「ペットボトルでつくったピックでぇ~す」
というので、楽器フェアでピックのかたさを選んでいる
時に思い出した。そうだ。もう2年位、ピックを買ってい
ない。以前は、まとまったお金が入ると月に5枚程度、
買う必要があった。しかし、ダンロップのカーボン・ピック
にしてからは、それがなくなった。
紹介してくれたのは、ペイントボックスのベースのなか
すさん。青柳さんは、ギターの弦を切る回数が多いので
有名だった。ひどい時は、ライブがはじまって一曲目の
一振りで切った事が何度もある(よく「はやすぎるよ」っ
て、おつに笑われたっけ)。
当時、使っていたのは、フェンダーのおにぎり形のエク
ストラ・ヘビー。もう硬ければ、硬い程よいと思っていて、
そんな硬いピックで思い切りストロークするから、よく弦を
切った。
で、みかねたなかすさんが、「ミディアムくらいの方がい
い音しますよ。本当は。ソフトだっていい」とか、「ハードコ
アのやつらは、凄いピッキングをするだけで、このカーボ
ンだと減らないんですよ」と教えてくれた。
それで、ダンロップのミディアムを買ってみた。最初は、
ふにゃふにゃしやがってと思ったけれど、ギターがしゃき
ッと繊細な音がしている事に気がついて、がまんして使い
続けた。今では、こいつに慣れてしまって、微妙に厚い
マーチンのミディアムで弾いているだけでも気持ち悪いと
思うようになった。
音がよくなるのも正解。減らないというのも正解。なかす
さんに会ったら、お礼を言わなければ。
路上音楽情報紙「ダダ」編集発行人・青柳文信
http://pub.ne.jp/solo_solo/