一関市花泉町、丘陵地中腹の林道を行くと、松混じりの雑木林の中にキノコの傘らしき黄
土色の丸いものが見えます。林に入って確認するとアミタケのようで、1本抜き取って傘
裏を見ると網目状の管孔になっていますから、アミタケで間違いないでしょう。
アミタケの名前の由来も網目状の管孔にあるようです。
海岸近くの松林に多いキノコですが、この場所のように内陸の松林にも生えます。
またアカマツの若木の林に、より多く発生するするとの説があります。
二枚とも2022.10.6撮影
アミタけはよく知られた食茸で、宮城県北では親しみをもってアミッコと呼ばれています。
熱を通すと濃い赤紫に変色しますから、初めて調理する人は驚き、やや不気味にも感じて
「食べられるキノコなのかしら ? 」と訝しみます。食べてみると独特のぬめりがナメコに
も劣らない食感で、温和な味とともに人気があります。
我家では主にキノコ汁にして食べますが、麺類に入れたり、大根おろし和えにしたりもし
ます。たくさん採れたときは塩漬けにし、冬から春頃まで美味しく食べることができます。
二枚とも2022.10.6撮影
イグチ科ヌメリイグチ属の小~中型キノコで、初夏~秋にマツ林の林床に発生し、しばし
ば群生する。傘の直径は3~10cm、幼菌時は饅頭型、後に扁平~浅皿形。
表面は赤褐色~黄褐色で強い粘性がある。肉は厚く、類白色~淡橙色、加熱すると赤紫色
に変色し、無味、臭いは温和。傘裏は網目状の管孔で、管孔口は多角形で大小不揃いな蜂
の巣状。柄に対してやや垂生、淡黄色~淡黄褐色。
胞子は紡錘状楕円形、淡黄色で長さ6.5~10µm。
柄は長さ3~6cm、直径0.5~1..5cm、上下同径~下部やや太く、中実。
表面は傘より淡色、つばは無い。
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