文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

寅さんに報告「いただけたわ」…朝日新聞6月18日28面より

2011年06月18日 16時37分15秒 | 日記
浅丘ルリ子さん(70)俳優

70歳という節目の年の受章。

「今年はわたくしにとってちょっとついている年。ちょうど70歳で、映画と舞台で同年代の役をやらせていただいているときに受章して、なんだかとっても不思議な気がします」

24日に開幕する舞台「姉妹たちの庭で」には4姉妹の次女役で出演。25日封切りの映画「デンデラ」では主役を務める。1955年のデビュー以来、映画、テレビ、舞台の第一線で活躍してきた。

「まじめにコツコツとやってきたことがつながっだのかな。辞めたいと思ったことは一度もありません。女優しか、わたくしにはやることが無いんです」

思い出の映画の一つは「男はつらいよ」シリーズ。どさ回りの歌手リリーとして、マドンナでは最多の4回も出演した。

「『寅さん、いただけたわよ』って言いたいぐらい。あんなにすてきな人はこの世にいない。寅さんに会いたいです」と語る。

「デビューから56年、長いような、短いような。いつまでできるか分かりませんけれど、長いことできたらいいなあ、と思っております」(西田健作)

文中黒字化は芥川。
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深夜の宿に”侵入”爆笑芸…日経新聞6月18日36面より

2011年06月18日 15時33分50秒 | 日記
私の履歴書 山下 洋輔
タモリとの遭遇


70年代に入っても仕事はあった。レコードも年に2枚くらいのペースで出していた。71年の青森ジャズ・フェスティバルでは渡辺貞夫バンドと一緒になった。

リハーサルの時に聴いてくれていた貞夫さんに「アンコールがあったら入って吹いてくれませんか」と頼んだ。「いいよ」の一言で実現した。

貞夫さんは米国留学中にニューヨークでフリージャズの現場を見てよく知っていたの
だ。といっても出す音はあくまで渡辺貞夫そのものだった。これは後年、ごく最近だが、まだ高校生になったばかりのアルトサックス奏者の寺久保エレナと出会った時に伝えたことにつながる。

ビバップの奏法を完全にマスターしているエレナが、フリージャズ・ミュージシャンとの共演のときに「フリーらしい」音を探っているのをみて、そうではなく今自分が一番よく表現できることを自由に演奏するのがフリージャズだ、とアドバイスしたのだ。

夏に三重県の合歓の郷でやるネム・ジャズインにも出た。ドイツ・ジャズ・オールスターズで来日したマンフレッド・ショーフと共演したり、東京工業大学で「流民祭」と銘打ったイヴェントでは麿赤児と共演した。麿さんはドテラを羽織り最後に客席に向って出刃包丁をもって突進した。

72年には福岡で森田という人物に出会う。すでに早稲田のジャズ関係者からタモリと呼ばれていた男だ。その初対面の様子を一筆書きで書いたものをタモリが気に入ってくれているのでそれをご紹介したい。

「福岡のホテルで公演後、バンドマンが部屋で騒いでいると、見知らぬ男が入って来て朝まで一緒に騒ぎ、名前を聞くと『モリタです』と言って去っていったこの事件であるが、

なぜ単身侵入したかの動機について、現地のジャズ関係者の証言に『自分たちがいたから入りやすかったのであろう』との共犯をほのめかす供述かおるものの、

詳しい現場検証によって、男が侵入した時点での彼らの位置は『くの字型』の部屋の一方で侵入者からは見えないことが判明し、

まさに供述の通り、浴衣姿でゴミ箱を被ってお能の真似をして踊っていたバンドマン中村誠一の姿を見た犯人は、自分の方が上手く出来るとの競争心から、意図的に自分もお能の謡いをやりながら中腰のすり足で入って行き、大受けをよいことにそのまま、まんまと朝まで犯行に及んだのであった」(山下洋輔編『蕎麦処 山下庵』小学館刊より)

こういう出会いをしたタモリは、その後東京の我々のたまり場の酒場にやってきて、赤塚不二夫、筒井康隆、高平哲郎などが居並ぶ前で爆笑芸を披露し大受けした。赤塚さんをして「毎日見たい。自分のマンションに住んでくれ」と言わしめ、そのまま芸能界に進出していく。

