なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

村川先生の本

2013年07月21日 | Weblog

 村川裕二先生の「循環器治療この薬を使う本当の理由Ⅱ」 を買ってきた。村川先生の本はほとんど持っている。ゆるキャラ風の語りが何とも言えない。売り出し中の慶応大学の香坂俊先生はいかにもキレものという感じが伝わってくるが(DVDで見ただけ)、村川先生はNHKの今日の健康に出てきてしゃべっているのを見ると、著書の通りの雰囲気が伝わってくる。地域の循環器の研究会で秋に村川先生を講演で読んでいるそうで、今らか楽しみだ。

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青木先生の講義

2013年07月20日 | Weblog

 昨日は若手医師セミナーで青木先生の講義があり、インターネット配信で見てきた。身近に感染症専門医がいないので、何度か聞いているが、1年に1回は青木先生の話を聞かないと感染症診療が適当なものになってしまう。少しずつ変えているので、飽きない。帰宅してNHKのドクターGを見る。今回のドクターGは山中克郎先生で、症例はクモ膜下出血だった。感冒様症状があり、それは単に感冒症状であり、クモ膜下出血とは関係なかったが、研修医はその症状も説明できる疾患を考えていたので、診断がぶれてしまっていた。途中から気付いたが、非典型例(わかっていれば典型例か)は難しい。実際の臨床だと、頭痛でとりあえず頭部CTを撮ってしまうかもしれないが。予告を見ると、次回のドクターGはなんと青木先生だった。今日は用事で出かけて、その合間に図書館で大津先生の緩和ケアの本を読んで、その後落語(立川談春)を聞きに行った。

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アルコール性肝硬変

2013年07月19日 | Weblog

 57歳男性が倦怠感・食欲不振を訴えて内科外来を受診した。1週間前の土曜日に基幹病院の救急外来を受診して入院を勧められたという。毎日ビールと焼酎を日本酒換算5合以上飲んでいたが、1週間禁酒してから当院を受診した。血清ビリルビン4.8mg/dlと黄疸があった。腹部エコーではっきりわかる肝硬変だった。腹水はわずかで、肝細胞癌はない。。血清アンモニアは正常域。禁酒できるのであれば、入院する必要はないが、酒に手を伸ばしそうなので入院させてほしいという。病棟も空いているので、入院で経過をみることにした。食道静脈瘤の有無も内視鏡でみなければならない。膵臓に明らかな石灰化はないが、萎縮して辺縁不整だった。緩い便が続いているというので、慢性膵炎もあるのかもしれない。

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いつもの誤嚥性肺炎など

2013年07月18日 | Weblog

 50歳台男性。脳出血2回の既往があり、寝たきり状態で胃瘻による経管栄養を受けてに施設入所中だ。これまで誤嚥性肺炎で何度も入院している。5月に入院して、内科の若い先生が担当した。昨夜から発熱(高熱)があり、痰の量も増えている。今日外来に連れて来られたが、施設職員の都合で午後に来た。七男も繰り返していて、残った陰影もあるのでだんだん陰影の判断が難しくなっていた。炎症反応の上昇もあり、新しいと思われる浸潤影もあるので肺炎発症と判断した。病棟の看護師さんも慣れたもので、「あら、また来たの」いう感じで受け入れてくれる。

 今日は肝細胞癌・COPDで入院している70歳台後半の男性が鼻と口から血が出ていて、深夜の看護師がびっくりした。華字のような、吐血のようなで、はっきりしなかった。止血剤入りの点滴で経過をみていたが、午後になって今度ははっきりと鼻血が出た。午後から大学病院から耳鼻科医が来ている日だったので、すぐに診察を依頼した。尖端部からの出血ということで、止血処置をしてもらう。外来処置を見ていたが、出血の色は消化管出血と違って、きれいな赤色だった。脊椎圧迫骨折でNSAID(セレコックス)を処方しているので、PPIも併用はしているものの消化管出血を心配したが、鼻血とわかってやれやれだった。

 80歳台後半の男性が腹痛で救急搬入された。救急当番の循環器科医から診察を依頼されて、診にいった。朝食は食べて、昼食は食べていう内というが、胃内に食物が充満していた。他には異常がなさそうだった。動きが悪いだけなのか、胃幽門部に病変があるのかわからない。CTでは明らかな胃癌の所見はない。明日まで絶食にして胃内容物が流れたところで、内視鏡検査をすることにした。ふだんも家の中を這って移動しているそうで、いったん自宅に帰って明日また受診するのは大変ということで、明日まで入院とした。息子(といっても中年)がりょしんの介護をしているが、なんと介護保険は受けていないという。そこから始めるとなると、手続きが終わるまで1か月はかかる。

