ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

セレクシオン.グラン.ノーブル

2010年03月12日 03時51分44秒 | お勧めワイン

アルザスのワインは土地柄(ドイツ領になったりフランスに戻ったり・・・)ドイツワインの延長の様に捉えられますが、基本的にフランスワインです。つまり辛口なのです。リースリングは勿論、甘い香りのゲヴルツトラミネールも残糖は殆んどありません。

が、ドイツワインのような表記があります。

一つは「ヴァンダンジュ.タルディヴ」(仏)=遅摘み=「シュペートレーゼ」(独)

これはやや甘口です。

もう一つは「セレクシオン.グラン.ノーブル」(仏)=貴く熟した房を選びました(意訳)=「トロッケン.ベーレン.アウスレーゼ」(独)

つまり貴腐菌がついて干からびた房だけを選んで濃厚で複雑な味わいの果汁で造った超甘口。

つまりドイツのように葡萄を摘む時期、更に貴腐菌によって熟す加減で肩書きが出来るわけです。

今月は思い切ってアルザスのゲヴルツトラミネール.セレクシオン.グラン.ノーブル98ヒューゲル社をグラスで開けました。

甘口という響きに敬遠する向きもあるようですが、ただ甘いだけのワインでなく「複雑」なのです。カビという偉いお方が葡萄の持つポテンシャルを引き出しています。旨みも香りもです。干からびる時に酸も凝縮しますから甘ったるくはありません。

それだけでも美味しいのですが、例えばブルーチーズは定番のお供ですし、今月のデザートにある「金柑のタルト」なんて気絶する位よく合います。

但し、そんなに安くはないのがネックですが、沢山飲めるものでもありませんので、一杯をお二人とか三名とかでお分けになっても満足度は落ちないのではないかと思います。

「セレクシオン.グラン.ノーブル」。ちょっと長い名前です。「アルザスの貴腐」といって下されば結構ですよ。


やせたね!と言われますが・・・

2010年03月11日 04時18分35秒 | ちょっと休憩

そむりえ亭を開業以来「やせたね!」と言われることが増えました。最初の頃は、自分の外観は見えませんので「そうかなあ?」ぐらいに思っていました。しかし、むしろ少し太っているかもしれないのです。

で、何でかなあ?と色々考えてみたのですが、そむりえ亭のカウンター内で仕事をすることが多い私はカウンター越しに見るとやせているようです。というのはそむりえ亭のカウンターは30センチ程、床が下がっているのです。つまり私の顔を大げさに言うと見下ろしているわけです。逆にカウンターを出てテーブルの前に立つと低い位置から見上げますからやせた印象派ない様なのです。

よく女の子がプロフィール写真を撮るとき、上からのショットを多用するのはやせて見える、って言うのと同じですね。

という事で樋口はやせていません。働き過ぎでもないと思いますのでご安心ください。

ところで少し前に書きましたが最近5名以上のご利用が増えています。トータルの状況は忙しくなっていないのですが、5名以上になると一階部分は一組しか、お入り頂けません。お早めにご予約を頂くと2階での対応も可能かと思います。是非、大人数でのご利用をお考えの時はご一報くださいませ。


シラー

2010年03月10日 03時27分21秒 | ワインの事

シラーはローヌ地方の葡萄です。それも北ローヌが本場です。エルミタージュとかコート.ロティ、その弟分的なところでクローズ.エルミタージュ、コルナス、サンジョセフなどがあります。

しかし最近はシラー人気が高く、色々な所で栽培比率が上がっています。

オーストラリアのシラーズは結構前から有名です。昔は「ハーミテージ」と呼ばれていました。つまり、ローヌのエルミタージュの英語読みです。では味わいも似ているか、といえば、ちょっと違います。まず熟成に使われる樽がアメリカンオークの使用が多く樹脂系の香りが強く出ますし、酸が少なめです。

