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英文法の重要性

2021年12月16日 | 【海外校 東南アジア地区】

コミュニケーションに重きをおいて、英文法を少し軽視する風潮があります。でも、英文の内容を正しく理解するために、そしてもちろん、英文法や長文の問題で得点するためにも、英文法はとても重要です。
具体例で考えていきましょう。下線部をどのように訳しますか?

“No one should have to live in these rooms, but this is all people can afford in this city.”

どうでしょうか?
これを「これは、この町ですべての人々が手を出せる。」などと訳すると、バツになってしまいます。この all people は「すべての人々」ではないのです。

詳しく見ていきましょう。まず、this と is はそれぞれ、主語と動詞です。そして、people と (can) afford も主語と動詞です。
「あれっ、andみたいな接続詞がないのに1つの文の中に動詞が2つあるのはおかしいぞ」と気づいたら、しめたものです。
詳しい説明は省きますが、文法の知識を使うと、この文は

① this is all と people can afford (in this city) の2つの文(節)に分かれている、
② all は「すべてのこと」という代名詞、
③ all の後には、接続詞の役割がある関係代名詞 that が省略されている、
④ (that) people can afford (in this city) は all「すべてのこと」を修飾する、
と説明できます。
結局、直訳すると「これが、この町で人々が手を出せるすべてのものだ」、文脈から「この町で人々が手を出せるもの(部屋)はこれくらいだ。」という感じになります。
この文は、住環境が悪い建物での火災事故に対する周辺住民の声です。文脈からも、悪い内容だということを意識しながら訳をすると良いでしょう。

ちょっと難しめの問題かもしれませんが、最初は「(接続詞がなければ)1つの文に動詞は1つだけ」という、中1レベルの知識から出発しています。文法はとても大事です。「何となく分からない」をそのままにせずに、先生に質問してしっかりと理解して、力をつけていきましょう!


マニラ校 T.M


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