関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

マーサズ・ヴィニヤード島、あるいはマーサズ・ビンヤード島(並びに、歌手カーリー・サイモンの野外ソロ・ミニライブの収録場所)。

2014年10月16日 | 日記

Vineyard、つまり「ぶどう畑」と名付けられた、北米大陸東岸の島 ──。

英米系のエリート米国民たちにとっては、ある種、「こころの故郷」として奉られているようです。 新教徒が新天地を求めて大西洋の果てへと漕ぎ出し、入植の初期に開拓した小島。 今も5つの灯台を擁する、海上の要衝。 11の海水浴場を抱える、国内観光のメッカ。

19世紀前半には、鯨油資源を求めた投資ラッシュで沸き返り 世界有数の(日本の軍艦島ばりの!洋上の)捕鯨基地と化すものの、エネルギー交代でいっきに廃れたあとはリゾート開発が進みました。 今や自然環境破壊、物価高騰、貧富格差の拡大・・・など、実は、のどかに見える光景の裏で(世界の観光地に共通の)アタマの痛い諸問題が山積!!・・・しているらしいです。

── それでも、ここは「聖地」。

かつてイギリス人探検家たちが諍いなく先住部族たちに迎えられ、しかも彼らは敵対を避けるだけでなく、キリストの教えを素直に受け容れ 改宗するコトすら厭わなかった・・・という、その後の(西部開拓における)インディアン掃討劇とは無縁な、「友好的にやってきた(Come In Peace)!」という理想、あるいは大義名分が成り立っていた、という「聖地」。 それはもう あたかも、自らが選ばれた民としてその地を約束されたかの、ごとく!ですよ。 渡来した側であるヨーロッパ人が、北米大陸に「侵略者としてではなく、誰からも祝福されて国を建てるに至った」と勝手に自画自賛できる、数少ない「アメリカ礼賛妄想の棲みつく島」が、この《マーサズ・ヴィニヤード》!・・・なのです。

よって、・・・特に、胸の奥底にブリテン島系の血筋であるコトを誇る米国民ならば、このちっぽけな島に「大いなる安らぎ」を憶えぬワケがない、というコトなんでありましょう。


さて。 話は大きく飛んで、70年代の米フォーク界の売れっ子アーチストだった、カーリー・サイモン

今では、むしろ「後期活動」である 《Let The River Run ~映画『ワーキング・ガール』のテーマ》 等の自演・他演含めた提供楽曲のヒットで、聴き知る人の方が多くなってしまった?でしょうか。

そんな彼女が、各地フォークライブなどの「公然に出向いて歌う活動」を いったん締めくくる意味でビデオ収録した公演が、《Live from Martha's Vineyard》。 他ならぬ、この島の岸壁に特設ステージをしつらえての、2日限りのミニライブでした。 ヴィニヤード島は他にも、①映画『ジョーズ』の主ロケ地、②クリントン元大統領が任期中の夏季保養地に据えた場所、③ハリウッドを支えるユダヤ系要人の別荘が集まる土地・・・など様々な「顔」を持ちますが、かくいうカーリーの姐御も、後半生を通じた「子供たちと過ごすためのリフレッシュ空間」として ここを崇めていたのですね。
 
Live from Martha's Vineyard ライブの一部

このライブビデオ発売後、彼女がどんどんハリウッド映画界に楽曲起用の機会を宛がわれてゆくのも、ナニやら この『《マーサズ・ヴィニヤード》人脈』 の取り持つ「御利益(りやく)」だったのではないかなあ、と・・・四半世紀経った今、思ったりもいたします。
検索タグ:マーサズヴィンヤード,観光スポット

 

ちなみに……島内に構えた『カーリー御殿』は今や4つの寝室、5つのトイレ。庭にプールやテニスコートなんざ当然で、他に広大な"マイ公園"まで完備……と何でもアリの総面積=27エーカー(東京ドーム2個と1/3個分!?)なんですと。
<英字タグ:Carly Simon: Live from Martha's Vineyard >=了=