東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

モモコの脱走

2009-04-19 | Weblog
モモコが脱走した。

 当日は出身大学の同級生の教授と知人と一緒に夜遅くまで歓談していた。深夜に帰ってもモモコはいつも跳び上がって迎えに来るのに、その気配は全然ない。玄関も裏も、窓からも名前を繰り返し呼ぶが闇の中に気配がない。深夜に冷たい雨がそぼ降る中を名前を呼び路地を歩き回る。親族はヨーロッパ旅行に行って不在だ。モモコはボクの帰りが余りに遅いのでシビレを切らし、ヒモを引きちぎっていなくなった。ヒモと留め金に使っているカラビナも付いたままだ。金具が引っかかって身動きが取れないのではないかと心配だった。

 翌朝は朝早くから、親戚や近所の人の協力を頂き、潜んでいそうな穴や散歩コースを拡張して捜索範囲を広げたがダメだった。ああ彼女の運命もこれまでか! ボクが悪かった! 野犬保護センターや保健所に連絡することを考えたが、警察がいいというアドバイスがあった。所轄の警察署に電話を入れると、「保護しています」という返事。何という幸運! 全身から力が抜けるような安堵感を得た。

 早朝7時に受取りに行った。何かあったのか、警察署内は大勢の人がせわしく動き集まっていた。そこで申し訳なく用件を告げると、署の裏の車庫に案内され、そこには普段と変わらない元気な彼女がいた。
「お父さんのことは好きだけど、でも、私だってたまには自由になりたかっただけなのよ」と言っているようでした。
そんな経験は未だかつて無いのだが、保護された娘を引受けに行く気分だった。顛末を伺うと、路上にうずくまりすり寄る彼女を警察に届けて頂いた方も、かつて同じ種類の飼い犬が脱走し、警察に保護され戻った経験があったという。同じようにしました、とのこと。めでたし! めでたし! 皆様に感謝!感謝!

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