里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ネズミモチ 鼠の糞状の実

2017-02-02 | 日記
町内を散歩していて、普段は通らない細道に入ってみたら、民家の庭先に常緑樹の
植え込みがあって、黒紫色に熟した実がたくさん生っていました。
ネズミモチでしょうか。葉が普通のネズミモチよりも細長いので迷いましたが、
この程度の違いは個体差の範囲内なのでしょうね。
仲間にトウネズミモチというのもあるようですが、それは滅茶苦茶実生りが良い
ようですから、これとは別物でしょう。
※後で調べたら、ネズミモチの若木の葉は、成木の葉より細長いようです。




                            二枚とも2016.11.27撮影

熟した果実を採取して、日干ししたものを生薬名で「女貞子」と言います。
漢方では肝・腎を補い、腰や膝を強める効果があるとされ、滋養薬として足腰の筋力
低下、めまい、白髪、視力低下、かすみ目などに用いられます。
有効成分はマンニット、オレアノール酸、ウルソール酸、アセチルオレアノール酸など。
葉にも薬効があって、湿疹、かぶれに浴湯料として用いられるようです。

庭木や生垣によく利用されています。萌芽カがあるので刈り込みに耐え、また公害
にも強いので、道路や工場の緑化にも使われているようです。


                                2016.11.27撮影

モクセイ科イボタノキ属の常緑広葉樹で、樹高5~7mの小高木。
関東地方以西の本州~沖縄に分布し、主に沿岸部の日当たりの良い山野に自生する。
幹は直立しよく分枝する。樹皮は灰褐色で粒状の皮目がある。
葉は対生し、葉身は楕円形で長さ4~8cm、全縁で両端とも尖る。葉質は革質で厚く、
光沢がある。葉柄は長さ5~12mmで、紫褐色を帯びる。
花期は6月で、新枝の先に長さ5~12cmの円錐花序を出し、白色の小花を多数付ける。
花冠は筒状漏斗形で長さ5~6mm、半ばまで4裂し、裂片は平開する。
雄しべは2個。雄しべと花柱は花筒から少し突き出る。
果実は楕円体で長さ8~10mm、10~12月に黒紫色に熟す。
この果実をヒヨドリやツグミが好んで食べ、糞とともに種子を散布する。
種子は楕円体で長さ7~8mm、表面に細かい粒々がある。


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