タモリと芸合戦をした、その方面でも奇才の中村誠一は72年にトリオを辞める。もっと色々な音楽をやりたかったのだ。ほどなく渡米してあらためて勉強をやり直す。

代わりにアルトサックスの坂田明か入った。フリージャズ一直線の坂田は、ピットイン2階のティールームに出ていたが、時々我々の演奏にも乱入してきていた。

こうして74年のヨーロッパ初遠征は、坂田、森山のメンバーで実現することになる。
(ジャズピアニスト)

文中黒字化は芥川。
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最近では一番まともな社説をご紹介します。…日経6月18日2面より

2011年06月18日 15時16分42秒 | 日記
居座る菅首相の下の国政停滞を憂える

菅直人首相の退陣時期が一向に定まらず、国政が停滞する懸念が強まっている。

首相は14日に今年度第1次補正予算に続く小型の追加補正の編成を指示した。東京電力福島第1原子力発電所事故の被害者救済の費用や「二重ローン」問題への対応を盛り込む見通しだ。

東日本大震災の復旧・復興に向け、切れ目なく対策を打ち出す必要性は言うまでもない。しかし桜井充財務副大臣は「中途半端なことをやって、本来、大事なものまで先送りされるとなると本末転倒だ」と、首相の方針を批判した。

小型の2次補正の編成のために、本格的な復興対策を盛り込む3次補正の編成が遅れることになれば、桜井副大臣の指摘通りである。首相が唐突に編成を指示し、閣内や民主党内から異論が出るようでは、政権の体をなしているとは言い難い。

退陣を表明した首相が居座り続けることで、2012年度予算編成の作業にも支障が出かねない。これから各省の概算要求の作業が本格化するが、首相は概算要求まで手掛けるつもりなのか。首相の進退が宙に浮いたままでは、来年度予算編成の基本方針すら決められないだろう。

外交も同様だ。前原誠司前外相は二度辞めると言った人がずっと居続ければ、外交は新たな交渉ができない」と指摘している。

首相は退陣表明直後の記者会見で、9月前半に予定されている日米首脳会談に自らが臨むかどうかは明言を避けた。首相が延命を策せば、首脳会談のさらなる先送りなどの政治空白を招くだけだろう。

民主党執行部は22日に会期末を迎える今国会の会期を大幅に延長し、赤字国債発行法案などの成立を目指す方針だ。東京電力の原子力事故の賠償支援の組織新設を盛り込んだ原発賠償支援法案などの重要法案が山積しており、会期延長は当然である。

だが、野党との信頼関係が完全に失われた菅首相の下では、円滑な法案審議は期待できない。20日には復興基本法案が成立する見通しで、首相は同日に社会保障と税の一体改革案の決定を目指している。月内には復興構想会議の第1次提言もまとまる予定だ。

首相が果たすべき課題の多くはめどがつく。
首相は退陣表明の際に「お遍路を続けるという約束が残っている」とわざわざ言及した。これを聞いて、首相が早期に退陣すると受け止めた人も少なくないだろう。

一日も早くその約束が果たせるよう、首相は自ら環境を整えてほしい。

…後略。
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変わる日本の株主 持ち合い6%に急減…日経新聞6月18日1面より

2011年06月18日 14時53分32秒 | 日記
企業、受け皿作り模索

2月下旬、帝人の大八木成男社長は中東・アブダビに飛んだ。
きっかけは株主調査会社からもたらされた情報だった。

アブダビの投資家が株を買い増している、というのだ。同国には世界最大級の政府系ファンド、アブダビ投資庁(ADIA)などがある。「直接、話をしたい」と大八木社長は現地の機関投資家を相次ぎ訪問し、長期投資を呼びかけた。

新興国詣で拡大 「中国の政府系ファンド関係者が会いたいと言っている」。サンリオは証券会社を通じてこんな誘いを受けた。キャラクター商品が世界で人気を博し、利益の半分を海外で稼ぐ同社は、ブルネイ王室から事業説明を求められたこともある。

3月末の外国人持ち株比率は9%強と、半年前の3倍になった。
経営者の海外投資家訪問といえば、米ウォール街と英金融街シティーを回るというのが定番ルートだった。アジアなどの新興株主の台頭で、それが変わりつつある。

日揮は今年、初めてシンガポールと香港の投資家を巡る予定。「シンガポール政府投資公社など関心を持つ投資家が多い」 (広報・IR部)ためだ。ホンダもいったん取り

やめたアジアの投資家訪問を再開。対話に余念がない。
外国人持ち株比率が高まった企業は、株価も全般に堅調だ。3月末までの半年でこの比率が高まった上位30社をみると、24社の株価が上昇した。サンリオは2倍強、帝人も3割近い値上がりを演じている。

