すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

生きててほしい

2008-08-18 22:12:52 | じいとんばあ
おやっさん 元気なで?
父の一学年上だという その人は
鍛え上げられた肉体を 日焼けさせて
笑っていた

子供の頃 出稼ぎから戻った父に
ぎゅって 抱きついたとき
私の腕は 背中まで回らなかった

ええ 寝たり起きたりですけど・・・
ああきっと 父も病気をしなければ
こんな風に 年を重ねたのだろう

点滴を刺す場所がないほどに
骨の姿が分かるほどに
父は痩せてしまっている
自分の皮膚をつまんでは
さみしそうに 微笑んだ

すねをかじっても 飽き足らなくて
こんなになるまで 甘えたかしら
父はいつまでも 若くて逞しい
そんな 誤解をしていたの

恩返しとか 義理はりだとか 責務とか
そんな分かりやすい言葉じゃなくて
ただ純粋に 「生きててほしい」
ただ純粋に 「ずっとず~っと」

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降りられないニャー

2008-08-17 22:08:09 | ひとりごと
 うちのくろべえはちょっとおデブである。身軽なのは猫なのでそれなりに身軽いのだが、登のはいいが降りるのにいつも苦労する。
 いつものコースは、階段から屋根に降りて屋根を伝って端まで来る。すると、屋根の隙間から雨どいを伝って屋根の下へ。そして、壁に立てかけてある板を伝って下へ降りるのだ。
 ところが体重があるので、雨どいはしなってしまう。一度は外れてしまって、キヨちゃんがテープで補強している。
 しかも、最近は屋根との境に背中をこすってしまうのだ。そして今日はついに降りられなくなり、助けを求めて鳴いているのがこの姿である。
 結局屋根から上へ飛び上がって戻ってきた。身は軽いのだけどね~~~。

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宝探し

2008-08-16 12:57:14 | うちのキヨちゃん
 うちのキヨちゃんはポケットに物を拾って入れる癖がある。決して「収集癖」ではない。歩いていて、ごみなどがあると、ポケットに入れて捨てるために運ぼうとするのだ。
 しかし、キヨちゃんはそのまま忘れてしまうことがほとんどである。それで洗濯してしまうことが多いので困るのである。
 一緒に洗濯するときはいいのだが、
 「母ちゃん畑に行って泥だらけじゃけん、別に洗う。」
と気を遣ってくれると、ポケットを確認せずに洗うので物によってはひどいことになる。 例えば一番困るのはティッシュペーパーである。それはご想像の通り、そこら中ペーパーまみれになる。とりあえず干して乾いてからふるってみるが、それだけではいかんともしがたい。丁寧に手で取った後はガムテープ(コロコロローラー)などで取るしかない。 しかし、ごくごく稀にポケットに入れた小銭を忘れて洗濯することがある。その場合はその場にはおらず、排水溝のポケットに沈んでしまうので、洗濯機の掃除の時に宝に巡り会うこともある。500円玉に出会えばものすごいラッキーである。
 まあ、そんなことはほとんどない。大抵は偉い目に合うだけなので
 「ポケット見てから洗濯しない。」
と繰り返し言う私である。  


