トゥーサ・ヴァッキーノさん『プレゼント』(『ボッコちゃん』より)
haru123fuさん『トゥーサ・ヴァッキーノさんの「プレゼント」のつづき』
つとむューさん『続きの続きのプレゼント』
の続きです。
今日はクリスマス。一体何年ぶりだろう? ショウタの経営するホテルでささやかなパーティーを開いている。
ノボル、アツシ、ショウタ、メグちゃん、ミツコちゃん、ユミちゃん……小学校からのメンバーが揃った。
本日の主役はまだ登場していない。今年二度目の晴れ舞台に、もしかしたら裏で緊張しているのかもしれないな。
「結婚おめでとう!」
主役の登場に、全員が手に持ったクラッカーを鳴らす。拍手で迎える。
カトーは新郎の手を握りながら、幸せそうな笑顔で応えた。
「良かった。みんな幸せになって」
看護士の方のカトーさんが、僕の隣で呟いた。続けて僕に向かって言う。
「あなたもですよ」
「そうですね。ありがとう。カトーさんのお陰です」
「どっちの?」
「あなたに決まってるじゃないですか……いや、違うか。妹さんも含めて、みんなのお陰かな」
「その通りですね」
みなで、山盛り出てきたショウタんとこの唐揚げスペシャルをパクついていると、ミツコちゃんがピアノの演奏を始めた。
あ、この曲……
「さっき聞いたんだけど、カトーさん……あ、もう苗字違うか……彼女の、思い出の曲なんだって」
「ふうん」
僕は、久し振りに、手に持った「オルゴール」のねじを巻く。
すると……人も、未来も、ちゃんと目の前に広がっている気がした。
そしてミツコちゃんの演奏は、相変わらず抜群に上手だった。
haru123fuさん『トゥーサ・ヴァッキーノさんの「プレゼント」のつづき』
つとむューさん『続きの続きのプレゼント』
の続きです。
今日はクリスマス。一体何年ぶりだろう? ショウタの経営するホテルでささやかなパーティーを開いている。
ノボル、アツシ、ショウタ、メグちゃん、ミツコちゃん、ユミちゃん……小学校からのメンバーが揃った。
本日の主役はまだ登場していない。今年二度目の晴れ舞台に、もしかしたら裏で緊張しているのかもしれないな。
「結婚おめでとう!」
主役の登場に、全員が手に持ったクラッカーを鳴らす。拍手で迎える。
カトーは新郎の手を握りながら、幸せそうな笑顔で応えた。
「良かった。みんな幸せになって」
看護士の方のカトーさんが、僕の隣で呟いた。続けて僕に向かって言う。
「あなたもですよ」
「そうですね。ありがとう。カトーさんのお陰です」
「どっちの?」
「あなたに決まってるじゃないですか……いや、違うか。妹さんも含めて、みんなのお陰かな」
「その通りですね」
みなで、山盛り出てきたショウタんとこの唐揚げスペシャルをパクついていると、ミツコちゃんがピアノの演奏を始めた。
あ、この曲……
「さっき聞いたんだけど、カトーさん……あ、もう苗字違うか……彼女の、思い出の曲なんだって」
「ふうん」
僕は、久し振りに、手に持った「オルゴール」のねじを巻く。
すると……人も、未来も、ちゃんと目の前に広がっている気がした。
そしてミツコちゃんの演奏は、相変わらず抜群に上手だった。