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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「ノウイング」予言されていた大惨事、ラストはやっぱりアレだ。

2009-07-16 01:09:07 | 大作映画ハリウッド系
「ノウイング」★★★
ニコラス・ケイジ 、ローズ・バーン 、チャンドラー・カンタベリー 主演
アレックス・プロヤス 監督、2008年、122分 、アメリカ

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「50年振りに取り出されたタイムカプセル、
小学生の手紙のひとつは
数字だけの奇妙なものだったが、
それが世界の大惨事と符合することを
発見した主人公は、
ラストに地球の滅亡を読み取ってしまう」



(ラストにネタバレがあるのでまだ見てない人は、見てから読んでください)


渋滞の道路に航空機が墜落するシーンは
思わず体をよけたね、
そんなことしても仕方ないけど
あまりにリアルな迫力で
映画館で見る喜びを感じる。

このシーンをTV画面で見たら、この映画の
幕開けの強烈なインパクトが薄れてしまう。

50年前少女が残した手紙の
奇妙な符合に気づいた時から
主人公の周囲に不思議なことが起こり始める。

そうなるとこの「落ち」は
だんだん予想がついてくる、
この嫌な予感はやはり当たってしまうけれど、
このラスト意外はなさそうなので
それは良いとして、
宇宙飛行士が言っていたことを思い出した。

地球は真っ青に輝き
奇跡のように宇宙に浮かんでいたと。
太陽から遠すぎても、近すぎても
地球に生命は生まれなかっただろうと言われると
この映画がラストに示したようなことも
絶対に起こらないとは言えないのかもしれない。


しかしこの映画、面白くないって訳じゃないけど、
ここでのキーとなる予言と
それ以後に起こった事件を描く映像以外は
ホント見るべきところがない映画だった、

主演のニコラス・ケイジに華はなく、
そろそろこの位置にポール・ウォーカーくらいが
来て欲しいものだ。

もし明日地球が滅亡すると確実に分かったら
自分だったら何をするかな、
何を最後の晩餐としようか。
食べ物のこととなるとひとつには決められそうにないな。



でもラストに宇宙人が出てきてチャンチャンというのは
これしかないだろうけど、なんだかなー。

★100点満点で60点

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映像はさすがのハリウッド、足りないものは人間描写だけど
この映画にそこまで求めても仕方ないかも。

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「いけちゃんとぼく 」誰でもかつては“いけちゃん”と話していた

2009-07-14 07:09:46 | 邦画
「いけちゃんとぼく 」★★★☆
深澤嵐 、ともさかりえ 主演、蒼井優 声の出演
大岡俊彦 監督、2009年、107分


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ラストはちょっと切ない


「主人公のよしおには
“いけちゃん”という彼にだけしか見えない
秘密の友達がいた、
小学生のよしおに寄り添うように
“いけちゃん”は一緒に笑ったり、慰めてくれた、
そしてよしおの少年時代の終わりの頃
別れがやってくる」



子供っぽい映画は苦手だ、
どれもが作り手の大人の子供だった頃の
押し付けがましい郷愁のようなものを
そこここに感じて
「製作者の個人的な思い出を人に見せびらかすような
なんとも気持ち悪いものを感じてしまうからだ、
特に邦画で子供がたくさん出るのは嫌いだ


で、この映画はぽかっと映画を見るために
空いたような時間に丁度うまく始まりの時間が
合ったので、期待せずに劇場へ。

ワリとお客さんが入ってって「へー」と思いながら
見ていると、あの小学校の頃の
永遠に続きそうな同じような毎日が
どこかで見たような子供同士の喧嘩や
覗き見る大人の世界等々
ありがちな描写で「やはり間違ったかな」と。

ただ違うのは“いけちゃん”の存在だ、
子供が遊んでいる所を見ると、
ひとりでオモチャで誰かに話しかけながら
時間も忘れて遊んでいる、
そんな時、誰にも“いけちゃん”はいたのかもしれない。

