ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

シラー2態

2010年04月09日 03時54分32秒 | ワインの事

今月のワインにはシラー種の個性が出たワインが3種開いています。

2つは北ローヌ。コート.ロティとクローズ.エルミタージュです。いずれも伝統ある一族のものですから、シラーとはこうだ!!!という仕上がりです。「こうだ」とはどういうものなのか、というと適度な酸を持ち、アルコールが強くなく、しかし胡椒やスミレ様の香りが「鼻をくすぐる」感じがあります。

もう1つはヴァンソーブル村。これは南ローヌです。シラーが50%入っていますがグルナッシュ種が当然メインになり、まろやかな酸がシラーの尖った感じをマスクしています。しかし普通の南ローヌとは一味違うシラーの主張も感じられます。このヴァンソーブル村はこれから名前が売れていく村ですので要チェックですね。かなりオールマイティな使い方が出来るワインだと思います。

いずれにせよオーストラリアの「シラーズ」とは違う「フランスのシラー」。当たり前ですが御本家らしさを味わえます。

清田シェフの肉料理は仕上げにミニョネット(潰した胡椒)を切り口に置くことが多いのでシラーに非常に合わせ易いですね。今月の鴨、仔羊は肉にソースがかかっていませんので、どうぞ合わせてみてください。お楽しみ頂けると思います。

あ、それから血合いの多い青魚にもよく合うことも書き添えておきます。