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17歳女性肺炎

2013年07月16日 | Weblog

 昨日の祝日に17歳女性が発熱・咳で入院した。1週間前からの症状で、内科小児科医院を受診してクラリスが処方されていた。症状が続いて、日曜日に当院の救急外来を受診した。小児科医が日直だったが、血液検査をして白血球数正常でCRPは2だったが、胸部X線は撮影していなかった。さっそく撮影すると右下肺に浸潤影があり、肺炎だった。里親と生活しているが、一緒にいる小学生がマイコプラズマ肺炎で小児科に入院しているという。まずマイコプラズマ肺炎で間違いないと思われた。最近マクロライド耐性が問題になっているが、この場合もそうなのだろう。ニューキノロンで治療することにして、入院するかどうか聞くと入院はしたくないというので、外来治療とした。

 その日の夕方また受診した。というか、食事がとれないので里親にまた連れてこられた。そのまま入院として点滴を500ml3本入れた。今日は微熱になっていて、まだ食欲はあまりわかないようだが、昨日よりは元気になった。明後日の採血の時にマイコプラズマ抗体を提出すれば、もう上昇しているのはないか。内科病棟に十代が入院することはまずないので、病棟看護師さんには珍しがられていた。

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高血糖高浸透圧症候群

2013年07月15日 | Weblog

 今日は内科日直で朝から病院に来た。昨夜の当直は内科の若い先生だった。当直帯での入院患者さんのことを聞いたが、先週金曜日に整形外科から内科にて転科となった患者さんの話が出た。2週間前に72歳女性が腰椎圧迫骨折で整形外科に入院した。内科医院で糖尿病の治療を受けていた。経口血糖降下剤の治療だった。入院時の空腹時血糖が280mg/dlと高値だった。たぶん血糖コントロールは悪かったのだろう。入院後は何故か糖尿病薬を中止していたらしい。入院数日後に認知症のためにリハビリは困難ということになっていた。発熱があり、意識低下して内科に紹介となったが、血糖が病棟の簡易血糖測定器ではHighで測定できないくらい高値だった。肺炎はなく、尿路感染症の発熱らしい。インスリン持続点滴と抗菌薬投与で治療が開始されて、しだいに血糖は下がってきた。認知症のためではなく、意識障害が進行していただけだった

 他の患者さんでも、(糖尿病性壊疽で切断目的で入院)心房細動と糖尿病・高蛋白血症があり、整形外科に入院した患者さんで相談を受けていた。麻酔科医が麻酔の適否を判断するために患者さんの基礎疾患と検査値みて、手術前に循環器科と内科に相談して診断・治療を依頼するようにと指示が出た。整形外科は高齢者の骨折が多く、心臓病や糖尿病などで治療を受けている患者さんがけっこういる。麻酔の問題で、80歳以上は心エコーを必ず行って循環器科医が評価することになっている。また当然手術前には呼吸機能検査が入っているので、そちらは自動的に評価されている。内科で診るようになるのは糖尿病が多い。必ずHbA1cを測定することと、A1cがある程度高い患者さんについては、必ず内科に相談するよう決めておいた方がいいようだ。

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糖尿病教育入院

2013年07月13日 | Weblog

 糖尿病教育入院として。40歳台の女性が入院して2週間が過ぎた。統合失調症で精神科病院に通院している。元々肥満があるが、しだいに体重が増加してきて、丸々としている。HbA1cが12%となって入院した。経口血糖降下剤の組み合わせで治療していて、インスリンは拒否している。入院中は食事療法にインスリン注射(ノボラピッド)を毎食直前に看護師さんがしている。血糖は下がってきて、食べすぎがなければ、自己インスリンは充分出ているので、本来インスリン注射はいらない。インスリン自己注射をする気はないので、4週間の入院で、また外来治療に戻すしかない。すっかり入院に飽きて、早く退院して好きなだけ食べたいようだ。なんとか4週間の入院で3kgは体重落とさせたい。数カ月おきに入院を繰り返して調整していく予定だ。

 昨日はもう一人の40歳台女性が糖尿病教育入院となった。この方も精神疾患があるようだが、精神科を受診してはいない。言っている意味がよくわからない人だった。一度夫が精神科を受診させたいが、嫌がって行こうとしないと相談に来たことがあるが、内科でどうなるものでもない。これまで教育入院を3回していて、前回からインスリン自己注射をするようになった。それでも、外来で血糖が悪化してきて12%となったので入院とした。入院中は案外運動を癌がって食事も守ってくれる。

 もうひとり認知症の70歳台女性で定期的に教育入院を繰り返す女性がいる。内科尿糖の看護師さんたちも、おなじみさんなので、すっかり慣れてしまった。言っていることが良く分からない、話が通じても守ってくれないなど問題は多いが、糖尿病が良くなればよいと考えて、問題点は気にしないようにして対応している。

