おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
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サキシュ・クラウド SUKYSH CLOUD "the village suns fall" #12~その2

2011年09月22日 22時19分46秒 | SUKYSH CLOUD
前回からの続き


 皆の心に一瞬、この先への不安などの思いが浮かぶ
 間
 キロが溜め息とともに、思わず呟く

キロ「だいじょぶかな」

 ライタ、思わず突っ込む

ライタ「君がそんなこと言うなよ!」
キロ「あっ、ごめんなさい」
バルシア「まあライタ君、今のキロちゃんは不安で一杯よ
理解してあげなさいな」
ボイスカ「不安と言えば」

 ライタは師匠の発言を遮り

ライタ「不安って言えば、お祖父ちゃんの事はどうするんだ?」
キロ「あ……それには考えがあります」
バルシア「そう言ってたわよね」
ボイスカ「どう」

 ライタ再び遮り

ライタ「どうするの?」
キロ「えっと……お祖父ちゃんの病気には特効薬が存在すると、
母から教わった覚えがあります」
バルシア「そんなのがあるんだ?」

 ボイスカはどことなくむくれている(話は聞いている)

ライタ「なんでそれを今までやんなかったのさ」
バルシア「当然実現がむつかしいんでしょ?」
キロ「はい、その特効薬を作るには、ゴウリの実が一万個必要だとか
さらに私も母も、薬の調合のやり方を知りませんでした」
ライタ「今はわかるんでしょ?」
キロ「言葉のアヤです。今もわかりません」
バルシア「えーっ!」
ライタ「それじゃあ」
ボイスカ「五里霧中じゃ」

 ライタ、スキを見せたことに焦る

ライタ「あっそうそう五里霧中じゃ」
キロ「でも全く打つ手がない訳ではないんです
ゴウリの実はこの村の特産品。しかも魔法の力を持った実です
どこかにヒントになる資料があってもおかしくはない
私はそう考えます」
バルシア「じゃあどうする?
この家の蔵から何から、オールスキャンする?」
キロ「いえ、この家の中には有りませんでした
母が存命の頃に、二人でくまなく探し尽くしましたから」
ライタ「話が見えないなー
俺たちゃ一体どうすりゃいいんだよ」
ボイスカ「この村で、一番多くの書物が集まっている場所は?」
キロ「はい、それは教会です」
バルシア「わーお♪」
ライタ「なるほど」

 ここで話はいったん休止
 コップを口につけ、水分補給のお時間
 くつろいで下さいませ

ボイスカ「で?」
三人「?」
ボイスカ「それで?」
三人「ん?」
ボイスカ「一万個」

 ライタは勢いよく立ち上がり

ライタ「そうだよ、ゴウリの実を一万個って、一体何処にあるんだよ!!?」
バルシア「地面に落ちたのは、
アレグラントの奴らが全部かっさらってるしね」
ライタ「落ちる前のを捕獲する!」
ボイスカ「アレグラントはゴウリの実をどこに貯めてるんじゃ」
ライタ「あら」
キロ「はい、それは教会です」

 皆、背もたれに寄っ掛かるなどしつつ力を抜く
 溜め息なんぞも出る

ライタ「ようやく話が繋がったな」
バルシア「これでわかった。私たちの目標」
キロ「村の!」
全員『教会に向かおう!!』

 全員立ち上がり、魂に力が入る
 そこに

【SE ドアをノックする音】

キロ「はあい
皆さんちょっとくつろいでいて下さい
戻ったら食器片付けますね」

 キロは玄関に移動

【照明変化】

 ライタは本当にくつろいで横になろうとする
 ボイスカがライタをど突き、結局三人で食器イス等を片付ける【場転】