いなり湯（横浜・山手）

■山手の下町にある老舗の銭湯


横浜市営バスの大和町一丁目に下車すると、まさに目の前にあるのがいなり湯。ここは電車だとJR京浜東北線山手駅からでも徒歩で来ることができる。山手駅から来たほうが分かりやすく、確実だろう。
銭湯は商店街の手前あたりに位置していて、周囲は飲食店が並ぶ。



▲商店街の入り口付近


▲いなり湯全景


▲奥に煙突がみえる


■カオスな脱衣場


入り口手前には、様々な掲示物が貼られ、ベンチもあってにぎやか。しかし建物の中は、さらに輪を掛けたカオスな世界だった。最初の入り口が下足箱。男女の入り口がそこから分かれてて、左が女湯で、右が男湯。


中に入ると、すぐ目の前が番台。60代ぐらいの女性が座っていた。お金を払うと周囲を見渡したが、ここは具体的に表現するのが難しい。
というのも、島カランが二つ並ぶのだが、周りにはポスター、カレンダー、額縁に入ったサインや絵画、啓蒙ポスター、相撲取りの写真、手形、陶器の置物、彫刻、植物、金魚が泳ぐ水槽が複数あって、椅子、マッサージチェア、洗濯機、乾燥機、エアロバイク、身長測定器などなど、なんで銭湯にこんなモノがあるんだというものも含め枚挙に暇がない。
とにかく盛り沢山の状態。まさに立錐の余地がない状況だ。

出典：神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合引用


■ごちゃ混ぜがこの銭湯の魅力


浴室は、入ると手前側がカランで、右側に立ちシャワー。左に、珍しいのだが冷鉱泉のハンドシャワー。
ここは、温泉（冷鉱泉）が出る銭湯である。
関東では典型的な黒湯で、草木の成分が混じった温泉だ。表示物によると、日本で二番目に濃さとあった。


奥は浴槽で、右側に白湯の主浴槽。バイブラとジェットバスがある。ひょうたんのような曲線をしていて、奥には少年が魚に乗ったローマ彫刻がある。魚の口が湧出口だ。

出典：神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合引用


温度はおそらく45℃前後と思われる。温泉の方は、左奥にあって小さい。しかも余計なことに電気風呂もついている。半分の区画のみなのだが、電気風呂嫌いなのに知らなくて電気にさらされてしまった。温泉と電気風呂が一緒なのは、ここ以外知らない。


【評価チェック箇所】
・アクセス（道程）　駅から少し歩く
・周辺の環境　商店街
・混雑ぶり　結構混んでる
・清潔さ　ふつう
・接客　ふつう
・客層　高齢者がほとんど
・脱衣所　ごちゃごちゃしてる
・休憩所　脱衣場と兼用
・シャワーの出　ふつう
・男女入れ替え　なし
・備え付け　なし
・貸しタオル　あり（10円）
・サウナ　なし
・温度　そこそこ熱い
・壁画・眺望　灯台のある海の壁画に、鯉のタイル絵。カランには、西洋の山々が連なる小さなタイルのモザイク絵


【案内】
住所
〒231-0846 横浜市中区大和町1-12
電話
045-623-8771
営業時間
15:00〜24:00
定休日
毎週火曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合HP転載