里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オオイタドリ 林際に群生

2023-09-02 | 日記

一関市花泉町、川沿いの車道から分かれて、整備された林道を延々と上がって行くと、30
分ほどで上り切ったようで、ようやく平坦な道になります。
少し行くと林道右側の林際に大形の植物が茂っていて、茎の先の方にたくさんの黄白色の
花が咲いています。草丈が2~3mあり、葉身の大きさが私の掌よりも大きいので、オオ
イタドリでしょう。花序がモジャモジャと垂れているので、雌花序と思われます。

オオイタドリは林際に群生していて、帯状に30~40mも続いています。茎の本数は200本
以上あるでしょうか。雄花序がないか探してみましたが、雌花序しかありませんね。
ということは、200本の茎は全て地下茎で繋がっていると推測されますから、これら全て
で一株ということになるのでしょう。

                              二枚とも2023.8.26撮影

イタドリの根茎を天日乾燥させたものは、漢方で虎杖根と呼ばれ、煎じて服用することで
健胃、緩下、利尿、通経などに効果があるとされます。オオイタドリの根茎も同様の効
があるとされ代用されてきました。

オオイタドリは漢方の効能とは別に、民間薬として用いられてきました。
利用部位は若芽で、鎮痛、抗炎症、抗アレルギーの効果があるとされます。オオイタドリ
を漢字表記すると「大痛取」とする説もあります。
近年はサプリメントとして用いられていて、膝などの関節痛に効果があるとされます。
これは含有するレスベラトロールの効果で、他にも強い抗酸化力があって、アンチエイジ
ング効果が期待されます。

                              二枚とも2023.8.26撮影

タデ科イタドリ属の多年草で、北海道~中部以北の本州に分布する。草丈は2~4m。
山野の草地や林縁、河川敷などに自生し、しばしば群生する。
根茎は太く皮は褐色で内部は黄色。横に這い分岐して広がる。節があって、ところどころ
から茎を出して束生する。茎は中空で、質はかたく上部で枝分かれする。
葉は互生し、葉身は長卵形~卵形で長さ20~40cm、先は尖り基部は心形。裏面は粉白色を
帯びる。葉柄は長さ1~4cm。托葉は膜質でサヤ状。
花期は7~9月、葉腋から立ち上がる総状花序に小さな花を多数密につける。
雌雄異株で雌花は下向きに穂状に垂れ、雄花は上向きに穂状に立つ。
花被は白~淡黄白色で、萼は5裂する。
果実は痩果で、外花被は果時にも残り、長さ1cmほどの翼状になる。



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