「地震が起きませんように、火事になりませんように、世界が平和でありますように」
毎日この言葉を仏壇に10回唱えるのが僕の日課だ。
でも小さな声でお願いするので、お母さんやお父さんは僕が何を拝んでいるのか知らない。
さて、明日はみんなで海水浴に行く。
「津波が襲ってきませんように」
今日は、仏様にお願いすることが1つ増えた。拝んでる途中、今何回唱えたのか判らなくなる。
今6回目!
勝手に決めて、後を続ける。
昨日、テレビで津波の事をやっていた。
「怖いね~」と僕
「そうだな」とお父さん。
「あさって地震が起きて、津波があったらどうしよう?逃げられる?」
「じゃあ行くのやめて家にいるか?」
「それは嫌だ~」
お父さんは笑って「家にいるのが一番安全だ」
「でも火事が起きたらどうするの?」
「お父さんもお母さんもいるから大丈夫だよ」
「そうかな~」
テレビで見た感じではそうは思えない。安全な場所なんてあるのかな?
「そういう時はね、仏様にお願いするんだよ」
今度はおばあちゃん
「やってるよ」
「へえ偉いね、力」とお母さん。
「なら大丈夫だ。おじいちゃんが守ってくれる」おばあちゃん
「うん」
その日の夜
僕はタオルケットを被って眠ろうとする。
目をつぶる。
暑いので手足を布団から出そうとする。
…ダメダメ!手足を引っ込める。顔以外そとに出さない。
だって出してたらそこをドラキュラに噛まれて血を吸われる。
汗だくになりながら、僕はいつしか眠りに落ちた。
その時、頭を噛まれる事はいっさい考えなかった。。。
明日は海。楽しみだ。
「…津波にあいませんように!」
僕は仏様に10回お願いする。
「そんなに怖いの。行くの止めにしようか、本当に?」お母さん
「ううん、もう大丈夫、だって神様にお願いしたもん!」
「神様?」
「あっ仏様かな、ご先祖様?…とにかく10回も祈ったんだから大丈夫!」
その時の僕には、怖いものなんか何にも無かったんだ。
みんなは心配していたけど、本当だよ。
文章塾投稿作品『祈るチカラ』
毎日この言葉を仏壇に10回唱えるのが僕の日課だ。
でも小さな声でお願いするので、お母さんやお父さんは僕が何を拝んでいるのか知らない。
さて、明日はみんなで海水浴に行く。
「津波が襲ってきませんように」
今日は、仏様にお願いすることが1つ増えた。拝んでる途中、今何回唱えたのか判らなくなる。
今6回目!
勝手に決めて、後を続ける。
昨日、テレビで津波の事をやっていた。
「怖いね~」と僕
「そうだな」とお父さん。
「あさって地震が起きて、津波があったらどうしよう?逃げられる?」
「じゃあ行くのやめて家にいるか?」
「それは嫌だ~」
お父さんは笑って「家にいるのが一番安全だ」
「でも火事が起きたらどうするの?」
「お父さんもお母さんもいるから大丈夫だよ」
「そうかな~」
テレビで見た感じではそうは思えない。安全な場所なんてあるのかな?
「そういう時はね、仏様にお願いするんだよ」
今度はおばあちゃん
「やってるよ」
「へえ偉いね、力」とお母さん。
「なら大丈夫だ。おじいちゃんが守ってくれる」おばあちゃん
「うん」
その日の夜
僕はタオルケットを被って眠ろうとする。
目をつぶる。
暑いので手足を布団から出そうとする。
…ダメダメ!手足を引っ込める。顔以外そとに出さない。
だって出してたらそこをドラキュラに噛まれて血を吸われる。
汗だくになりながら、僕はいつしか眠りに落ちた。
その時、頭を噛まれる事はいっさい考えなかった。。。
明日は海。楽しみだ。
「…津波にあいませんように!」
僕は仏様に10回お願いする。
「そんなに怖いの。行くの止めにしようか、本当に?」お母さん
「ううん、もう大丈夫、だって神様にお願いしたもん!」
「神様?」
「あっ仏様かな、ご先祖様?…とにかく10回も祈ったんだから大丈夫!」
その時の僕には、怖いものなんか何にも無かったんだ。
みんなは心配していたけど、本当だよ。
文章塾投稿作品『祈るチカラ』