そうりえ亭ではフランスワインにこだわらない品揃えで、特にアメリカ(カリフォルニア、オレゴン、ワシントン)のワインが目立つように思われている方も多いと思いますが、決してそうではありません。私、樋口が最初に海外のワイナリーに出かけたのは89年春のイタリアで特にネッビオーロという葡萄で作られるバローロ、バルバレスコなどには思い入れがあります。
この葡萄からのワインは多くの場合、開けたての場合ほんとにそっけなく、むしろつまらないといってもいいワインになります。しかし、しっかりと準備運動をしたプロスポーツ選手の様に、コンディションを整えた、バローロなどは夢見心地のワインに変貌します。
鉄分を感じさせる強さ、充分な果実味、しっかりとした酸、そこはかとない甘み、ケモノを思わせる複雑な香り、よく王様のワインと言われる理由がわかります。
今月のグラスワインにちょっと上級のバローロを充分にコンディションを整えてご用意しています。あわせるならジビエが妥当だと思いますが、赤みのお肉なら問題ないと思います。是非、樋口の思いいれを確かめてください。