ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ワイン熟成の条件

2010年04月15日 03時03分14秒 | ワインの事

熟成はワインの面白い所です。他の飲み物にも熟成はありますが、ワインほど長期にわたって変化を続けるものはないのではないでしょうか?

しかし、その道筋はなかなか見通せるものではありません。

通常、ヴィンテージチャートと呼ばれる年毎の評価表の点数の高い年が長く熟成すると思われています。実際そういう年のワインは若すぎると固さが感じられるのは事実です。が、昨今の暑い年のものは若い内の点数は高くても、あまり長い年月に耐えられるのか疑問です。実際カリフォルニア等の日射の強い産地の「強い年」といわれている暑い年は普通のワインというよりポルトのような香りを伴う「違った感じ」がするものです。長い熟成を経てよい花を咲かせるのは、むしろ若いうちは酸が固い果実味を感じにくい=やや涼しい年のものが多い、というのが私の体験です。

例えば80年代半ばの良い年はアルコール度数は最近より1度どころか2度以上も低かったと思います。イコール酸度も昔のほうが高かったわけです。

30年前と10年前では同じ尺度では測れないのです。

さてそむりえ亭ではグラスでお勧めするので古いヴィンテージワインはあまり登場させません。なので若いワイン中心のサービスになりますが、実は熟したワインもこっそりと持っています。

熟成のポテンシャルを確認したいという方は、お申し出ください。当然お値段は時間の分だけお高くなりますが、その価値を見出して頂けるものと思います。