母の証明写真

先日、実家に帰って、母に会ったときに聞いた話です。

うちの母は、しばらく前から、パートで働いているんですが、
先月、母を雇っていた会社が、
人員削減のため、母たちに、退職を勧めたそうです。
母は、迷ったあげく、退職することに決め、
今までと同じ職種で、また、仕事を探そうと思って、
履歴書を書きました。

そうだ、履歴書に貼る写真を撮りに行かなきゃ。

そう思って、近くのスーパー内にある、
「スピード証明写真」の機械で、数枚1セットの写真を撮ることにしました。

実は、うちの母、
こうやって、証明写真を撮る（しかも1人で）のは、初めてでした。

でも、「行きゃあ、なんとかなる」という自信だけは人一倍の母。

音声の説明通りに、お金を入れ、サイズを決めました。

さて、次は・・・、と思っていたら、
「正面の円に、顔が入るように、上下左右の位置を確認してください。」
と、音声が流れました。

正面の円？・・・あぁ、確かに、画面に円が映ってる。
顔が入るように、かぁ。

次の瞬間、母は、
あの、小さめに書いてある、顔の位置を教えるための円に、
なんとか、自分の顔を収めようと、
必死で、小顔に挑戦したそうです。

しかも、この時の母は、
「椅子の高さを調節する」ということも全く頭に無く、
顔が、円の高さになるように、
半分、空気椅子状態で、
なおかつ、頬を窄ませたひょっとこ顔

母「もう～、写真撮るの、大変だったわよ～！疲れたわ～。」

そ、そうだろうね

で、仕事の方は、というと、
見事、前と同じ職種の仕事に就けたそうです～

えっと、まさか、その時の、
ひょっとこ顔の写真で、面接受けたわけじゃ・・・ないよね？