株式持ち合いの解消が進むなか、受け皿として海外投資家に期待を寄せる企業も多い。大和総研によると、上場企業が金融機関や他の企業などと相互保有している株式の割合(持ち合い比率)は2009年度で過去最低の6・5%。10年度もさらに低下したのは確実だ。ピーク時の1991年度は28%だったから、まさに様変わり。買収の砦(とりで)だった持ち合いは歴史的な役割を終えようとしている。

ポスト持ち合い時代の株主づくりは、経営者の投資家詣でだけでは不十分だ。株主重視の「本気度」を示すことが欠かせない。

自動車照明器トップの小糸製作所。89年に米投資家ブーンーピケンズ氏に株を買い占められ、関心を集めた。その後、敵対的買収から身を守る買収防衛策を08年に導入したが、今年の株主総会で撤廃する。

人為的な買収防衛は株主の利益に合わないと判断したようだ。ピケンズ問題は過去の話。砦に隠れず市場と向き合おうとしている。今年、防衛策を撤廃する企業は約20社に上る。

個人にも照準

個人株主も有力な安定保有先だ。下げ局面で買う「逆張り」傾向があり、震災後の混乱が続く3月下旬に早くも買い越しに転じた。

アステラス製薬は3月、約145億円分の株式を売り出した。三菱東京UFJ銀行などが保有していた持ち合い株を個人に分散する狙いだ。「個人は株価を支えてくれる」(経営推進部)と頼りにしている。
 
丸紅が純利益のうち配当に回す割合(配当性向)の目安を15%から20%に引き上げる検討に入るなど、利益配分を厚くする動きもある。長期株主をどう増やすか。企業の模索が続く。
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首都機能分散の視点…日経新聞6月18日15面より

2011年06月18日 14時12分59秒 | 日記
大機 小機 

今回の大震災で日本がつくり直しを求められているのは、東北の被災地ばかりではない。日本の電力システムと首都機能も同様である。大震災による首都圏の痛手は大きかった。

地震直後から発生した交通網の大混乱、大量の帰宅困難者の発生、その後の計画停電による首都機能の低下など、首都直下型の地震ではなかったにもかかわらず、首都圏の災害に対する脆弱さを思い知らされることになった。

直下型地震が首都圏をいずれ襲うのは、想定されることである。甚大な人的被害の発生、致命的な経済的損失の発生の可能性かおるにもかかわらず、東京への一極集中を放置することは、

不作為の罪である。一刻も早く被害の軽減と危機管理に向けた対策を講ずるべきである。対策の基本は外への機能分散と内なる分散であろう。首都そのものを移転するという

構想もあるが、どこに移転しても集中を解消しなければリスク分散にはならない。コストも膨大である。むしろ機能分散が望ましい。

これから東北の被災地の復興が本格化するが、復興には、東北全体の視点に立ったプラン作りが必要である。東北再生の一環として、東北を道州制の嚆矢(こうし)とし、東北を首都機能分散の受け皿の一つとすることを考えるべきである。

またリニア新幹線の建設も機能分散の好機である。リニアが開通すれば、輸送の大動脈の二重化によって大規模災害へのリスク対策になるだけでなく、時間距離の縮まる三大都市圏の機能分担と相互補完が容易になる。

一方で首都圏内については、直下型の震災に対処するために内なる分散が必要である。ひとたび大規模災害が起これば、首都ではライフラインはもとより、交通、消防や医療などあらゆる公共機能の混乱、マヒが不可避である。

これに対処するには、首都圏内の区あるいは町といった行政単位で、災害時にも最低限の機能が維持できる仕組みをつくる必要がある。

電力を例にとれば、電力会社による基幹電力の供給に依存するだけでなく、行政区域内に分散電源を配置し、これをスマートグリッドでつなぎ、域内で絶対に必要な施設への電力供給を確保することが考えられる。大都市圏にこそスマートグリッドが必要なのである。

政府は国土再設計の視点に立って、一刻も早く首都機能分散の議論に着手すべきである。(追分)
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首都機能分散の視点…日経新聞6月18日15面より

2011年06月18日 14時12分59秒 | 日記
大機 小機 

今回の大震災で日本がつくり直しを求められているのは、東北の被災地ばかりではない。日本の電力システムと首都機能も同様である。大震災による首都圏の痛手は大きかった。

地震直後から発生した交通網の大混乱、大量の帰宅困難者の発生、その後の計画停電による首都機能の低下など、首都直下型の地震ではなかったにもかかわらず、首都圏の災害に対する脆弱さを思い知らされることになった。

