文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

整備しすぎた街の殺伐 内館牧子 6月17日号 週刊朝日から。

2011年06月08日 16時48分20秒 | 日記
被災した東北地方をどう復興させればいいのか。  文中黒字化は芥川。
 
それを考えた時、私は「地霊に逆らわない街作り」を思い、そして、国の「復興構想会議」でもそう言った。
 
「地霊」とは、その土地に棲む御霊のことで、初めてそれを私に教えて下さったのは、東京・銀座の商店会幹部だった。銀座がさびれていた時代のことで、幹部はその原因として、「銀座は水と柳の街なのに、街の中を流れていた運河を埋め、並木の柳を抜いた。地霊に逆らった街作りをしたからだとも言われるんですよね」と語っておられた。
 
東北の地霊は何なのか。それは絶対につぶしてはならない「個性」のことではないか。運河も柳も銀座の個性だった。むろん、東北の各県、各市町村の地霊はそれぞれ違う。だが、「東北地方」として、決して壊してはならぬ共通の個性があるのではないか。
 
私は、万博会場のような街を作ってはならないという思いを強固に持っており、復興構想会議でもそう発言した。つまり、便利で美しく、無駄がなく、清潔でコンパクト。そしてひたすら・無機質。高層マンションやビルの灯が輝き、観覧車が夜空を撹絆し、全国どこの地方でも同じ顔をした大型ショッピングモールがある。それが不思議に似合う都市もある。だが、東北の場合、それを「殺伐」と言わずに何と言うか。そんな街を作ったなら、東北の二次災害だ。
 
被災地の方々は、「ふるさと」という言葉をよく使う。テレビ等のインタビューでもひんぱんに耳にするし、「古里だから離れない」と、そのものズバリの見出しで、ふるさとへの想いを語った記事もある(秋田魁新報4/27)。
 
その記事では、被災者が「元さ、戻りたい」と語り、これは周囲の思いの代弁だと書かれている。復興構想会議のメンバーと福島に行った際、佐藤雄平知事も、「みんな、3月11日の前に戻りたいんです」と語っておられた。

多くの方々が「ふるさと」という言葉を使うのは、「元に戻りたい」という思いの言い換えではないか。
 
そう気づいた時、私は部外者や「有識者」なる人々や政府が「復旧ではなく復興」と唱えがちであることに、疑問がわいた。

現実に、復興構想会議でも、被災地在住のメンバーから、「復旧ではなく復興だと叫ばれると、従来の自分たちが否定された気になる。そう言う人たちは決して少なくない」という発言が出た。

私はこれを聞いた瞬間、被災者の「ふるさと」は「復旧」すべき地なのだと、我が意を得た気がした。それは決して後ろ向きだの懐古的だのと言われる筋合いの話ではない。考えてみれば、ふるさとというものは変わらずにあって欲しい地であり、興す地ではない。

「復旧」という考え方は、ごくまっとうなものであろう。

…以下続く。
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政治家の言葉、民衆の言葉…週刊朝日 6月17日号より

2011年06月08日 14時15分35秒 | 日記
前略…わたしは長く政治記者として永田町の攻防を見てきて、こんなみっともない政治劇は記憶にない。政治家の言葉はすべてマユツバ。…後略。

元朝日新聞コラムニスト早野透

…前略。

わたしは福島県の避難所で、妻を津波で失った初老の男性のため息を聞いた。
 
「海を恨むことはできないんだ。おれたちの生活を支えてくれたからねえ」
 
「戦後の時みたいにやり直せればいいけど、あのころみたいに若くないからねえ」と涙ぐむおばあさん。


福島原発の吐き出す放射能で全村避難の飯舘村は、アルプスの少女ハイジが出てきそうな美しい村である。
旧知の菅野典雄飯舘村長は「までい(両手)の力」でみんなで支えあう村づくりをめざしてきた。応援の手
紙を出すと、「保身ばかりの政権から村人の生活を守っていきたいとがんばってます」と忙しいなかで返信を
くれた。

…後略。
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菅首相の決定的「ウソ」 続き 6月17日号 週刊朝日より 

