一関市花泉町日形地区北部、丘陵上の集落や耕作地を遠巻きに巡る農道を歩いていると、
あちこちに小さなサクランボを付けた木を見かけます。よく植えられているソメイヨシノ
は園芸種で、ほとんどサクランボを付けませんから、このサクラは山野に自生するヤマザ
クラの系統と思われます。
東北地方の丘陵地~山地に自生するサクラの仲間には、ヤマザクラ、カスミザクラ、オオ
ヤマザクラの三種があります。ヤマザクラはやや暖かい地方に分布していて、北限は松島
湾岸とされますから対象から除かれます。オオヤマザクラはやや標高の高い山地に自生し
ていて、樹皮が紫褐色ですから対象から除かれます。
よって写真のサクラはカスミザクラということになります。
二枚とも2020.6.24撮影
カスミザクラやヤマザクラの樹皮を6~8月に採取して、天日で乾燥させたものが生薬の
桜皮(オウヒ)です。鎮咳、去痰、湿疹、じん麻疹などに用いられます。
薬効成分はフラボノイド化合物のサクラニンやサクラネチン。
桜皮エキスは鎮咳・去痰薬として、多くのせき止めやたん切りのシロップ剤に配合されて
いるようです。
二枚とも2020.6.24撮影
カスミザクラは2017年の5月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/e0924e867c1b92a691ce43f1c61739ff
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