直下型地震が首都圏をいずれ襲うのは、想定されることである。甚大な人的被害の発生、致命的な経済的損失の発生の可能性かおるにもかかわらず、東京への一極集中を放置することは、

不作為の罪である。一刻も早く被害の軽減と危機管理に向けた対策を講ずるべきである。対策の基本は外への機能分散と内なる分散であろう。首都そのものを移転するという

構想もあるが、どこに移転しても集中を解消しなければリスク分散にはならない。コストも膨大である。むしろ機能分散が望ましい。

これから東北の被災地の復興が本格化するが、復興には、東北全体の視点に立ったプラン作りが必要である。東北再生の一環として、東北を道州制の嚆矢(こうし)とし、東北を首都機能分散の受け皿の一つとすることを考えるべきである。

またリニア新幹線の建設も機能分散の好機である。リニアが開通すれば、輸送の大動脈の二重化によって大規模災害へのリスク対策になるだけでなく、時間距離の縮まる三大都市圏の機能分担と相互補完が容易になる。

一方で首都圏内については、直下型の震災に対処するために内なる分散が必要である。ひとたび大規模災害が起これば、首都ではライフラインはもとより、交通、消防や医療などあらゆる公共機能の混乱、マヒが不可避である。

これに対処するには、首都圏内の区あるいは町といった行政単位で、災害時にも最低限の機能が維持できる仕組みをつくる必要がある。

電力を例にとれば、電力会社による基幹電力の供給に依存するだけでなく、行政区域内に分散電源を配置し、これをスマートグリッドでつなぎ、域内で絶対に必要な施設への電力供給を確保することが考えられる。大都市圏にこそスマートグリッドが必要なのである。

政府は国土再設計の視点に立って、一刻も早く首都機能分散の議論に着手すべきである。(追分)
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トップに聞く企業戦略…日経新聞6月18日13面より

2011年06月18日 14時02分00秒 | 日記
花王 尾崎 元規氏

成長投資の重点はどこに? 欧米へのM&Aを最優先


花王が成長軌道への回復に向けた岐路にさしかかっている。
2011年3月期は6期ぶりに連結経常増益となり、12年3月期は増益基調の定着を目指す。
しかし、東日本大震災後の個人消費や原材料価格の先行きは不透明。06年に傘下に収めたカネボウ化粧品の買収効果もなお不十分だ。尾崎元規社長に業績の現状と今後の事業展開などを聞いた。

--震災後の日用品の売れ行きはどうか。
「衣料用洗剤やシャンプーなどトイレタリー商品の売り上げは4~5月に回復が続き、6月は前年並みに戻った。化粧品は前年割れが続いており、回復には時間がかかる。震災で消費者は無駄な支出を抑えがちなためだ。一方、除菌剤や制汗剤の需要は増え、紙おむつも順調。今期は通期で増収を確保できそうだ」

--今期は原材料の価格上昇が懸念材料だ。
「原油や天然油脂の価格は高止まりの状況。今期は原材料高で360億円の減益要因になるが、価格転嫁や販売増などで吸収したい。

半導体や電子部品向けの油脂製品は海外で需要が拡大しているため、値上げは可能だ。一方、国内はデフレで洗剤などの既存商品を値上げするのは難しい」  

「4月時点で50億円と見積もっていたコスト削減効果は100億円程度(前期は90億円)にはなるだろう。商品パッケージなどに使う原材料を割安な物に代えるほか、工場の生産効率を一段と高める。

現時点の計画で連結経常利益は前期比微増の1040億円だが、これは最低ラインだ。追加のコスト削減などを反映すれば、計画よりも利益を上積みできる」

--株主への利益配分はどう考えるか。
「年間配当は58円に据え置くと公表しているが、前期まで21期連続で増配しており、今期も配当は増やしたい。前期は3年ぶりに自社株買いも実施した。M&A(合併・買収)などで大きな支出が無ければ、今期も自社株買いの余地はある」

ーーカネボウ化粧品の現況と展望はどうか。
「カネボウ化粧品の今期の売上高は微増の1900億円強、営業利益率で約6%(前期は約3%)になる見通しだ。花王に比べて商品数が3倍近くあり、商品数の削減などが進まなかったが、今期は一段の合理化で余計な販売促進費を使わないようにする。人件費と販促費の負担が大きい日本的なビジネスモデルを見直し、3年後をメドに利益率を約9%に戻す」