北ローヌ以外の南仏でも沢山シラーが植えられています。やはり酸は低めですが樽は流石にフレンチオークですね。やや控えめな樽香、逆に品種由来のスパイシーさがあります。

以外なのはボルドーです。その昔、ボルドーの出来の悪い年にエルミタージュをブレンドしていた時代があった、というのは通の間では知られていますが、最近「シャトーパルメ」で復活しています。現在ではシラーを入れてしまうと「ボルドーワイン」の原産地呼称は使えませんが・・・・

では本場北ローヌはというと、皆さん、少し誤解されている部分があります。シラーは実は酸があるのです。南仏といっても、このあたりは涼しい風が吹くところ、程好い酸味がシラー特有の胡椒のような香りと相乗します。酸が少ないと思われるのは「南」という位置とオーストラリア産になれたからでしょうか?それと樽は勿論フレンチオーク、しかも有名生産者でなければ過剰には使えません。控えめな樽香です。それと以外にもアルコールは低めです。高アルコールがしんどいな、と思ったら北ローヌがお勧め、といってもいいかもしれませんね。

今、そむりえ亭では「クローズ.エルミタージュ」「コート.ロティ」と2段階のクラス、それと南ロームでもやや涼しい「ヴァンソーブル村」のシラーブレンドをご用意しています。

赤身肉に合わせても青魚に合わせてもいいですね。また、胡椒をカリカリと挽きかければ、それ以外の素材でも近づいていきます。

本場のシラー。シラーズとはちょっと違う味わいをご確認ください。


ボーカステル93=アッパレです。

2010年03月09日 03時23分00秒 | お勧めワイン

いわずと知れた「シャトー.ド.ボーカステル」。ローヌ地方の南部シャトーヌフ.デュ.パプの名門です。許される葡萄品種13種を全て使うことが「土地の個性」という煩わしさをいとわない造り手です。

昨年もこの時期使ったのですが、95年でした。その時点で14年。しかし95は強い年で「まだまだ強すぎるなあ」と感じました。勿論、美味しかったのですよ。

で、今年は93年にしました。評価的には95より低目とされていますが、今、バッチリです。むしろ今現在の完成度は93の方が上回っています。デキャンタすると、透明感が出ていますので「南のワインではない」とブラインドで答える人がいるかもしれません。しかし、口に含めば優雅さの中に複雑味、スパイシーさ、果実味芳醇さが入り混じり、紛れもなく13種のハーモニーです。

3,650円(税込)はお安くありません。ホテルでコニャックのダブルを一杯頼んだつもりで試してください。満足していただけるのではないでしょうか?

スパイシーながら上品さのある「河内鴨の蜂蜜とエピスのソース」で合わせてみては如何でしょう?


