長年会社に勤めてると誰もが役職につき責任あるポストを任せら
れる、そしてあの人は会社の生き字引みたいな人などと評判がた
つと本人は悪い気はしないものである。
なかには今の会社があるのは自分がいるからだと勘違いし豪語す
る人もいる、その傾向は出世した人ほど強くなる、しかし定年退
職を迎えると、その翌日からはもはや出勤はなくなる、仕事をし
なくてもいい。
周囲からは悠々自適ですねと言われるが本人にしてみれば解放感
はあるものの喪失感も大きい、そして自分がいなくても会社は何
も問題がないことに早い時期に気づくもので誰が抜けても代わり
がいるのが会社である。
定年退職したら無職、いくら出世して偉くなった人でも無職、サ
ラリーマンなら多かれ少なかれ誰もが味わう定年退職当初の解放
感と喪失感、いわゆるサラリーマンが悲哀を感じる時である。