ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

グラスのこと・・・

2016年12月22日 02時11分16秒 | サービス
何度かグラスに関わることを書いています。

これは某グラスメーカーがやっているセミナー等もあったりして、ご存知の方も増えてきていますね。


私がよく強調するのはシャンパンタイプの泡ものとピノノワールですが

今日は別のワインの話です。


冬の食材ジビエが登場すると使いたくなるワイン。

私の場合、それはバローロやバルバレスコです。

堅く強く酸がある。

逆に果実味は失せているか、隠れています。

ある意味では難しいワイン、ですね。

しかし、内に秘めた力は他の葡萄から作られたワインにはマネができません。

それどころか野生の強い鉄分や内臓の味わいと合わさった途端に甘く円やかになるのですね。


これらのワインを開けたときはグラスの先がしぼんだブルゴーニュ型を使うことが多かったのですが、近年ではボルドー型を使うことが増えました。

温暖化によるのだろうと思いますが、酸が柔らかくなっているのです。

同時に果実味も増しています。


バローロの場合は小樽熟成を施した「バローロボーイズ」改め「モダンバローロ」なるグループや、大樽で長く酸化熟成したクラシックなグループとタイプが判れますが、このグラス選考の軸は同じです。


しか~~し、私が過去に飲んだバローロで「このグラス最高」と感じたのは「アルベイサ型=アルバ地方の」といわれる現地の方が好む形です。

私の知る限り現地で昔から使っていたグラスが「意外に合わない」ことが多く・・・

ですからリーデル社のような他国のグラスメーカーの出番があるのでしょうね。

ですが「あのグラスがあればなあ・・・」と思わせるくらいアルベイサで飲むバローロは美味しかったのです。

と言うことで、その原型を少しアレンジしたグラスが手に入りました。

実験したところ現在の「酸の穏やかなバローロ」にも熟した「酸のある昔のバローロ」にも良く合っています。

沢山はありませんが、ジビエをメインに頼まれた方にはお出ししたいと思います。


いずれにせよ「ヴィンテージが変われば何種類かのグラスで実験をする」というのが大事ですね。


                  樋口誠

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