ハモン.イベリコ.デ.ベジョータ再入荷

2010年03月09日 03時10分58秒 | お勧めメニュー

ハモン.イベリコ.デ.ベジョータ再入荷します。今日からOKです。

私の基準では最低気温が15度以下の内に使い切りたい、と思っています。今回のが4月初旬まで持ちそうですから、あと1本を発注するかどうか、という感じですね。

ご存知のように初めの頃は脂身の上手さを堪能、後半は旨みを噛み〆る快感です。

リースリング等の酸の効いた白、或いは香りの変化が面白いゲヴルツトラミネールで楽しんでください。


ちょっと冷えますね。

2010年03月08日 03時02分36秒 | ちょっと休憩

三寒四温の真っ只中、昨日から冷え始めています。もう4,5日でまた暖かくなるかとは思いますが、こういう時こそ風邪にはお気をつけください。

しかも、雨の日が沢山ありますね。濡れてしまうと、尚更注意です。

さて、そむりえ亭では菜の花、アスパラなど春の味わいが満開です。芽吹こうとしている力を身体に取り込んで元気回復してください。


今日は名古屋

2010年03月07日 02時49分43秒 | ちょっと休憩

今月はバタバタしたひと月、とは先日書きましたが、今日は名古屋日帰りです。ま、名古屋ですからアッという間についてしまう距離ですが、現地滞在は3時間位ですかねえ。

内容はというと「ソースとワイン」というテーマで私なりの分析したことをしゃべってきます。

で、出勤は18時過ぎです。もし私より早めにそむりえ亭にお越しの方には「何か」お得になるように考えますね。


デキャンタ

2010年03月06日 03時40分10秒 | ちょっと休憩

昨日は予告どおりワインメーカーズディナーで貸切でした。

ワシントン州のウッドワード.キャニオンのリック.スモールさんが来日です。先日も書きました様に「ええオッサン」でした。ワインも気持ちがこもっていて素晴らしいものばかりでした。

私はといえば、そのワインを最大限に楽しんで貰える様、準備するのみ。こういう席の場合、完璧な熟成具合のワインは選べませんので(予算、本数の加減で)、若いワインを開かせておくのが求められる宿題です。

となるとデキャンタを如何に?ということになります。あるワインは上っ面だけデキャンタし、あるワインはゆっくりデキャンタし、更にまた別のデキャンタに移し、そのまま広い液面をいかし酸化を促し、またボトルに戻す、というようなことをします。但し、これらは時間がかかりますので、場合によっては前日から作業にかからねばなりませんが、そうも行かない場合もあります、デキャンタの保有数にもよりますしね。

グラスに注ぐ量を減らし、酸化を早める、というのも作戦です。この場合、温度はやや低めにしておく必要があります。

しかし何と言ってもボトルの状態をテースティングで把握していなければなりません。私の場合、香りは2番目、味わいが1番です。香りの開きを優先すると味わいが行き過ぎることがあるのです。よって歯茎に感じる要素で、それがどれ位でやわらぐだろう、一回か、二回か、三回か?更にその方法(デキャンタといっても方法は色々あるのです)、放置時間はどれ位か?

通常営業では、待たせることはできません。更に早く開く方法を考えるか、説明してゆっくり召し上がっていただくかです、こういう時(ワインメーカーズディナー)は早くから準備できるので、ありがたいのです。

という事で、昨日はどうにか、美味しく召し上げっていただけたかな、リック.スモールさんも安心してワシントンはワラワラヴァレーに帰れるのかな、と・・・・

さて、普段の営業でも私がカウンター越しにデキャンタ様の作業をしているのを見かけるはずです。どうぞ「早くワインが開きますように!」と一緒に祈ってくださいね。


今日5日は・・・・

2010年03月05日 04時19分48秒 | ニュース

貸切営業の為、通常の時間は満席です。概ね22時過ぎが終了の目途になると思います。お出かけをご予定の方は21時過ぎ位に状況をお電話で確認ください。大勢が見えてきていると思います。

で、「その時間から(終わってから)でもいい」という方には特別にワインをお安くします。合言葉は「待たされたやんかあ!!もう!!」にしましょう。そう言って頂ければ、そうですね、何種類かのワインを(最低でも5種)各一杯300円引きにしたいと思います。

宜しくお願いいたします。


「TAROE」を未だ御覧でない方に

2010年03月04日 02時00分52秒 | ちょっと休憩

かなりの方に「TAROE」という大阪府の冊子を見ていただいたかと思います。つまり「なにわの名工」の紹介されている冊子。

自分のことで恐縮ですが、冊子の部数が現在手持ちが薄くなっています。で、「頂戴!!」といわれても少しの間、お渡しできないかもしれません。近い内に届けられますが、しばしお待ちください。

しかし、こんな時に便利なサイトがありますよ。

TAROEwebです。私と友人品川君がたっぷりと紹介されています。一度覗いてやってください。ま、私の記事よりも、もっと「名工」の文字にふさわしい人たちが出ていますので、それも楽しんで頂ければいいのではないかな、と思います。