2011年06月08日 13時52分03秒 | 日記
週刊朝日が、たったの29万部、それも大問題。

一番の大問題は、戦前からずっと自己検閲を続けて来た日本の大新聞。
当然、子会社だからそれに追従してきたテレビ局、つまり日本のマスメディアの問題。

それが、日本の「失われた20年」を作り、今の民主党の惨状を作っているのである。

民主党の惨状とは、約3年前に、時の権力が明らかな反民主主義的横暴で始めた事件に、日本の大新聞、テレビ局が追従した事に全ての原因はあるのだ。

貴方がたは、本当は、賢しらな事など本来何一つ言える資格はないのだ。



菅首相の決定的「ウソ」…続き。

K氏が吹聴する「献金は見返り」

しかも、話はこう続く。
 
「このとき、『助けてほしい。何でもやるから』と言う菅さんに対し、Kさんが『大島健伸さんを釈放してあげてほしい』と言ったというんです。冗談めかしていたようですがね」(同)
 
大島氏は商工ローン大手「SFCG」(旧商工ファンド)の創業者で、09年2月の破綻直前に多額の資産を流出させたとされる事件で現在、民事再生法違反(詐欺再生)などの罪に問われている被告人だ。
 
「大島氏のルーツはコリアンで、K氏は何とか釈放できないかと動き回っているようです」(司法関係者)
 
K氏と菅首相は、いったいどういう関係なのか。

菅首相は国会で、「仲人をした知人から、数年前に中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として紹介された。釣りに誘われて、その知人と3人で出かけたことや、数回会食したこともある」と説明しているが、それだけだとは、にわかには信じがたい。

実際、06年の献金「100万円」についても、K氏は周囲にこう吹聴しているようなのだ。

「元NTT社宅の土地の地上げに絡んで、菅さんにNTT労組へ働きかけてもらった見返りだよ」
 
土地は菅首相の地元、東京都府中市にある。現在はマンションが立つその土地は、確かに08年12月、K氏の会社を通して業者に転売されていた。同時に地上げの対象となった隣接地の元地権者が、こう証言する。
 
「Kさんの会社に土地を売ったのは事実です。でも、リーマンショックの時期で、結局、彼らは買いたたかれて、むしろ損したんじゃないか。それに菅さんの名前も出てこなかったなあ」
 
実際に、菅首相の働きかけがあったかどうかはわからない。しかし、K氏の周辺はこう言うのだ。
 
「おそらく情報料のつもりでしょう。目当ての土地の情報をいち早く入手するために、国会議員や県議にカネをばらまいておくのがKさんの手法ですから」
 
これらの事実関係について、本誌はK氏に会社を通じて取材を申し込み、携帯電話にもかけたが、締め切りまでに返答はなかった。
 
一方、菅首相の弁護士は本誌の取材にこう答えた。
 
「K氏が韓国籍であることを当職が公的な書面で確認したことを受けて、3月14日に104万円を返却したことは、これまで公表したとおりです。この問題の指摘を受けた9日以降、菅本人を含め、菅事務所の者がK氏に連絡したことは一切、ありません。連絡はすべて当職が行っています」

本誌・鈴木 毅、、上田耕司
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菅首相の決定的「ウソ」…6月17日号、週刊朝日より

2011年06月08日 13時13分20秒 | 日記
「在日献金」をスクープした本誌が暴く  文中黒字化は芥川。

本誌がスクープした菅直人首相の「在日献金」問題は、突如として日本を襲った大震災によってウヤムヤになった。しかし、いま永田町で繰り広げられている。"茶番"を見るにつけ、この国の不幸を感じざるを得ない。あえて言おう。やはり菅首相はあのとき、辞めるべきだった!
 