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60歳台で過呼吸症候群2名

2013年07月12日 | Weblog

 昨夜は外科の女性医師が当直だった。深夜に下肢のしびれ?受診した60歳台の女性が、朝方に過呼吸で再受診した。血液ガスでは明らかに呼吸性アルカローシスを呈していた。年齢的に若くないので、何らかの疾患で二次的に過呼吸になった可能性があるが、検査しても何もなかった。点滴をしているうちに落ち着いてきた。申し送りで診察した時には、すっかり落ち着いていた。眠れない時があって、かかりつけの内科医院からデパス0.5mg錠が頓用で処方されていた。何か特に気になることはと尋ねると、ちょっと口ごもっていた。そのまま外来の点滴室で経過をみたが、食事もとれてぶりかえすこともないので帰宅とした。

 上記の患者さんが早朝に受診して、少し症状が落ち着いたころに、同じく60歳台の女性が過呼吸で救急搬入された。両手のしびれを訴えてもう夢中になって騒いでいたそうだ。この方も検査をしたり、看護師さんが話しかけたりしているうちに、なんとか落ち着いてきた。やはり二次的に過呼吸をきたす疾患はなかった。連絡を受けて見に行ったときには症状はなかった。数年前から不眠があり、時々過呼吸になると自分で冷たい水を飲んで治めていたそうだ。今回は水を飲んだが、治まらなかったという。この方は膝関節痛で整形外科医院に通院しているだけだった。かぜ症状の時に受診する内科医院は決まっている。デパスを処方して、眠れない時や過呼吸が始まる時に頓用で使ってみることを勧めた。入眠障害だけではなく、早朝覚醒もありそうだったので、気分の落ち込みがあれば、精神科受診が好ましいこともお話しした。

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脱水症・熱中症の高齢者

2013年07月11日 | Weblog

 2-3日前からぼんやりして食事摂取も少なくなったと89歳女性が内科外来を受診した。連れてきたのは、当院の看護師で、患者さんは姑さんだった。庭で草むしりをした後からという。ここ数日は気温が高く、蒸し暑い。各地で熱中症になったというニュースが流れていた。

 検査をしたが、異常はなかった。点滴を開始して500mlのうち100ml入ったところで、元気になってきた。認知症があり、点滴のラインを手にからめ出した。熱中症になってから調子が出なかったものらしい。入院すると、不穏になり、かえっておかしくなってしまうと予想された。点滴500mlが入ればもっとよくなりそうだ。今日は点滴が終了したら帰宅とした。嫁である看護師さんは明日勤務が休みだというので、明日の分の点滴を持って帰って自宅で点滴をすることになった。

 基幹病院の呼吸器科から77歳男性が転院してきた。2年前にその病院からの依頼があり、誤嚥性肺炎で2回入院していた。その後は当院に来ていなかったが、1週間程度の肺炎での入院を繰り返していたらしい。今回の入院で胸部CTに写っていた肝臓の上半分に腫瘍があった。消化器科で精査して肝細胞癌と診断された。かなりの大きさで、治療の対象にはならないといわれた。いつもの呼吸器科医から連絡があって。予後3か月と推定されるので、最期まで入院治療をお願いしたいという。ベットは空いているので、今日転院となった。多少は食べられるそうだが、食べれば肺炎になる可能性が高い。最期まで絶食というわけにもいかない。できるだけ経口摂取を継続する方針とした。

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今日は比較的平穏

2013年07月10日 | Weblog

 昨日は地域の医師会の学術講演会で座長をした。年に1回くらい回ってくるが、基本的に苦手なので、講演の先生や共催の製薬会社の人たちには悪いが、無難にさらっとやらせてもらう。

 今日は外来再来の人数が少ないので余裕で終了した。昨日久しぶりで鎖骨下静脈からのCVライン挿入があり、もたついたものの、なんとか入った。最近は外科医も内科系の若い先生方も内頸静脈からの挿入が多く、鎖骨下は少ない。リスクはあるが、固定はいい場所だ。左肺癌・癌性胸膜炎の患者さんなので、変則的な左側から挿入した。今は、大津秀一先生の「間違いだらけの緩和薬選び」を読んでいる。大津先生の前著を読んでから、終末期のステロイド(デカドロン)使用に慣れたところだ。院内の癌終末期の患者さんをみると、それほどステロイドが使用されていない。院内に緩和ケアチームがあるが、腫瘍内科医がいなくなってからは、オピオイドについては熱心だが、それ以外の薬剤はあまり考慮されていないらしい。抗うつ剤の使用は好きなようだ。

 今月は4回の週末のうち、3回土日祝日の日直と当直なので、週末休めるのは来週の土日だけになる。週1回は午後半日医局でゆっくり文献にあたる時間をつくりたいものだ。先日他の先生から、今年の年末年始は9連休になると教えられた。日本全国の病院が日直当直をしてくれる若い医師の取り合いになるだろうと話していた。

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