ーー成長戦略の重点はどこに置くか。
「フリーキャッシュフローの使い方で最優先するのはM&Aだ。海外の機関投資家からは新興国でM&Aしないのかと言われる。

しかも、新興国では販売チャネルや技術力の面で買収したいと思う企業がないので、自前で工場を建設するなどして市場を開拓していく。M&Aは欧米のヘアケア商品や化粧品が対象になる」 (浜岳彦)
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オリンパス、純利益2.4倍…日経新聞6月18日13面より

2011年06月18日 13時36分44秒 | 日記
今期180億円 デジカメ販売17%増
映像事業、2期ぶり黒字化


オリンパスは17日、2012年3月期連結純利益が前期比2・4倍の180億円になる見通しだと発表した。デジタルカメラの販売が日本やアジアなどで伸び、映像事業の営業損益が2期ぶりの黒字に転換する。

東日本大震災による部品不足で100億円の減益要因が生じるが、固定費削減など合理化効果を織り込んで増収増益を確保する。同社は震災の影響が読み切れないとして、これまで業績予想の開示を見送っていた。


売上高は9千億円と6%増える見通し。映像事業の売り上げが1500億円と14%伸びる。今期のデジカメ販売は950万台と17%増加。薄型で高倍率ズームを搭載したコンパクト型など4月以降に投入した新製品が好調だ。

高価格の一眼型「PEN」シリーズも台数が6割増を見込む。部品不足で一部製品の納入が来期にずれ込む医療事業も1%増収を確保する。

経常利益は58%増の350億円の見通し。主因は映像事業の営業損益がo億円の黒字(前期は150億円の赤字)に転換することだ。映像事業の営業損益はりーマン・ショックを受けた金融危機後、赤字と黒字を繰り返してきた。

今期は「コストがかさんでいた米国で販管費10億円以上の削減を計画する」 (マイケル・ウッドフォード社長)など合理化を本格化。損益分岐点比率が改善するなか、デジカメの販売が伸びることで収益押し上げ効果が高まる。

震災の影響は連結ペースの売上高を200億円、営業利益で1OO億円それぞれ押し下げる。

特に部品不足が顕著な医療事業では80億円の減益要因となる。ただ内視鏡の生産回復の遅れを外科手術に使う器具の伸びで補い、医療事業の営業利益は微増を見込む。現時点で未定とする年間配当は、前期(30円)以上となる可能性が高い。

今期は震災の影響を吸収して収益増を見込むが、純利益の水準はりーマン・ショック前の08年3月期の約3割にとどまる。

収益回復は道半ばといえ、映像事業の黒字定着や内視鏡事業依存からの脱却など課題も残っている。
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世界一でも儲からない理由…朝日新聞6月18日14面より

2011年06月18日 13時26分31秒 | 日記
経済気象台

東日本大震災によるサプライチェーンの途絶で明らかになっだのは、自動車やエレクトロニクス製品に不可欠な部品・素材分野で、世界シェアーナンバー1企業が東北地方に多くあるという事実だった。

実際、マイコンや薄膜などの生産がストップすると、国内のみならず世界の製品生産に支障が生じた。

それぞれが高い技術によって支えられ、他の企業や製品による代替が困難だったこが、その背景にあった。

しかし不思議なことに、そのようなオンリーワン企業は、必ずしも大きな収益を上げているわけではない。マイコンで有名なルネサスエレクトロニクスは低収益で苦しんでいたと伝えられるし、他の企業からも、値下げ要請が厳しく利益が上がらないという話をよく聞いた。

世界一企業なのに、なぜ儲からないのか。
ひとつの理由として、彼らがその販路を特定の完成品メーカーに大きく依存していたという事実を指摘できよう。

両者による共同開発や擦り合わせを経て、系列・下請けとしてサプライチェーンに組み込まれた結果、彼らは安定した販売先を確保できた半面、絶えざる研究開発費の支出
増やコスト削減の圧力に直面することとなった。

一方で、サプライチェーンに組み込まれながら、高い収益を上げる中小企業も少なくない。経営者の話を聞くと、販路を限定せず広く世界に求めることや、儲からなければ取引しないという姿勢を堅持していることに気付く。

背景には、自社の技術やノウハウに対する強い自信と共に、状況変化への高い適応能力がある。

「世界一だから儲かる」というビジネスモデルを構築すべき時が来ているように思われる。    

(山人)
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ビール大手 ロシア攻勢…日経新聞6月18日10面より