内閣不信任決議案を巡る菅首相の〝不透明"な辞任表明に、鳩山由紀夫前首相は「ペテン師」と言い放った。騙されたと憤る鳩山氏の気持ちはわからないでもないが、自身の延命のためなら何でもする菅首相の 〝本性"は、いまさら驚くことではない。
 
本誌が大震災の発生直前にスクープした「在日献金一問題でも、菅首相は都合良く〝事実"を歪め、乗り切ろうとしているのだ。
 
まずは、この違法献金問題を振り返っておこう。

菅首相の資金管理団体「草志会」は、横浜市内で不動産業などを営む在日韓国人K氏から2006年に100万円、09年に4万円の献金を受けていた。
 
政治資金規正法は、政治家が外国人から寄付を受けることを禁じている。本誌が報じた1週間ほど前には、前原誠司前外相が、同じく在日韓国人から計25万円の献金を受けていた問題で辞任に追い込まれていた。

わずか「25万円」で外相のクビが飛んだのだから、「100万円」以上の首相はどうなのかー菅首相の進退を巡って永田町が揺れたそのとき、東日本大震災が起きた。結局、問題はウヤムヤになったままだ。
 
不信任騒動から一夜明けた6月3日、参院予算委員会でこの献金問題が再び俎上に載った。自民党の西田昌司参院議員の質問に、菅首相はこう答えた。
 
「3月11日に(献金問題の)指摘を受け、またその前の日か、週刊誌などからの取材がありましたので、私自身、事実関係を調べました。その時点では、事実関係が判明してなかったので、わかる範囲ことを申し上げ、その後、弁護亡にお願いして調査していただいた。最終的に本人に弁護士が直接会って、国籍を証明する公的文書で外国籍だとわかりましたので、献金はすべて返還しました」
 
そして、こう強調した。
 
「外国籍だとは、まったく承知していませんでした」 

実は、この答弁には〝ウソ" がある。菅首相の言う 「週刊誌」とは本誌のことである。本誌は3月9日夜、菅首相に質問状を出し、翌10日、弁護士から「事実の確認ができ次第、適切な対応を取る」との回答を受け取った。
 
そして本誌が都内に出回る大震災当日の3月11日、朝日新聞が朝刊でこの問題を報じ、菅首相は今回の答弁と同様、
「外国籍の方とは承知していなかった。確認されれば 全額を返金したい」と説明した。その後、菅首相は、震災3日後の14日にK氏側に返金したことを明らかにしている。
 
この間、本誌はどうにも腑に落ちない思いだった。というのも、記事が出る前の時点で菅首相側かK氏側に返金したという情報をつかんでいたからだ。
 
「週刊朝日の質問状に驚いた菅首相サイドが10日、秘密裏にK氏側と接触して、領収書と引き換えに返金しています。なんで14日に返したなんて言ってるんですかね」(永田町関係者)
 
なぜ菅首相は、こんな〝ウソ″の説明を繰り返しているのか。実はこの日付の違いは大きな意味を持つ。 
政治資金規正法は外国人からの寄付を禁じているが、「外国人だと知らなかった」ら罰則の対象にはならない。しかし、弁護士が確認する前に返金したとなれば、菅首相はK氏が外国籍であることを以前から〝知っていた″ことを白白したようなものである。 

そして、「14日」という日付にも意味があった。
 
この日、東京・日比谷の帝国ホテルのラウンジで午後5時から約1時間半にわたって、K氏は菅首相の代理人弁護士と会っていた。
 
なぜ本誌がそんなことを知っているのか。それは、2人の帰り際、本誌がK氏を直撃したからだ。
 
「今日は菅さんの弁護士と何のお話ですか?」
 
「菅さんは在日韓国人だと知らなかったと言っていますが、本当ですか?」
記者が声をかけたが、K氏は無言でタクシーに乗り込み、去っていった。
 
「この日は、今後の対策を話し合うため、菅さんの弁護士とKさんが初めて会った日でした。そこで直撃されたのを逆手にとって、『14日に返金した』と言いだしたんじゃないですか」(先の永田町関係者)
 
震災発生直後に自らの保身に労を惜しまないところが、いかにも菅首相らしいが、彼がK氏の〝出自″を知っていたと思われる傍証は、ほかにもある。
 
「記事が出る数日前、菅さんがKさんの携帯に電話し『何かあったら帰化したことにしてほしい』と頼み込んだというのです。前原さんが辞任して心配になったのでしょう。逆に言えば、菅さんはKさんが在日だということを知っていたわけですよ」(民団関係者)

…以下続く。
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