ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

マスカット

2020年06月23日 00時08分13秒 | ワインの事
マスカットは食用としては沢山見られますが、ワイン用としては「やや異色」扱いかもしれません。

多くの葡萄は辛口仕様に醸造、栽培されています。

マスカット=フランス語でミュスカは主に甘口の酒精強化ワインの原料とされています。

中にはアルザスのように辛口にする場合もありますが、珍しいと言っていいと思います。


その酒精強化ワイン。

ポルトガルのポルト酒に代表される赤い甘口が目立っていて、そむりえ亭でもリヴサルトと言うのを使っています。

他に教科書上ではバニュルスと言うのも有名で「チョコに合う」などと書かれているのです。

赤のそれらは葡萄品種表記がありませんが、白は何故か多くのエリアでマスカット=ミュスカに集中しています。

フランスではミュスカ、イタリアではモスカートやジビッボ、スペインとポルトガルではモスカテル。

殆ど甘口です。


しかし、沢山のアイテムがありますが、意外に使われていません。

現在南仏ローヌのボーム ド ヴニーズという所のミュスカ(続けて【ミュスカ ド ボーム ド ヴニーズ】と呼びます)を使っていますが、フォワグラに合わせたり、ブルーチーズに合わせます。

また単独で飲んでも美味しいですね。

多くの産地ではミュスカやモスカテルという葡萄名を先頭に、産地名を後ろに付けてワイン名としています。

ある意味、味覚が想像しやすい「原産地呼称」とも言えます。


一度お試しいただければと思います。

一声お掛けいただければお出しいたしますね。



            樋口誠