岩波新書 加藤雅彦著 1991年10月21日初版 町田の高原書店という古書店で購入。五十円だった。今回気がついたが高原書店は絵本の品揃えが良いみたい。小さな子供のいる方におすすめ。
ドナウ河紀行は書名のとおり紀行文であっさりした内容。
しかしドナウ沿岸国-ハプスブルグ帝国、という視点で中欧を解釈しているのが新鮮な感じがした。というか、自分は中欧についてなにも見識がなく、小さな国がたくさんで混み合ってるな~くらいの認識がドナウ・ハプスブルグというキーワードでくくると、すごく理解しやすくなった。
チェコ、スロバキア、旧ユーゴなどのよく知らなかった国の歴史などがよく分かった。
あとあまり書き込まれてないけど、ヨーロッパの交通路としての河の歴史というのも面白そうだと思った。
ドナウは黒海に至って終わるが、黒海にはドニエプル川という別の大河も流れ込んでいて、遡行するとバルト海に至る。
このルートでバイキングがビザンチンまで来てたという。
またドナウ上流はドイツの大河ライン川とも運河で結ばれているのだという。
著者の加藤さんには「ライン川」というご本もあって、残念ながら品切れみたいだが、機会があれば探して読んでみたい。
加藤さんはイスラムには関心が薄いようで、かの地を長期間領有したトルコ帝国の文化や歴史についてはほとんど記述がなく、ヨーロッパにたいする迫害者、抑圧者、敵役扱いしかしてないのがやや物足りない。
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