作事に引き続き、ロワールのサンセールの話題です。
この地方では白ワインが優勢ですが、赤もあります。有名なのは中流域のカベルネ.フラン種(この地方ではブルトンと呼ぶ)によるものです。シノンとかブルグイユなど・・・・
下流域では「無い」といって過言ではありません。
しかし上流域のサンセールでは赤を造っています。
葡萄はピノノワールです。
程近い所にブルゴーニュがありますし、ピノの適地かもと思えます。
つまり、あまり暑い所は向かないピノにとって「やや北、内陸で寒暖差がある」と言う事です
でも「ピノノワールはブルゴーニュ」という定説があるゆえ、海外ではあまり注目はされませんね。
アルザスの赤も同じ様にピノノワールですが、認知度が高いとはいえません。
今月はそのサンセールの赤を開けています。08年。
従来、ブルゴーニュより北の赤は薄いと言う印象がありましたが、近年は先述のアルザスのピノと同じ様に赤ワインとして充分な力を蓄えています。
シャバシャバした雰囲気も無く、かといってニューワールドの濃すぎる感じもありません。ややミネラルが強めかな、と思いますが、問題になる点は感じません。
この夏も暑そうですが、適度な酸、チャーミングな香り、控えめなタンニンのこのワインでお肉を召し上がるのも悪くありません。
「サンセール」、夏に響きのいい産地です。是非、お試しください。