里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オオホウライタケ 林際の草地

2020-07-29 | 日記

一関市厳美町南部、小猪岡川上流域の県道をゆるやかに下って行くと、道路と林の間の草
地が刈り払われていて、そこに淡褐色のキノコが20本ほど生えています。
しゃがみ込んで観察すると、傘表にくっきりと溝が入っていますが、たぶん傘裏のヒダに
影響を受けて溝が生じているのでしょう。
一本抜いて、傘裏を確認すると粗いヒダがありますから、やはりヒダの部分が引けて溝に
なっているようです。特徴がはっきりしていますから、種の同定は容易でしょう。

                              二枚とも2020.7.23撮影

キノコ図鑑をめくって、傘表に溝が入っているキノコを探すと、カレバキツネタケ、ハリ
ガネオチバタケ、オオホウライタケなどがあります。カレバキツネタケは傘の中央部が窪ん
でいますから、写真のキノコとは別物でしょう。
ハリガネオチバタケはごく小さなキノコですから、やはり別物でしょう。
「オオホウライタケ」は大きさや各部位の特徴が合致し、色合いも同じですからこれですね。

一般的な食茸には入っていませんが、食べられるキノコのようです。
柄は硬いので切り捨て、傘のみを食べるようですが、特別な風味とか旨味はないようです。

                                   2020.7.23撮影

ホウライタケ科ホウライタケ属のキノコで、春~秋にかけて、雑木林・竹林・林道沿いな
どの、堆積落葉中に生え、しばしば束生~群生する。
地中に白い菌糸のマットを形成する。
傘は初め円錐形から鐘形で、後にほぼ平らに開く。直径は3~10cm、粘性なく、周縁に放
射状の溝がある。表面の色は淡黄褐色で中央部は茶褐色になる。乾くと帯白色になる。
柄は長さ5~9㎝、直径2~3.5mmで上下同径、中実で強靭、傘とほぼ同色。
ひだは粗く、柄に上生~離生、傘より淡色だが後に褐色を帯びる。
肉は質が薄く皮質。



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