里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ツクシハギ 栗駒鳥沢の林道

2018-09-18 | 日記
栗原市栗駒鳥沢地区の貯水池脇の林道を歩いていると、山側から何本かのハギが
枝垂れていて、今を盛りに咲きそろっています。でも・・ヤマハギの花はほぼ終わ
ったはずですから、別の種なのでしょうか ?
花を観察するとヤマハギよりも白い部分が多く、少し離れて見ると花穂が淡紅紫色
に見えますから、種が違うように思われます。
キハギなのか、あるいは別の種なのか、帰宅後に調べることにしましょう。




                             二枚とも2018.9.15撮影

キハギの花は白が基調で、基部に紫の斑紋が入っていますから、写真の花とは別物ですね。
ヤマハギの記事を読み込んでいると、ツクシハギという名前が載っています。
ツクシは「筑紫」で、今の福岡県あたりの古称です。
そんな南国のハギが宮城県内にも自生しているのかしらと、半信半疑ながら調べてみると、
分布域が東北地方の太平洋側~九州となっていますから、この種の可能性もあります。
写真を見比べると、ツクシハギのように思われます。以下に写真と説明文を載せます。


〈物臭狸の花日記 ツクシハギより〉

後方に立ち上がっているのが旗弁です。表側の色は淡紅紫色でしばしば大きく反り返ります。
花全体がヤマハギよりも白っぽく見えるのは、旗弁裏側の白さによるのでしょう。
左右の翼弁が、他の花弁よりも濃い紅紫色ですから、鮮やかなアクセントになっています。
翼弁に挟まれた白っぽい竜骨弁は、ヤマハギに比べると長いのが特徴の1つですね。




                             二枚とも2018.9.15撮影

マメ科ハギ属の落葉広葉樹で、樹高2~3mの低木。東北地方の太平洋側~九州に分布する。
丘陵~山地の林際や林道沿い、伐採跡地など日当たりの良い場所に自生し、しばしば群生する。
幹はハギ類の中では太く樹木らしい趣がある。樹皮は茶褐色で皮目状小突起が多く、縦に浅い
筋が生じる。枝は上部で分岐して、さらに多くの細い枝を出して、先端は枝垂れる。
葉は互生し3出複葉。小葉は楕円形~卵状楕円形で長さ2~5cm。先は円頭~鈍頭、あるいは
やや凹み変異が大きい。表面は無毛で裏面に微小な伏毛がまばらにある。葉質はやや厚い。
花期は7~10月、枝先や葉腋から総状花序を出して、長さ1~1.5cmの蝶形花を多数咲かせる。
花序の長さは7~8cmあって、ヤマハギよりも長い。遠目には花は淡紅紫色に見える。
旗弁は淡紅紫色で、開いた花では大きく反り返る。翼弁は紅紫色、竜骨弁の先端は濃い紫色で
翼弁よりやや長い。萼は浅く5裂し先端は尖らない。
果実は豆果。扁平な楕円状で長さは1.5cmほど、短毛が生える。


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