2011年06月18日 13時14分24秒 | 日記
キリン モスクワで委託生産
アサヒ 10%以上の拡販狙う
 

ビール大手がロシア市場開拓に乗り出す。キリンホールディングスはモスクワ郊外に生産委託工場を確保し鮮度と品質を向上、2011年のロシアでの販売量を前年比60%増やす。アサヒビールも現地生産と日本からの輸出を両輪に10%以上の拡販を目指す。

国内需要の縮小に伴って海外事業の強化が急務になるなか、ロシアを重要市場の一つとして攻勢をかける。

キリンは従来、ロシアではオランダのハイネケンの子会社がカリーニングラード州に持つ工場に 「一番搾り」の生産を委託、販売はロシア現地企業に委託していた。

今後はロシア現地企業グループがモスクワ郊外に持つ工場に生産委託先を変更、今月から本格出荷を始めた。

6日かかっていたモスクワへの配送が即日可能になるほか、材料を麦芽1OO%にして品質や鮮度も高める。製販とも委託先を一体化することで拡販に結び付ける。

11年のロシアでの販売量を十数万ケース1ケースは小瓶24本換算)に増やす計画だ。

アサヒは08年からロシアのビール最大手バルチカに「スーパードライ」を生産委託する一方、極東地域には日本から輸出している。

サントリーホールディングスはロシア主要都市を中心に「響」「山崎」などウイスキーの輸出販売を伸ばしている。

ビールは日本から近いウラジオストク限定で、今年から実験的に「ザ・プレミアム・モルツ」の輸出販売を始めた。サッポロホールディングスはアイルランドの委託工場と日本の工場で生産したビールをロシアに供給する。
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「失われた20年」と「先進国にあるあまじき政治の今」を作って来た、見本の論説。

2011年06月18日 12時29分24秒 | 日記
編集委員 星浩   6/18、朝日4面から。

菅氏の八起目脱原発へ「虎の尾」踏み込め
 
4日に亡くなった笹森清・内閣特別顧問(元連合会長)は時折、政局についての感想を聞かせてくれた。4月、こんなやり取りをした。
 
菅直人首相と親しい笹森氏はかつて、菅氏のパーティーで「菅さんは、国政選挙や民主党の代表選で何度も敗れたけれど、転んでもすぐに起きあがる。七転び八起きという言葉があるが、菅さんはまだ四転び五起きぐらい。これからも何度か、転んで起きるでしょう」とあいさつし、会場の笑いを誘っていた。それを覚えていたので「首相就任から1年近く。今の菅氏は何回転んで起きたでしょう」と聞いてみたら、答えは「七転び七起きでしょう。最後に起き上がって、もうひとがんばりしなくては」。
 
菅首相が震災対策に「一定のメド」がついたら辞任すると表明して以来、政権は急失速。舞台を降りるのは時間の問題だろう。「最後の一起」をどうするのか。菅氏は思いを巡らせている。
  
「これまで多くの非難や中傷を受けてきたが、浜岡原発の運転停止を求めて以降の私に対する攻撃は、経験したことのない異常な激しさだ」。菅氏が最近、周辺に漏らした話だ。側近はこう解説する。
  
「浜岡の停止要請と前後して、菅首相は脱原発のエネルギー政策を打ち出すと明言した。さらに電力会社が嫌う発送電分離にも前向きだ。枝野幸男官房長官は東京電力に出資している銀行の債権放棄に触れた。一連の動きが、電力会社や財界、自民党の神経を逆なでした。原子力の既得権益グループの『虎の尾』を踏んだのかもしれない」
 
霞が関からは「今の首相官邸は被害妄想」(経済官庁の局長)といった冷ややかな反応もあるが、政権の終幕が近づく中で、菅氏の危機感は募っている。
 
はたして菅氏は脱原発の流れを一気に進めるのか、中途半端に終わってしまうか。菅氏の周辺では「思い切って脱原発を打ち出し、既得権益勢力と戦うべきだ」 (辻元清美首相補佐官)といった意見が出ている。市民運動出身の菅氏だからこそ自民党や官僚、財界が進めてきた原発推進路線を転換できるというのだ。一方で「原発問題の本格的な検討は次の政権に委ねるべきだ」という慎重論は民主党内でも根強い。
 
ここは、勝負どころだ。首相の座を去る前に、脱原発へ強いメッセージを出してはどうか。七転び八起きの「八起目」で、思い切り「虎の尾」を踏み込んでみるのも一つの決断だと思う。

*この御仁は、確か、東大出であることが売りでもある人物だと思うのだが、全く、東大のイチョウ並木が、恥ずかしいから、名乗らないでくれ、と言う様な論説。

安物のレッテル張りで頭が一杯言論人の典型…何と言う見事な論説であろうか!