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父ちゃん、宇宙旅行

2008-08-14 22:59:08 | ひとりごと
 今朝は5時半に父の携帯から電話があった。飛び起きて「何事」と走って部屋に向かった。すると、早くもベッドに端座している。
 「父ちゃん、おしっこよ~け出たぞ。」
見ると尿器に尿が入っていた。
 父はご存じの通り「腎不全」なので、滅多に排尿がない。しかし、稀にこうやって「おしっこ」として出ると、やはり爽快らしい。
 そして
 「歩きたい」
と言って、隣の部屋まで歩行器で移動し、そこにしばらく座った。そこまではいいのだが、さすがに早朝なので座ったまますぐに眠り込んでしまった。起こしてもしゃんとしない。不安定な格好で置いておけないので、何とかベッドに運ぶ。そして今度目覚めたとき、父はうっとりとした顔で
 「気持よかったなあ・・・。父ちゃん、宇宙へ行っとった。」
と言った。
 一瞬不安にさせる物言いだったが、体調がいいのだろうと解釈した。
 朝食は「塩キャラメル蒸しパン、牛乳100cc(コップが小さいので50くらいかと思ったが、計るときっちり入っていた)、桃を2分の1個。」しかも「おいしい」と言っていた。
 そんな調子だったので、今日は無事に訪問入浴にも入れた。スタッフが戻って
 「自分でかみそりで髭も剃ったし、調子良かったですよ。」
と報告してくれた。昼食も「そうめん」が食べられたらしい。
 仕事を終えて戻ると夜もまずまず食べられたようで、その上朝食べ残した「桃の半分」が無いと訴えた。そんなの、いつもの父の調子なら食べられないのだからキヨちゃんと私が食べてしまっている。
 「ぶどう・・・食べる?」
代わりにそう言うと
 「種、ない?」
なんて可愛いことを言う。そこで大きいぶどうなのに「たねなし」のぶどうの皮をむいて出した。3つぶ位だが食べられた。
 結構復活している。このまま順調に回復してくれるとありがたいのだが。
 復活と言えば、キヨちゃんも復活の兆し。こんな時間に
 「腹減った。でも何にもない。何かないかなあ・・・。」
とぼやいていた。こっちはほどほどに復活してくれるとありがたいのだが。(笑)

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誕生日は切なくて

2008-08-13 21:45:51 | ひとりごと
 今日は、実は私の誕生日である。さすがにもう「おめでたい」年ではないから、格別わくわくすることもないが、何にもないというのもひどく切ない。
 故淀川長治さんが
 「誕生日は自分を生んでくれた両親に感謝をする日」
と話されていたのを思いだし、実践してみた年もあったが、今年は切なさの方が勝ってしまい出来そうにない。
 毎年欠かさずお祝いをしてくれたり、メールをくれる友人がいる。その上今年は何故か今まで疎遠だった友人からもお祝いメールが来た。ありがたいことだ。私は友人の誕生日はお祝いはもちろんするけれど、きっちりその日にメールをするほどまめではないのに。
 毎年両親に「おめでとう」と言われるのも、この年ではくすぐったい。しかし、今年はふたりにすっかり忘れられている。父の体調が悪かったり、キヨちゃんが悪かったり、この夏は家族みんなバタバタだったのだから無理もない。しかし、忘れられるとそれはそれで切ないものだ。
 市内にいたころは、仕事を終えてから浴衣に着替えて街へくりだした。本場の阿波踊りを楽しみながら買い食いして、踊り終えた友人と合流。そのまま飲み会に行っていた。好きな芝居をして、好きなお酒を飲んで、仲間と過ごして。あの頃が一番「好きに」生きていたのかも知れない。
 年を重ねることが「素敵だ」と言えるような、いい生き方が出来ればいい。しかし今はどうしても言えない。こんな夜は切なさだけが募るのだ。

