一種類の葡萄で造るワイン産地の代表ですね。しかも品種名をラベル表記しています。
ニューワールド=カリフォルニアやオーストラリア、チリなどでは当たり前のことですが、フランスを含む旧世界では結構珍しいのです。
大雑把に言うと北の産地は単独の葡萄で、南の産地は何種かの葡萄をブレンドします。
殆んどの産地は原産地呼称がどの葡萄を使っていいかを表している為、いちいち葡萄名を表記する事はありません。
アルザスでは同じ産地内で幾つかの葡萄の栽培が可能な為、葡萄名を書かないと何を使っているのか判らないのです。
リースリング、ゲヴルツトラミネール、ピノグリ、ミュスカ、など・・・・・
しかしアルザスでもブレンドしたワインはあります。エーデルツヴィッカー(指定品種のみのブレンド)、ツヴィッカー(アルザスで許される全ての葡萄が対象)と呼ばれるカテゴリーです。
昔からあるにはあるのですが、単独葡萄のものが目立つ産地ですから、あまり気に留める事も無かったのです。
しかし最近になってブレンド物が目立ってきているように感じます。
そむりえ亭の今月のグラスワインには2004年度のミスフランスが造る3種(リースリング、ピノグリ、ゲヴルツトラミネール)を使ったワインがあります。ウィンドミュルという生産者のプレシューというワイン。
リースリングのキリッとした酸、ピノグリの円やかさ、ゲヴルツトラミネールの華やかさと甘み。三者が丁度いい感じで溶け合っています。
白身のカルパッチオにもテリーヌにもエスカルゴなどにも幅広く合わせられます。あまり強くない方には最適ですね。また遅い時間のバー使いの時には、それだけで満足できそうです。
カテゴリー的には「エーデルツヴィッカー」にあたる「プレシュー」
古くて新しいアルザスの風を感じてください。