彼は、管直人の退陣と共に、潔く、言論界から消えるべきだろう。
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2011/6/18…「失われた20年」と「先進国にあるあまじき政治の今」を作って来た、見本の論説。

2011年06月18日 12時29分24秒 | 日記

編集委員 星浩 2011/6/18、朝日4面から。

菅氏の八起目脱原発へ「虎の尾」踏み込め
4日に亡くなった笹森清・内閣特別顧問(元連合会長)は時折、政局についての感想を聞かせてくれた。
4月、こんなやり取りをした。
菅直人首相と親しい笹森氏はかつて、菅氏のパーティーで「菅さんは、国政選挙や民主党の代表選で何度も敗れたけれど、転んでもすぐに起きあがる。七転び八起きという言葉があるが、菅さんはまだ四転び五起きぐらい。これからも何度か、転んで起きるでしょう」とあいさつし、会場の笑いを誘っていた。
それを覚えていたので「首相就任から1年近く。今の菅氏は何回転んで起きたでしょう」と聞いてみたら、答えは「七転び七起きでしょう。最後に起き上がって、もうひとがんばりしなくては」。
菅首相が震災対策に「一定のメド」がついたら辞任すると表明して以来、政権は急失速。舞台を降りるのは時間の問題だろう。
「最後の一起」をどうするのか。
菅氏は思いを巡らせている。
「これまで多くの非難や中傷を受けてきたが、浜岡原発の運転停止を求めて以降の私に対する攻撃は、経験したことのない異常な激しさだ」。
菅氏が最近、周辺に漏らした話だ。
側近はこう解説する。
「浜岡の停止要請と前後して、菅首相は脱原発のエネルギー政策を打ち出すと明言した。さらに電力会社が嫌う発送電分離にも前向きだ。枝野幸男官房長官は東京電力に出資している銀行の債権放棄に触れた。一連の動きが、電力会社や財界、自民党の神経を逆なでした。原子力の既得権益グループの『虎の尾』を踏んだのかもしれない」
霞が関からは「今の首相官邸は被害妄想」(経済官庁の局長)といった冷ややかな反応もあるが、政権の終幕が近づく中で、菅氏の危機感は募っている。
はたして菅氏は脱原発の流れを一気に進めるのか、中途半端に終わってしまうか。
菅氏の周辺では「思い切って脱原発を打ち出し、既得権益勢力と戦うべきだ」(辻元清美首相補佐官)といった意見が出ている。
市民運動出身の菅氏だからこそ自民党や官僚、財界が進めてきた原発推進路線を転換できるというのだ。
一方で「原発問題の本格的な検討は次の政権に委ねるべきだ」という慎重論は民主党内でも根強い。
ここは、勝負どころだ。首相の座を去る前に、脱原発へ強いメッセージを出してはどうか。
七転び八起きの「八起目」で、思い切り「虎の尾」を踏み込んでみるのも一つの決断だと思う。

*この御仁は、確か、東大出であることが売りでもある人物だと思うのだが、全く、東大のイチョウ並木が、恥ずかしいから、名乗らないでくれ、と言う様な論説。

安物のレッテル張りで頭が一杯言論人の典型…何と言う見事な論説であろうか!

彼は、管直人の退陣と共に、潔く、言論界から消えるべきだろう。

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仏 国益確保へ推進堅持…日経新聞6月18日7面より

2011年06月18日 11時30分09秒 | 日記
世界原発事情3・11後を探る 輸出にらみ国際規制誘導

パリから西に約300キロの荒々しいノルマンディー海岸に面するフラマンビル原子力発電所で、円筒形の建物が姿を現しつつある。

フランスの原子力大手アレバが開発した原子炉「EPR」(欧州加圧水型炉)の国内1号機だ。2014年の稼働を目指す。

EPRは仏が威信をかけて開発した最新型。安全性が高いとされ、フィンランドや米国、中国などで建設計画があり、原発大国を担う輸出商品と位置付けられている。

■震災3日後に宣言
チェルノブイリ原発事故以降、先進国で原発離れが進んでも仏は推進の立場を堅持。原発関連雇用は約40万人に達し、関連産業が国内総生産(GDP)の約2%を占める。サルコジ大統領は東日本大震災発生3日後に「脱原発など論外だ」と原発推進を宣言した。

