里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ウグイスカグラの赤い実

2018-06-14 | 日記
南三陸町歌津地区の半島部、集落道を北へ向かっていると、丘陵地の裾を巻くように
海岸へと下って行きます。海岸が見えてきた辺りで、山側法面に茂る低木に赤い実が
生っているのを見つけました。直径は8mmほどで、完熟してやわらかそうな液果です。
山裾や林道沿いでたまに見かけるウグイスカグラの実ですね。以前何度か食べたこと
があり、完熟した実に酸味は無く、ほのかな甘さがあったように記憶しています。




                              二枚とも2018.6.8撮影

ウグイスカグラを漢字表記すると「鶯神楽」となります。その由来には諸説ありますが、ウグイス
がこの木の茂みに隠れる様や、この枝を渡り歩く姿を「神楽舞う」とした説に説得力があります。
ウグイスが鳴く頃に開花するため、ウグイスノキという別名もあるようです。

この実は食べられ、ジャムにしたり、果実酒に入れたりするようです。
ただ、山野に群生しているのは見たことが無く、1~2本の木に生った実を採り集めても、大した
量にならないでしょうから、5~6個摘み食いする程度の果実でしょうね。


                                  2018.6.8撮影

スイカズラ科スイカズラ属の落葉広葉樹で、樹高1~2mの低木。
北海道南部~九州に分布し、日当たりの良い丘陵地~山地に自生し、やや乾燥気味の場所を好む。
樹形は株立ち状で、株元からよく分枝する。樹皮は灰褐色で、縦に裂けて剥がれる。
若い枝は赤褐色を帯びる。
葉は対生し、葉身は広楕円形で長さ3~6cm、先端は尖る。葉の縁に毛が生えることがある。
新葉は縁が赤くなることが多い。葉裏は緑白色。
花期は3~4月、葉腋から長さ1~2cmの細い花柄を出し、淡紅色の花を1~2個下向きに付ける。
花冠は長さ1~2cmの漏斗形で、先が5裂して裂片は平開する。雄しべ5個。雌しべ1個。
果実は楕円体の液果で、直径8mmほど、長さ1~1.5cm。6月頃赤く熟して食べられる。
種子は柿の種形で、長さ4~5mm。


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