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中学理科について

2021年12月08日 | 【海外校 アメリカ地区】

こんにちは。駿台ニュージャージー校です。

皆さんはメンデルの遺伝の法則をご存じですよね。中学・高校で学習する有名な法則ですが、優性の法則とか覚えていらっしゃる方も多いと思います。その遺伝の法則の優性や劣性という用語が不適切だというので今回の学習指導要領によって顕性、潜性という用語に改められました。もちろん、遺伝において優性、劣性という用語は不適切だという指摘は以前からあったのですが、やっと今回の改訂で改められました。ただ、不適切とは思いながらも長年使い続け教え続けてきた用語を、ある年度を境にあれは不適切な用語だからもう使ってはいけないというのは、それでは今まではいったい何だったんだと釈然としない思いもありますが、過ちを正すに遅すぎることなしですかね。

前回の指導要領の改訂でも中学理科の学習内容に記憶に残る変更がありました。改訂前は体内で脂肪が消化されると脂肪酸とグリセリンという物質に分解されるとなっていたのですが、改訂後は脂肪酸とモノグリセリドという物質に分解されるとなりました。残念ながらそれまで日本中の中学校で教えられていたことが、実は間違いだったと知らされてしまいました。脂肪の消化の問題はいろいろなテストによく出題される内容で、それまで正解にしていたものを次の年度からはバツにしなければならないのは罪なことだと思ったものです。本に書いてある事をそのまま信じてしまうことの危うさを改めて認識したのを記憶しています。

さらに古い話になりますが、ミカンの果実のいわゆるつぶつぶが一つ一つの細胞だという記述がいくつかの教科書や参考書で見られた時期がありましたが、実はこれも間違いだとの指摘がありました。私自身は以前にそう教わった記憶があり、その時の印象はかなり強かったようで長い間そう信じていました。Yahooで検索してみたら多くの投稿があったので、私も含め多くの人がそう教わったのだと思います。そして後に間違いだと知らされショックを受けたのでしょう。

ブラウン運動の花粉に関する誤解の話も有名です。ブラウンが水面に落とした花粉を観察していた際に花粉が不規則に広がって行く現象、いわゆるブラウン運動を発見したという逸話を多くの人が一度は聞いたことがあると思います。後にそれが水の分子の運動によるものと分かったという話ですが、Wikipediaによると花粉が動いたという部分は間違いだそうです。興味のある人はぜひWikipediaを見て下さい。詳しい説明があります。しかし、私は子供のころに複数の先生から何度かこの話を聞き、またいくつかの本でも読み、ブラウン運動については花粉が動く現象から考察されたものと信じ切っていました。

学校で学習する内容も含め、世間にはこうした間違いが結構あるかと思います。昔と違いPCで簡単に様々な事を調べられる時代になりましたので、皆さんもぜひ教わったことを鵜呑みにせずに自分で調べてみては如何でしょうか。意外な事実に出会えるかもしれません。

 駿台ニュージャージー校 S.K. 


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