また声を蒼井優のポワーンとした
何とも言えないゆるい調子が良いのだ、
だから“いけちゃん”の正体がなんとなく分かってきて
別れが近づいてくると
鼻の奥のほうがツンとした、
永遠に続くものはないとなんか画面が言っている。

映画の話とは違う所で
泣き所があったな、それは主人公が
母親と2人の食卓で今日一日あった事を
勢い良く話して、母親が楽しそうに聞いているシーン、
そんななんてことない誰にでもあったような時間は
大人になると失ってしまうことを
分かっているからだろう。


誰にでも勧めたいとまでは言わないが
結構良い映画を見たなと思いながら劇場を出た、
劇場前の信号待ちをしているとき
隣に母親と手を繋いで
何かを懸命に話している男の子がいた、
きっと彼の横にも彼にしか見えない“いけちゃん”が居るのだろうな。

★100点満点で65点

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ともさかりえが強い主張をしない存在でこれがまたよかったな。

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「サガン ―悲しみよこんにちは―」破天荒な生き方とは彼女の一生をいうのか

2009-07-13 00:09:46 | ミニシアター系映画
「サガン ―悲しみよこんにちは―」★★☆
シルヴィー・テステュー 、ジャンヌ・バリバール 主演
ディアーヌ・キュリス 監督、2008年、122分 、フランス



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「デビュー作「悲しみよこんにちは」が
世界的な成功を修めたサガン、
彼女の生涯を描いた映画、
彼女の作品に興味がないからか、
スキャンダラスな生活も知らなかった、
若くして富と名誉を獲得する意味に
考えさせられた」



破天荒と言う言葉がピッタリな
サガンの生涯は、常人では考えられない
数々の奇行を繰り返すが
成功したものの悲劇か、誰も彼女を
止めることが出来なかったようだ。


彼女の作品はいくつかを実際に購入して
読み始めたが全部、途中で断念している、
どうにも読みにくくて
まだどこかに共感でもできたら
また違ったと思うが、あまりに別世界の小説で
結局読破できていない。

そのことと映画とは別のハズだけれど、
同じように映画にも入り込むことは出来なかった、

その書き手の人格がどうだろうと
作品を好きになれることはあるだろうし、
出来上がったものは、それ自体で評価すべきだ、
でも映画を見始めて感じたのは
彼女の本を読んだときと同じような
居心地の悪さだった、
そうか自分は彼女と彼女の書くものまでも
好きじゃないんだなと。

でも、映画が素晴らしいのは
とりあえず座っていれば物語の最後まで
連れて行ってくれることだ。

映画自体はフランス映画っぽいというか、
皮肉や残酷な視点に満ちていて
この出来上がりで、

彼女の残された家族は納得したのかと
心配したくなるような
意地悪な描き方で、これをよしとする
国民性なのか、なかなかそのあたりは
出来上がりを含めて
彼女らしいともいえるのかもしれない。


$10代のサガンが処女作「悲しみよこんにちは」で得た印税は、
約5億フラン(360億円)、これじゃあ
普通に生きろと言ってもムリだよな。


★100点満点で60点


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若くして富を手に入れ、そんな彼女を止めることもしない両親の
ありようには疑問も。

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「チョコラ!」ケニアのストリートチルドレンのドキュメント

2009-07-12 00:09:09 | ミニシアター系映画
「チョコラ!」★★
ケニアのストリートチルドレンのドキュメンタリーフィルム
小林茂 監督、2008年、94分 、日本



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「タイトルを見て初めはアフリカの
チョコレート(カカオ)産出国の話かと思った、
劇場で予告を見たとき、
ストリートで暮らす子どもたちのドキュメントと知って
興味深い題材と思い
名古屋での公開が始まったので劇場へ」



ケニア共和国。首都ナイロビから車で約1時間程の、
人口10万の地方都市ティカが舞台。

鉄くずやプラスチックを集めたりする子どもたち。
スワヒリ語で「拾う」を意味する「チョコラ」と呼ばれ、
厳しい毎日を送っている。

映像はその町で活動する日本のNGOを追う、
そこで活動の限界などを見てしまうのだが、
だからどうすべききは、提示しない。
ひとりの男の子を追っているかと思うと
また別の場所の別のグループを写し
なんだかまとまりがない。


