ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ワインの勉強

2016年03月12日 02時49分40秒 | ワインの事
昔と違って現在では色々なところでワインの勉強ができます。

學校然り、沢山の本然り、ワインの専門家からの啓蒙然り、それに我々のようなソムリエの発言然り。


果たしてワインの消費量は上がり、かなりの飲食店で、コンビニやスーパーで消費が上がっているわけです。


これらは「ワインの勉強が功を奏した」ということを示しています。


しかし、ここ数年の間に私が感じているのは「科学者的勉強」を一般の人がして「怪我」をしている、ということも散見します。

一般の人ばかりでなくプロの人も「美味しく召し上がって頂くための勉強」は横に置いて「一般人に自慢したい為の勉強」にしか思えないことをしているように感じるのです。


そむりえ亭にも高尚な知識を語られる方は来られますが、美味しく飲む術はお持ちでないようです。



なにも「勉強なんて無駄だ」というわけではありません。

いえ「勉強しましょう」と言いたいくらいですが、小学生の身体に頑強な大人がするプロ野球の練習をさせているようなことはやめた方が良いと思うのです。

昨日の知人=神様とか言われているプロ中のプロ=がFBで「難しい言葉を知りもしないで使ってドツボにハマっている」的な例をほんの30分の間で見た」というようなことを書いていました。

まさにそうだろうと思います。

消費量が増えたとはいえ成人一人が年間で3リットルしか飲んでいないのですから「初心者」は「ワインはめんどくさい」といって離れていけば元も子もありません。

昔、「だからワイン通は嫌われる」という本がありました。

そう。

ワイン通は嫌われるのです。

ワイン通ではなく「ワインを楽しむ人」「ワインを楽しませる人」であって欲しいと思います。


           樋口誠