2月7日(金)の午後は発熱外来担当だった。発熱外来は、外来ではなく救急室を借りて行っている。反応が鈍くなったという92歳男性が救急搬入されて、内科の先生が診ていた。
1年前から次第に食事摂取は柔らかいものを少し食べるようになってきていた。お孫さんが当院で看護師をしている。
バイタルは体温も含めて異常はなかった。画像検査の結果は、頭部CT・胸腹部CTで特に有意な所見は指摘できない。血液検査では血清クレアチニンが1.37と上昇して、CRPが3.1と上昇していた。尿は特に感染を示唆する所見がなかった。
希望があれば入院で経過をみるが、どうしますかといつもの丁寧な対応をされていた。10人以上集まっていた家族が相談して、入院はせずにそのまま自宅でみることになった。
翌々日の2月9日(日)に高熱で再度吸入搬入された。肺炎はなったが、白血球23600・CRP21.5と著明な炎症反応の上昇があった。時間外は尿検査は一般のみしかできないが、日直の腎臓内科医は除外診断的に尿路感染症と判断した。血液培養2セットと尿培養を提出(翌日まで保存)して入院としていた。
本日(2月10日)改めて尿一般・沈査を行われて、赤血球50~99/HPF・白血球50~99/HPF・細菌(+、抗菌薬投与後)と金曜日の所見とは違っていた。まだ発熱は続いているが、抗菌薬が入って効果か、あるいは点滴が入った効果かもしれないが、患者さんの反応が良くなってきていた。
腎臓内科医も最初の搬入の段階では診断しにくいだろう、と記載していた。ただCRPの軽度上昇に意味があったことになる。10日は白血球17000・CRP31.7だった。
白血球増加・CRP正常/軽度上昇から始まり、治療により白血球は軽減してくるが、3~4日目でCRPがピークに達するという経過だった。このいかにもの経過は、CRPologist(忽那先生の命名)としては、「そうそう、これこれ」と嬉しい。
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