Studio_Rosso1/43自動車模型製作日記2

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ボディの仕上げ

2022-12-16 20:02:32 | 1/18 PORSCHE 911 GT3

本日の山陰も寒い1日でした。

朝、出勤した時にガレージに行こうと外に出ますと雨がパラパラと落ちていましたおまけに寒いこと寒いこと・・・。
Cafeまで戻った途端に忘れ物に気がついて寒い中もう一往復です・・・
幸いな事に午後からは雲が多いながらも晴れ間も見えて少し温かく感じましたよ。

まず今日の出来事から・・・
こちらが届いたのは本日午後からのお話ですが・・・
先日当選したミニカーが届きました。

土屋圭一さんの直筆サイン入りモデルです。
しかもシリアルは3番です・・・30個しか無いのにね・・・。
土屋圭一さんと言いますと私が若い頃カーボーイと言う雑誌を愛読しておりまして、当時「ドリキン」と言う愛称で親しまれていましたね。
当時の私には雲の上の人だった訳です。
そんな人の直筆のサインが入ったモデルであればチャレンジするしかありません(笑)
なんと、運の良い事に当選してミニカーが本日到着しました。
マジックの掠れ具合・・・さすが直筆ですね。

ちなみに、売り物ではございませんのでお問い合わせをいただきましてもご返事は致しませんのでよろしくお願いいたします。

そして今日は朝から本業開始ですね。
先日ウレタンクリアーを塗った1/18911GT3ですがいかに寒い日が続いたと言ってももう完璧に硬化していますので中研ぎを入れました。

そしてもう一度ウレタンクリアーを塗ります。
ところでこのポルシェ、フラットブラックに仕上げるのですが何故こんなに2回もウレタンクリアーを塗るのか・・・実はフラットな仕上げ(艶消しという意味)の場合ボディ塗装面の平滑さをかなり要求されるんですね。
ですから中研ぎはかなり重要なんですが研ぐための厚みも必要なのです。

ボディのウレタン塗料が硬化するまでに他の部分も仕上げておきましょう。
この車の場合ホイールもフラットブラックなので車軸を抜いてタイヤを外して・・・塗装の準備です。
今時のタイヤはタイヤ自体のハイトが低いのでミニカーの場合もホイールから外すのは結構大変なんですね。
今回の様にホイールのタイヤがつく面にずれ止めの凸部分がありますとこの時期は外れないのです。
裏技かどうかは知らないけど・・・こんな場合は乾燥機に入れてタイヤを温めますと外しやすくなりますよ。
温めることでタイヤの樹脂(今時のミニカーのタイヤはゴムではありません)が柔らかくなって伸びやすくなるのです。

そしてサフを塗ってからブラックに塗装をしました。
最初はセンターキャップのポルシェのエンブレムをマスキングしていましたが(上の写真左側のものはマスキングテープが貼られたままですね)実車のこのエンブレムはカラーではなく白黒のポルシェのマークだと言うことが判明したのでそのまま塗っています。
白いデカールは後で作れば良いのです。

ウレタンクリアーが硬化しましたのでまた研ぎました・・・
下地がいかに大事なのか・・・よく知っていますから(笑)
今度はペーパーの番手をあげて1000番にしています。
この研ぎは「足つけ」と言われるものでしウレタンクリアーの上にフラットクリアー(ラッカー)仕上げをする場合はウレタンクリアーが硬いので上に塗るラッカー塗料の密着が弱くなるのです、なので足つけと呼ばれる研磨作業をするのです。
(まあ実車の塗装屋さんでは当たり前のことなんですけどね・・・)

ここで追加作業です。
0.5mmのプラ板をサークルカッターでカットします。
(丸く切るのってなかなか大変なんですよね)

何を作っているのかと言いますと・・・リアフェンダーの上側についているリップです。
このリップの意味をご存知の方が何人いらっしゃるでしょうか・・・(笑)
同じ911GT3の写真をネットで探しますと海外の車にはコレが付いたものを見たことがありません。
と言うのもこのリップは国内でナンバーを取得するときに付けたものだからです。
なのでポルシェ純正部品では無いと思います。
日本の法律ではホイール・タイヤはホイールハウスからはみ出してはいけない決まりになっています、ポルシェ911のGT3では限界的に大きなタイヤホイールを使っていますしサスペンションの関係でリアタイヤがネガティブキャンバーになっているんですね。
その関係から恐らくタイヤの下側がホイールよりもはみ出ているのでしょう。
それをクリアーするためにこのリップが取り付けられているのです。

同じような例は・・・実は国産車にもあります。
皆さんがよくご存知のマツダロードスター(NDモデル)ですが・・・リアのフェンダーアーチに小さな黒い三角形の板が付いているのをご存知でしょうか?
あれはボディのデザインでホイールアーチから後ろを絞りすぎたために真上からタイヤを見ますとはみ出てしまうために追加されたもの(らしい・・・!?)なのです。

泥除けにしては上側に付き過ぎですよね(笑)

お話が脱線してしまいましたが・・・
作ったリップにサフを塗ってボディカラーと同じブラックを塗りましてウレタンクリアーで仕上げて取り付けています。

単体で塗装仕上げをしたのはこの部品だけなら乾燥機に入れて強制乾燥させられるからです・・・ボディごとは入れられませんからね。
しかもコレより前のタイミングで取り付けて一緒に塗装しますと中研ぎ時に角の部分を削り過ぎたり薄い部品なのでウレタンクリアーでメリハリが無くなってしまう恐れがあったんです。
タイミングが大事なんですね。
しかも・・・理由を知って作るのと知らずに作るのでは結果が違ってくることもあります(笑)
コレだから模型は面白いですよ。

フラットクリアーを塗りました。
流石にラッカーですね〜乾燥が早いです。
薄くしか塗って無いですから当たり前かも・・・
そう言えば・・・こんな真っ黒の艶消しのポルシェが走る動画をYahooニュースで見たような気がしますね。
なんでも光を吸収するフラットブラックだとか書いてあったような気がします・・・。
まさかお客様の車ではなかったですよね・・・??

ラッカーが乾くまでは他の作業を進めましょう・・・。

ホイールのポルシェエンブレムのデカールを作りました。
この部分はシャープに仕上げたかったので1度だけの印刷です・・・透けそうなら2度印刷しますが・・・そうしますと若干印刷がずれますからシャープに仕上がりません。

ホイールに貼ってみますと白いエンブレムと言うことはわかりますね〜。

すでにウレタンクリアーは塗ってありますのでフラットクリアーでボディと同様に仕上げましょう。

ここで今日は時間となってしまいました。
明日はBRABUSを進めます・・・明日から週末ですが本業の時間が取れれば良いですけどね。