この話では邦彦の正体と笹塚朱美の正体が最後に明らかになります。
別々に進んでいた二つの話がある時ひとつに重なり合うという、伊坂幸太郎さんの最も得意とする展開がここで見られました。
しかもいつもとは少し違う重なり方をしていて新鮮でもありました。
二世代に跨がる驚きの文章マジックでした。
「メイクアップ」の語り手は結衣。
化粧品を作る会社で働いています。
同期の佳織は思いついたことを熟考することなく次々口にする性格で、結衣とは正反対ですが、意外にも安心して話ができる存在となっています。
結衣の旧姓は高木で、高校時代にいじめに遭っていました。
その時結衣をいじめていた小久保亜季が広告会社の社員として結衣の前に登場。
結衣の会社の新商品のプロモーションについて、その広告会社が名乗りを上げてきたのです。
この状況について佳織は「来たね、これは。復讐の時が来たわけだよ」と結衣に言ってきます。
あちらの会社は必死に契約を取りにきている状況で、立場からすればこちらは選ぶ側、あちらは選ばれる側で、完全に結衣が有利、さあ復讐しようというわけです。
またこの話では「ライトヘビー」に出ていた山田寛子が結衣の上司として登場。
26、7歳の頃に「会社でいっちょ頑張ってみるか」と思い、30代半ばとなった現在は広報部の部長補佐を勤めているすごい人です。
結衣は結婚して苗字が変わり、高校時代とは外見もかなり変わったため、小久保亜季は結衣が高校の同級生だということに気づいていませんでした。
そして結衣は亜季に誘われて合コンに行くことになります。
そこで結衣は亜季の内面が高校時代と変わっていないことを知ることになります。
それを知り、結衣がどうするのか、興味深かったです。
「ナハトムジーク」は今まで出てきた複数の人物の物語が順番に展開されていきます。
時系列も現在と19年前と9年前の3つあり、大きく時間が流れたことが分かります。
ウィンストン小野の試合が今までで一番物語の中心に来ていました。
織田美緒やその友達で藤間の娘の藤間亜美子が登場する物語もあり、二世代に渡る物語構成になっていました。
また、最後に別の章で登場していた「合唱コンクール」のネタが出てきて、これが意外でした。
改めてこの物語は「リンク、つながり」の物語だと思いました。
またいずれ読んでみるとより一層各章同士のつながりが分かり、ひとつの大きな物語が形作られると思います。
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