一関市藤沢町、小沢沿いの集落道を下って行くと道脇に1本のクルミの木があって、樹下
に何個かクルミが落ちています。すでに果皮は腐れ落ちていて、固い殻の堅果(核果)とな
って転がっています。よく見ると堅果の形がハート形ですからヒメグルミですね。
めったに見掛けないクルミで、宮城県民となってからは初めて見ました。
ヒメグルミは山野に自生するオニグルミの変種と言われていて、両者を比較するとオニグ
ルミの堅果の方が大きいものの、中の種子部分(子葉)はヒメグルミの方が大きいように見
えます。堅果以外の枝葉や樹皮では、オニグルミとヒメグルミを見分けられないようです。
樹下には半割れの殻も落ちていましたが、これはリスやネズミがかじって殻を割り、中の
種子部分を食べた跡ですね。
二枚とも2024.10.21撮影
新潟の生家にはヒメグルミの木が1本あって、秋になると殻を割って中の種子部分を取り
出し、これをお正月の餅料理に用いました。いわゆるクルミ餅として食べていました。
オニグルミに比べて種子部分を取り出しやすく、手が掛かりませんでしたね。
埼玉県北本市の縄文中期の遺跡からは、縄文土器とともに大量のクルミの殻が出土してい
ます。クルミの殻が集中して出土する地点をクルミ塚といい、殻を調べると大半はオニグ
ルミですが、わずかにヒメグルミが含まれていたようです。
およそ5000年前の遺跡からヒメグルミの殻が出土しているということは、ヒメグルミは品
種改良されたものではなく、自然発生した変種であることを示しています。
二枚とも2024.10.21撮影
クルミ(オニグルミ)は2016年の8月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/049d53dbb768067b62a4ffab6179ef25
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