こういうドキュメントは「何をどう写すか」に
かかってると思うが、
その核となる部分がぼやけてしまい、
行き当たりばったりな感じが拭えない。
もっと言えば、何故日本の監督がわざわざ
ケニアの実情を記録に残したいのかも分からない。

映像的にはそこで見たままを写すだけでも
衝撃的だ、
誰かは「可愛そう」と言うだろう、
でも今さらそんなとも思う。

ラスト近くの街の一角で子供達が歌い踊る姿も
「よさげな映像になりそうだから撮っておこう」
そんな短絡的な雰囲気しか伝えていない、
説教くさくお行儀良い映像を求めるわけじゃないが、
こんな短期旅行者のビデオ映像のようなものを
お金を払って見せられるのは
がっかりだ。


ドキュメンタリーは、たしかに難しいだろう
そこに嘘や作りこむという行為は許されない
だけど何か伝えたい明確な方向性のようなものを持って
それでも垣間見えてしまった真実なら
きっと心を揺さぶられたと思う。

映像の中で少年が言う
「何でオレなんか写すんだ、
鶏でも写した方がおもしろいのに」

ほんとそんな気がした。

★100点満点で30点

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薄暗い中でバカケツのようなものから手づかみで何かを食べるシーンがあったが、
それは貧しい象徴として撮ったかもしれないが、
美味しいと言って食べている姿は貧しくはなかった。

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「愛を読む人」高潔で気品ある囚人

2009-07-09 22:02:57 | ミニシアター系映画
「愛を読む人」★★★★☆オススメ
ケイト・ウィンスレット 、レイフ・ファインズ 、デヴィッド・クロス 主演
スティーヴン・ダルドリー 監督、2008年、124分 、アメリカ 、ドイツ








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「ケイト・ウィンスレット が
念願のアカデミー賞主演女優賞を
獲得した作品。
どんな作品なのかタイトルから想像していたが、
こんな気高く、
こんなに痛ましい映画とは思わなかった」



1958年のドイツ。15歳の少年は
21歳年上の女性と知り合い、
彼女に請われるままに始めた本の朗読で、
忘れられない夏を過ごした、
そして次に2人が再会したのは
彼女が裁かれる法廷の場だった。


「どうして真実を言わないのだろう」
「言えば罰から逃れることができるのに」



そんなことばかり考えながら
息を詰めるような感じで画面に見入っていた、
あんなに眩しい美しさが
嘘みたいに、身の回りに構わなくなった女の姿、
そこまでして彼女が守りたかったもの。

「そんなことで、自分の命まで懸けるなんて」


そんなふうに思いながら、
プライドというものについて考えた、
こういうのをプライドというのだなと
軽々しく考えてはいけないもので、
絶対に譲れないものを言うのだと。


それにしても本を読んでもらって
それを聞いているときの彼女の顔が輝くのが
本当に美しかった、
瞳に知性のキラメキが見えて

そんなふうにわくわくしながら本を読む経験が
だんだん少なくなっている自分にも気が付いた、
次はどうなるんだろうと
期待する心と、別の世界を頭で想像する楽しみと。

こんな女性と知り合った主人公も
自分の人生と彼女の人生を重ねて
これからどんなふうに生きていったらいいのだろう、
普通に生きたいのにね、
彼女に読んだ本を見かけるたび
甘くそして心を刺す痛みにしばし立ち止まるだろう、
邦題ってしっくりこないのが多いけれど、
この邦題はなかなか良かった。



監督は名作を生む名手だ、
2002年 「めぐりあう時間たち」
2000年「 リトル・ダンサー」


この2本はこれからも多くの人の心に残る作品だ、
そしてこの「愛を読む人」は小粒ながら
心に痛い作品だった。

★100点満点で90点


soramove
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「タイタニック」では演技も何も認められなかったケイト・ウィンスレットは
その後作品で評価をうけて、等々アカデミーを手にした、ディカプリオはムリだろうな。


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