里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

メタセコイア レンガ色の紅葉

2017-02-02 | 日記
登米市津山町横山地区の国道を走行していると、北側の山裾にレンガ色に紅葉した
大木が2本見えます。すでにカラマツは落葉していますから、メタセコイアでしょうね。
周囲のイチョウやアカマツと比較すると、頭一つ抜きん出ていますから、樹高20m以上
はありそうです。近くの横山不動尊の駐車場に車を止め、田畑の畔を経由して近寄って
撮影しました。これほどの大木は見たことがありませんが、公共施設の周囲や公園
などに植えられているメタセコイアを時々見かけます。




                            二枚とも2016.11.26撮影

仙台市を流れる広瀬川の、霊屋下あたりの河床には、セコイヤ類の化石が点在して
いて、市の天然記念物に指定されています。これはおよそ300万年前(第三紀鮮新世)
に生育していた森林の立木で、当時の火山噴火に伴う火砕流に覆われて、そのまま
珪化木になって残ったもののようです。この樹種はおよそ100万年前に絶滅したと思わ
れていましたが、1945年に中国四川省の奥地で発見され「生きた化石」として話題に
なりました。アメリカの調査団により採取された種子が、1949年( 昭和24年 )日本に
もたらされ、その後挿木や種子で各地に広がっていきました。

この大木も昭和24年以降に植えられたものでしょうから、精々樹齢は65年ほどでしょう。
それがこのような大木になるのですから、生長の早い樹種なのでしょうね。


                                2016.11.26撮影

ヒノキ科メタセコイア属の落葉針葉樹で、樹高30mの高木。
原産地は中国四川省~湖北省で、我国へは昭和24年にもたらされた。
樹形は整然とした円錐形。樹皮は赤褐色で、縦に粗く裂ける。
葉は羽状複葉に見えるが、扁平な線形の葉が、鳥の羽根状に二列対生したもの。
表面は緑色で光沢がなく、裏面は淡緑色。秋に黄色~赤褐色に紅葉し、やがて
細い枝と共に落葉( 落枝 ? )する。
花期は2~3月で、萌芽前に開花する。雄花は穂状花序になって枝先から下垂し、
雌花は枝先に単生する。球果は前年の短枝が落ちた跡の、腋から伸びた短枝に
頂生し、やや長い球形で直径1.5cmほど、果柄から垂れ下がる。秋に褐色に熟し、
裂開して5~9個の種子を出す。種子は長さ4~5mmの倒卵形で広い翼がある。


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