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黒人の競泳選手

2008-08-12 21:35:33 | ひとりごと
 連日北京オリンピックの放送にわくわくしている。いろんな国の人々。聞いたこともない国がまだまだあることに、今更ながら驚かされる。
 先日競泳を観ていたとき、アメリカのリレーのメンバーに一人黒人の選手がいた。そのことで、思い出した話がある。
 昔、スポーツ好きの友人と、あの時もオリンピックを見ていたのだったと思う。ふいに友人がこんな事を言った。
 「なあ、バスケットや陸上に黒人のアスリートが多いのに、競泳にいないの不思議じゃない?」
そう言われてみればそうだ。黒人アスリートはとても多いのに、確かに水泳では見かけなかった。
 「使う筋肉とか・・・違う?」
すると友人はこういった。
 「人種差別がまだあるかららしいよ。」
 彼女の話はこうだった。アメリカにはまだ根強い人種差別がある。黒人の立場は随分よくなって、スポーツやいろんな活躍の場が観られるけれど、今でも「同じところ」にいることをよく思わない人がいる。
 陸上や野球やバスケットはかまわなけれど、同じ水に浸かるのは嫌だ・・・なんてひどいことを考える人もいる。だから、同じプールで泳げない。アスリートが育たない。
 私はその時ひどくショックを受けたのを覚えている。事実かどうか彼女にも分からなかったが、妙に説得力のある話だったからだ。
 そして、それから黒人の競泳選手がいたかどうか定かではないが、私は今年はじめて晴れの舞台で彼を見た。それは、健闘をたたえ合って抱き合うアメリカのチームメイトだけではなく、彼がアスリートに育つ土壌が準備されたということなのだ。
 私の中にも、小さな、もしかしたら誰かにとっては大きな差別があるのだろう。その事を恥じつつ、差別が本当に根絶される日が来るといいなと思った。肩を抱き合った彼らのように、お互いを敬愛できる人類であるといいな。

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おいおいおい・・・な日

2008-08-11 20:04:45 | ひとりごと
 今日は父の通院日。今朝はお粥ではなく「やわらかいご飯」を茶碗に4割くらいと、ミルク80ccほど、いちじく一個、ハムエッグを食べた。すごいじゃないか。
 しかし、朝から飛ばしたせいか通院前に「しんどい」と訴え始める。幸い予約が遅かったので、酸素を上げてしばし休息した。
 実は昨日も調子が良く、朝から「やる気」だったので、心配してキヨちゃんに
 「目離されんよ。」
と申し送っていったのだが、案の定歩いてとなりの部屋で転倒したらしい。首にマイペットボトル、携帯電話、パルスオキシメーター全部ぶら下げていた姿は、キヨちゃん的には笑えたらしいが、その後痛みを訴えたので、笑い事ではなかった。
 それでも、腫れているようでもない。肋骨にひびでも入っていたら・・・と心配しつつ通院した。
 ドクターに最近の食欲の無かったこと、点滴をしたこと、昨日転倒して痛みがあることを伝えた。触診はしたもののレントゲンの指示はなし。
 「転んだから調子が悪いのではないですよ。夏ですからね~。体力無いですからね。」
・・・って、昨日転んだのとその前の体調不良が無関係なのは、素人でも分かるんですが。順序逆ですし。
 結局父も時間のかかる診療を嫌がったのと、ただの打ち身だろうと信じてそれ以上は言わなかった。
 昼食。父は冷やしそうめんを注文した。あっさりしているし、そうめんならのどごしも良いはず。ところが、父の食べ方がひどく遅い。噛めないし飲み込めない。てっきり体調が悪いのかと、残したそうめんを食べてびっくりした。か、固い・・・。しかも「洗い」が足りないのか団子になっている。もそもそして私でも飲み込めない。
 そうめんて、そんなに湯がくの難しいか?と言いたくなった。ただでさえ食事量が少ないのに、腹立たしかった。
 しかし、帰りに父が近所の鮎専門の店に行きたいと言うので、寄り道して鮎を分けて貰った。100グラム800円。贅沢品だが父のリクエストには代えられない。
 家に着いて、父を部屋に誘導する前にキヨちゃんが先回りして気を利かせて、寝室のエアコンを入れる。しかし、これが暖房をがんがんに入れる辺りがキヨちゃんである。
 昼食が不完全燃焼だったので、夕飯を待たずにすぐに鮎が食べたいとのことで、さっそくキヨちゃんが準備した。父のイメージでは3匹は食べられそうだったらしいが、1匹が精一杯だった。しかも、そんな時間に食べたので、夕飯は・・・当然食べられなかった。
 かみ合わない・・・そんな一日である。北島康介選手の金メダルのニュースとバドミントンの活躍が、おいおいおいな一日を元気づけてくれた。頑張れ日本!
 写真はささやかな雨に喜ぶ我が家のブルーベリーと菊の花。

