昨日は同業者と動線の話になりまして、店の中のサービスを含めた動きをどう導くか、簡単に言えば動きやすいか、と言う話になりました。
実は飲食業にとって、ここが肝、といって間違いありません。
人の数は人件費さえかければ、沢山の仕事がこなせるのでしょうが、現実には増やすことは至難の業ですね。
例えばグラスワイン一杯出すのに、グラスはカウンターの右手にあって、それを手に取ってワインのある位置に行くのですが、これがカウンターの左側であれば、2秒はロスが出ます。
更に、そのワインが残り少なく新しいボトルを開けなければならない場合、そのボトルが離れた所にあれば更に何秒かロスが出ます。その時、手に持ったグラスを置いて抜栓をすればさらにロスです。僅か1杯2杯のグラスワインですら何十秒のロス。
それが、重なれば数組のお相手をしている内に何分かのロスにつながる訳ですね。
可能な限りの無駄な動線をなくして効率よく動かなければお客様に手早いサービスは出来ません。
僅か1秒2秒を言うなかれ、です。
だって2秒あれば、大体の風景=お客様のグラスの空き具合がチェックできますし、「今は何をすべきか?」を考える事が出来るのです。
それはお客様の満足度を上げる為の重要な「基礎」なんですね。
ですから、従業員は上司には力いっぱい訴える事が重要です。
そこのセクションに関わっていなければ、それは判りません。昔取った杵柄、では無理なんです。
今、そこにいる人が「お客様を待たせない為に」「お客様に同じ時間で完成度の高い商品を提供するために」と言う思いがあれば、それを実践しなければなりませんね。
幸いにも私はオーナーですから、自分でそれを決められます。
しかし、居ぬき物件を使っていますので、物理的なことは甘受しながらの微調整。でも、何とかなるものです。
これを読まれたオーナー様は、どうぞ現場の声を聴いてあげてくださいね。
お店の長い発展の「基礎」なのですから・・・・・