先日「ITというかSNSというか」と言う題でこのブログを書きました。5月18日かな?
昨今、簡単に通信出来ることが、むしろ人間関係を判らなくする、という様な事を書いたのです。
普段、私は同業の友人や同窓生などの事は書いても、特定の人のプライバシーは書きませんが、今日は「ある二人」の「ある事情」について書かせて頂きます。
多分、それを読んだ当事者は「あ、自分たちの事だ!!」と直ぐ判ると思いますが、ハッピーエンドだったのですから御容赦頂きたいと思います。
ホテル時代の別セクションに入ってきた後輩Eさん(一回り位下の女性)はワインが好きで私の所にも良く質問に来られたりして、仲よくしておりました。
彼女の大学時代の同級生Yさん(やはり女性です)は別のホテルで働いていました。二人して当時の私のレストランに食事に来たり、私の独立後も仲良くそむりえ亭にも来られたり・・・・・
しかし、ここ2年くらいでしょうか?
一緒に来る機会が無かったのですね。
私は気にも留めていませんでしたが、その内のひとりYさんは「Eさんは私が嫌いになったんだろうか?何か悪い事してしまっただろうか?」と悩んでいたようです。
Eさんはと言うと結婚して大阪を離れ、子育てにいそしんでおり、帰阪する機会も多くはありません。
冷静に考えると「前の様に会えなくなる」のは当然のことかもしれません。
が、メールやFB、或いはLINEなどがあるとお互いの行動が近く感じます。
逆に言うと、目の前で展開する相手の行動が近い様で、自分とは違う事にいらだちを覚えるのですね。
昔は「便りの無いは無事だと思え」と言ったものですが、今では「便りは無いのに相手の行動は判る」というややこしい世界が出来てしまうのです。
いや、実際には判らないことだらけです。
何しろ電気的な簡単な投稿だけしか見えないのです。
生の声、生の生き様、表情は見えないのです。
私は「大丈夫!!絶対に貴女は嫌われていないし、彼女も会いたいに決まってる」と・・・・
で、相手にそれとなくメールしました。
その直後、心配してい方の彼女Yさんから「Eさんから、また会おうってメールが来ました」と喜びの声があったのです。
遠方の彼女も、仲良しの同級生が心配していたことにハッとしたようです。
少し前、FBで「探偵ナイトスクープ」での「23年間、会話の無い夫婦」と言うのがシェアされておりました。
夫婦なのに「23年会話が無い」のを不思議に思った息子さんからの投書で発覚したのですが、ちょっとした勘違いからご主人が貝になってしまっていたのですね。
その間、話したかったし愛していたそうです。奥様も同様です。
探偵の活躍と息子さんや娘さんの気遣いで最後はハッピーエンドです。
その間はつらかったでしょうね。
しかし、事実はお互い求めていたのです。
こういう勘違いは、昔より今の方が短時間で起きます。
ITとかSNSとかの便利さがそうさせるのだと思います。
いや、実際に問題のある関係もあるでしょうが、多くの場合は「なあんだ」で済むことが多いのでしょうね。
私もFBやLINEを見ていて「あれっ!!」と思う事があります。
特に私は「不備だらけの男」ですから「あれは書かなきゃ良かった」とか「まずいことしたな」とか。
相手にも不当な要求をしているかも知れません。
もっと気楽で良かったんですね。
今回の二人の顛末を確認できて少し嬉しく、安心し、「人間っていいものだ」と再認識しました。
反省を忘れてはいけませんが、文明の便利と実際の人間関係は綺麗にリンクしません。
時には「便利」より「不便」も良いのかな、と思った今日この頃です。