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リアルタイムは忙しい・・・オリンピック

2008-08-10 21:33:54 | ひとりごと
 北京とは時差が1時間くらいだそうだ。そのためリアルタイムで競技が見られるのは有り難いが、当然同じ時間にいくつもの競技が開催されているわけで、仕事中など明らかに見られない時間はともかく、「さて、見るぞ~」という時間は、どこを見たらいいのか分からない。
 今日も女子柔道競泳の予選が同じ時間だった。しかも、まさに日本人がやりますよって時間がぶつかったのだ。そして、柔道が終わったら、男子バレーと競泳が・・・。
 テレビのリモコンを片手に、あちこち忙しく見ているのは私だけだろうか?
 「リアルタイムで見なくても、録画もあるし、勝てば何度も流すよ。」
ともっともな意見もある。どのみち、見られない時間もあるのだから、そうなのだけれど、観られる時間はリアルで観たい。それも、日本人だけ観れば満足ってわけじゃないから、益々忙しい。
 バカだよな~と思いつつ、今夜も目が離せない私である。

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不完全燃焼・・・柔道

2008-08-09 20:15:04 | ひとりごと
 谷亮子選手の「ママでも金」はならなかった。非常に残念である。10代から世界の舞台で戦って、実に13個のメダル、うち9個が金らしい。すごいことである。
 長く現役を続けているだけでもすごいことだし、結婚、出産を経験してなおかつ第一線で戦える人は、そうはいないだろう。
 そう分かっていても、やはり今回の「銅メダル」は残念だった。何より残念だったのは、試合内容である。
 メダルを決めた敗者復活戦こそ、彼女らしい「一本勝ち」であったが、それまでは「優勢勝ち」である。「優勢勝ち」が悪いとは思わない。ただ、相手に反則があったとかのポイントで、技が出し切れないままの試合運びは、勝っても負けても不完全燃焼である。
 特に準決勝。結果的に金メダルを取った選手との試合。積極的に責めていたが、お互いに組み合えず、「指導」ばかりが増えていた。そして、残り時間がわずかになってから谷選手にだけ「指導」。結局、それだけでの「負け」だった。ひどくやりきれない。
 ただ、その選手も決勝は綺麗な一本勝ちを決めてくれたし、谷選手もそうだったので、少し心は軽くなった。
 柔道がJUDOになっただけでも、かなり違和感がある。ファンの我が儘なのだけれど、私は心と技の美しい柔道が見たい。きっと「やわらちゃん」の目指しているところもそうだと思うので、誰より悔しいのは彼女だろう。
 「おめでとう」とコメントするのは返って失礼な気がするので、「お疲れさま」とだけ書いてみる。

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オリンピックと夕立と

2008-08-09 00:08:06 | ひとりごと
 ここ3日、待ちに待った雨が降った。夕立なので結構降ったように思うのだが、そこはそれまでの渇水が響いて、思ったほどの恩恵は無かった。畑ですらちょっと下の土はまだ真っ白である。ブルーベリーがたわわに実ったまま、木でドライフルーツのようになったのは今年が初めてだ。
 とはいえ、本当にありがたかった。はじめて降った日は、飽きもせずに庭先で雨を見ていた。風が吹いて木がうねり、まるで身体をのけぞらせて
 「ここにも頂戴」
と木々が言っているようだった。私ごときがこうなのだから、農家の人はもっと嬉しいだろうか。いや、この雨では「焼け石に水」なのでまだ喜んではいられないだろう。
 キヨちゃんが
 「夕立ついたら3日は続く」
と言っていたが、本当にそうだった。量はともかく夕立はしっかり3日続いた。欲を言ってはいけないのかもしれないが、もっと欲しいな。
 夕立にうきうきしているうちに、オリンピックが始まった。色々問題の多い大会ではあるが、私個人は楽しみにしていたので無事に開幕してうれしい。選手のみなさんには大いに活躍して欲しいと思う。
 ところで、バレーが現地時間の22時ってどういうスケジュールなのだろう?と親友と首を傾げた。事情をご存じの方、います???

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