登米市東和町、集落間を結ぶ山越えの道を緩やかに下って行くと、道脇の藪の中に黄色い
実がたくさん生っています。実の直径は15~20mmで、葉は既に無く、つるか茎も枯れ色
になっています。初めは何かのつる植物の実かと思ったのですが、藪に踏み込んで観察す
ると、実のへたや果柄がナス科のもので、茎や枝にトゲがあることから、ワルナスビの実
と判りました。道沿いの20mほどの範囲に、30~40株が群生しています。
二枚とも2021.12.03撮影
ワルナスビは横走する根茎からの萌芽と、種子からの発芽の2つの方法で増えるようです。
根は地下に垂直に伸びる垂直根と、横に伸びる横走根からなっていて、繁殖は主に横走根
からの萌芽によるようです。ただ、畑の耕起等で根が細かく切断されると、1cm程度でも
萌芽するので駆除が難しく、環境省から要注意外来生物に指定されています。
果実は有毒ですから、野鳥や哺乳動物が積極的に食べることはありませんが、牛や鹿など
の大型草食動物が草地に転がった果実を誤って食べることがあり、そうすると種子は消化
管を通っても発芽性を失わず、糞とともに排泄され繁殖するようです。
二枚とも2021.12.03撮影
ワルナスビは2015年の8月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/55e5eb7ad3c4e7329658e2f30f6ea874
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