震災直後は多くの日本在住の仏人が国外脱出したとされたが、仏国内では二大政党が原発推進で足並みをそろえ、脱原発は政治議題にも国民的な議論にもならない。「他国に干渉されたくないという仏人の思想が背景にある」と仏外務省幹部。

独立を好み自国中心思想が強い仏国民はエネルギー政策でも独自の道を歩む。世界最先端と自負する原子力技術を強化し「エネルギーの自立を確保する」(サルコジ大統領)との主張は国民の琴線に触れる。

他方、隣国のドイツやイタリアは国家として脱原発の方針を決定。だが現実は甘くなく、原発を止めれば電力が不足し、他国から購入せざるを得ない。

仏は今後も原発を増設し、脱原発を決めた隣国に電力を輸出して稼ぐ。福島ショックの影響を受けるかにみえた原発大国はしたたかに事故を国益確保につなげている。

その戦略は外交政策にも及ぶ。今月7日、仏政府の呼び掛けでパリに集まった世界33力国の原発担当閣僚らを前に、議長国仏は国際的な原発安全の枠組み強化などを柱とした議長総括を公表。

コシウスコモリゼ・仏エコロジー相は記者会見で 「原子力安全はまだ不十分。国際協力が必要だ」などと述べた。これに先立つ仏ドービルでの主要8力国(G8)首脳会合(サミット)。

サルコジ大統領は原発安全を主要議題に設定した。国際的な原子力安全規制づくりを仏が主導する流れができつつある。

■緩すぎず厳しすぎず
仏の一連の行動について「自国に有利に国際規制を誘導する巧みな戦略」と日本の経済産業省幹部は解説する。規制が緩すぎればロシアなどの安価な原子炉にEPRが負ける。厳しすぎても途上国は原発に手が出なくなり、市場が縮小する。

EPRの輸出に最適な規制づくりが仏の最終目標という。ただ国際社会はそんな狙いを見透かしている。パリでの閣僚級会合で中国代表団の席は空席のまま。仏主導への無言の抗議とも理解されている。

一方、原発輸出で仏のライバルでもある日本。事故の当事者だけに動きにくい立場で、閣僚級会合でも「新規制に関する積極的な発言はしなかった」(経産省)。

原発事故から3ヵ月。日本をよそに国際社会ではフクシマ後を見据え、国益をかけた戦いが始まっている。(古谷茂久)
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中国南部 停電で生産滞る…日経新聞6月18日7面より

2011年06月18日 11時23分47秒 | 日記
最大800万キロワット不足 日系企業も集積

【北京=多部田俊輔】中国の広東省など日系メーカーが集積する南部で6月に最大800万キロワットの電力不足が起きる可能性が明らかになった。

当局は輪番停電や火力発電所の前倒し稼働などで大規模な地域停電を回避する方針だが、すでに広範囲で停電が発生。生産が滞るなど影響が深刻化し始めた。

中国南部の送電を独占する南方電網が公表した。降雨量不足による水力発電所の発電量低下のほか、石炭価格上昇と電力料金の抑制で火力発電所の採算が悪化して稼働率が落ちているのが主因。広東省のほか、貴州、
海南省でも電力不足が起きる見通しだという。

すでにキヤノンなど日系メーカーが集積する一部地域で週3日の輪番停電などが始まっており、対象地域や企業が広かっている。南方電網は新しい火力発電所の前倒し稼働を要請し、7~8月は電力不足を300万キロワット
に縮小したいとしている。

国家エネルギよると、5月の電力消費量は前年同月比10・8%増の3865億キロワット時。4月の同11・2%増に比べて伸び率がO・4ポイント低下した。

同局は電力卸料金の引き上げで火力発電所の採算が改善し、6月前半の発電量が前年同期比で15%増えたとしているが、発電会社側は「採算は依然として厳しい」と漏らす。中国全土では4千万キロワットが指摘されている。
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ユドヨノ大統領会見要旨…日経新聞6月18日7面より

2011年06月18日 11時15分05秒 | 日記
ユドヨノ・インドネシア大統領の会見要旨は以下の通り。 黒字化は芥川。

【震災後のエネルギー協力】
日本はインドネシアの良き友人であり、我々が大津波に被災した時も支援してくれた。

私は液化天然ガス(LNG)の輸出で支援を拡大する決断をし、今後も継続する。

拡大する輸出量は企業間の交渉で決めるものだが、私は民間企業の協力が進行するよう政策で後押しする。

…後略。
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