もう、40年くらい前に読んだマンガだ。
年をとっても昔の記憶ほど薄れにくい、と最近になって思うがこの漫画の事はどれだけ思い出せるだろうか?ちょと試してみたい。
小学館のサンコミックというシリーズだったような気がする。当時、すでに小学館の少年コミックはサンデーコミックとかいうシリーズになっていたが、なぜかカムイ伝だけはサンコミックとして残っていた。当時書店に並んでいたサンコミックは他にはなかったと思う。
主人公は百姓の下人の息子、正助。
カムイは正助と同年代の非人部落の少年。
非人は武士の下働きをするので、武力を持っているが、汚れ役を担当させられている事や屠畜をして肉を食べる事から、他の階層から嫌われ見下されている。
カムイはそれに耐えられず、武で身を立てようと体を鍛え、どういう経緯かは忘れたが忍者になる。
だが忍者の組織に入ってみたら、そこにも厳しい掟に縛られる世界で、上忍・下忍といった身分制/階級制がしかれていた。
死と背中合わせの毎日を過ごしつつ実力を蓄えたカムイは抜け忍となる。
忍者の組織はカムイを抹殺するため刺客を次々と送り込む。
一方の正助は下人ながら勉強に取り組み工夫を重ねて技術改革を続け、村落の指導者へと成長していく。
権助だったか、権六だったかの逞しい相棒や、他国で一揆を起こして鎮圧され逃げてきて顔を切り刻んで人相を分からなくした「スダレ」という協力者となる男と出会う。
武士側のストーリーもあって、こちらの方がチャンバラ・剣豪小説・忍術物の要素があって面白かった。
正助の暮らす土地をおさめる藩主は強欲な人物。
藩主の弟の狡猾な目付がいて、その息子の一馬はボンクラ。
藩の武芸の指南役は笹一角という硬骨な男。
草加竜之進という藩重役トップ・城代の息子がいて、彼はまじめ一徹で藩主の息子の一馬とは対照的。
竜之進の父は謀略によって誅殺される。
目付の弟の玄蕃は、浪人となって諸国を放浪しているが剣術の達人で人を人とも思わない悪魔的な男で、兄に呼び寄せられ汚れ仕事を請け負う。
笹一角はなぜだか忘れたが、草加竜之進を名乗って顔をスダレにして藩に出頭し、処刑される。
草加竜之進は父を殺され、玄蕃には指を二本切り落とされるが、笹一角が身代わりとなってくれたので命からがら逃げのびて藩を出る。
そして、青木鉄人という宮本武蔵の弟子と知り合い、鉄人流という剣術を習得するがそれは玄蕃の使う剣と同じであった。
玄蕃も宮本武蔵の流れをくむ武人だったのである。
相手を体術で宙に投げ上げて落ちてくるところを刀で突き殺すのが必殺技で、突き刺す時「突破!」と気合をかける。
やがて、藩主は強欲とやりたい放題のあまり幕府に目を付けられ、確か誰かに殺害されて藩は改易、天領となる。
もしかしたら弟の目付が殺害されたのかもしれない。
軟弱な一馬は玄蕃とともに浪人となってさすらい、スパルタ式に鍛えられるうちに剣の腕を上げ、玄蕃と同じかそれ以上に暴力的・刹那的で傲慢な快楽主義者になる。
飲みたいときに酒を飲み、気に入らない男は威嚇し這いつくばらなかったら斬り殺し、良い女を見かけたら襲い掛かって犯してしまうし、逆らわれたらためらいなく殺す。
一方、取り潰しになった土地にやってきたのが正助や百姓たちにとっては手ごわい禿頭の幕府代官(名前は思い出せない)。
もうひとり藩主の弟の目付が用心棒としてやっとった着流しの遣い手がいて、名前を思い出せないが彼は最初は刹那的だったのだが、青木鉄人の娘に惚れて享楽的になり藩が取り潰しになった後も当地に残り、狂言回しみたいな役回りを演じる。
確か誰かに片足を鎌で切り落とされている。カムイにやられたのだったか、それとも非人の遣い手にやられたのだったかな?
あと商人もいて、最初は正助たち百姓側で立ち回っていたが、店を持ち身代が大きくなって武士と付き合うようになるとあっさり百姓を搾取する側に寝返る。
夢屋という屋号だった。
全21巻だった思うが、とりあえず前半の物凄くおおまかな粗筋はなぞれたのではないかと思うが、今はここまで。
思い出せるかと思ったが正助の名前もなかなか思い出せなかった。
また改めて続きに挑戦してみたい。
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