ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

今日もついでに「ハレの日のワイン」の続き

2012年10月20日 02時54分23秒 | ワインの事

2日続けて「ハレの日のワイン」の事を書きましたが、もう一回・・・・

と言うのも、なにせ「ハレ」ですから、失敗は残念ですもんね。

「ハレ」に飲みたいワインは有名で古いよく熟したワイン、という前提ですが・・・・・

そういうワインは、大概の場合にかなりの量の澱=沈殿物が出ています。場合によってはヘドロにも見える位です。これは美味しくないですね。「雑味」です。

よって、デキャンタなどによって取り除く、と言うより澄んだワインの上澄みを別の器=デキャンタに移す訳です。

しかし、最近よくおこなわれるデキャンタは若いワインを空気に触れさせる方法で、デキャンタの内壁にワインを広げる様に移す、或いは高い位置からワインを落としエアレーションする、事が多いのですね。

昔はデキャンタというと澱を取り除く為にするのが常でした。

あまり空気接触しない様に器の下面を糸の様に流したものです。

この場合、デキャンタは当然傾けています。前者のエアレーションをする場合は、あまり傾けませんので、お間違いの無い様に!!

勿論、ワインの出来次第で、エアレーションも必要な場合もありますし、若いワインでも酸化に負けやすい事もあります。

ま、古いほうが酸化しない方法を選んだ方がいいらしい、と覚えてください。

またブルゴーニュのワインの様にタンニンの少ないワインの古酒はデキャンタしないほうが良い場合があります。しかし、澱が気になる。

どうしましょう?

という事で、登場する道具がパニエ=ワインバスケットです。

昨日書いたように立てて寝かして落ち着かせたワインは澱が三角形に固まってボトルの底側面にあります。その傾きを維持したままボトルを寝かせて注げるのがパニエなんですね。

よって、ゆっくりとパニエにワインをいれ、震えない手でコルクを抜き、そ~~っと注ぐ。

難しいかもしれませんね。

という事で、古いワインのデキャンタは酸化させすぎない。場合によってはパニエを使う。

が今日の教訓です。

難しいなあ、と思ったらプロに任せて店で飲む!!

「ハレ」のワインを無駄にしない様に、です。