「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

刑事になって1年経ったテキサスが遭遇する恐怖の復讐

2014-08-15 02:05:28 | ビバ!チバテレビ
本日のチバテレ・テキサス編は、テキサス編としては最終回になる、

第167話 50.09.26 死ぬな!テキサス (テキサス・ボス

ゲスト:尾藤イサオ
 黒部進
 三戸部スエ
 鍋谷孝喜 小林伊津子 五月晴子 だるま二郎 椎谷建治 大井文子 矢野豊 西山健二 黒田英彦 雨宮久美子

脚本:長野洋
監督:竹林進

テキサスが一係に配属になってから1年が経過、むやみに突っ走る最初のころの暴れん坊ぶりは時折顔をのぞかせるものの、かなり刑事らしくなったとボスは考えていた。しかし、かつて殉職したマカロニやジーパンはそんな時期に些細な事から一命を落としていることから、それが気になってはいた頃・・・
テキサスは路上で靴を磨いてもらっているとき、ひったくり現行犯を目撃、ひったくり犯が車を奪ってなおも逃走、テキサスも警らのパトカーに乗り込み追跡を続行したが、犯人は必死になって逃げようとテキサスのパトカーに車ごと向かってきてぶつかり合いになり、その挙句に犯人の車は横転し炎上、死亡してしまう。
ひったくり犯がなぜそこまで必死になって逃げたのか?謎が残った。
その後、靴磨きのおばさんに代金を払うため最初の現場に戻ったがおばさんは既に帰宅して、翌日また訪れるとおばさんに様子がおかしい。その最中、何者かにライフルで狙撃され、テキサスは逃れたものの、おばさんは撃たれ重傷を負う。
どうやら犯人は、テキサスとおばさんを同時に「消そう」としていたらしい。さらにその二人が共通するものとして真っ先に考えられたのが例のひったくりだった。さらにおばさんも狙われたということはおばさんが何か犯人に通じるものを掴んでいた可能性があった。
おばさんの入院する病院でおばさんの娘が持っていたペンダントに目を付けたゴリさんは、狙撃に使われた盗難銃の持ち主を洗ううちに同じようなペンダントを持った黒木礼二という男を発見、礼二のアパートに赴くゴリさんと殿下は礼二の逆襲にあい殿下が撃たれてしまう。
一連の事件に重い責任を感じたテキサスは、自分を付け狙っているであろう礼二を誘い出すための囮としてテンガロンハットを被り街を歩く、果たして深夜、礼二は奇襲をかけてきたが、テキサスはひるまず礼二を追い詰め逮捕する。
礼二を取り調べた結果、死んだのは礼二の弟で、銀行強盗の下調べでひったくりを計画した結果の出来事であり、弟の復讐にテキサスを狙ったのだという。
事件解決、殿下を見舞って安心感からか病院で寝込んでしまったテキサスは早朝になって引き上げた。
その殿下に一係から一報が・・・・。

一部では太陽の「死ぬ死ぬ詐欺」といわれる発端である作品なわけですが、ファンの助命嘆願で実現した「延命処置」でテキサスは歴代新人刑事初の「先輩刑事」としての位置を獲得するわけですが、当の演じる勝野さんはこの延長にかんしてはあまり快く思っておられなかったようで・・・(^_^;)。確かにゴールが見えていたのに、それがまた伸びたら・・・。
話を作品に戻しますが、この作品、殉職編じゃないからと言って、手を抜いて作っているわけではなく、もしかするとプロットは殉職編として作られたと思われるものがあり、さらにはマカロニ殉職編のリメイク的な部分も垣間見られる為、かなりいろいろな要素が組み入れられた感じもあります。テキサスを死の恐怖が襲うのもかなりの迫力、そこに駆け付けるボスまでも今回は被弾しますが、裕次郎さんのアクションにはいつも惚れ惚れしてしまいます・・・あの撃たれて吹っ飛ぶ様は現代のアクションのようにスマートではないものの言い知れない魅力を感じますし、そのままヌッと起き上がる姿は犯人側からすれば確かに恐怖でもあり、テキサスの渾身の叫びと共に、語り草になるほどの名シーンが今作では繰り広げられます。
ゲストには尾藤イサオさんに黒部進さん。特に黒部さんは非情に復讐に燃えるもののボスの迫力にひるむ「長兄」を熱演します。
クライマックスからラストは目を離せない部分で、これまで盛り上がっていた「テキサス編」の頂点に達した感がある熱のこもった世界が繰り広げられます。

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経験を積んだ刑事だからこそ味わう恐怖をラガーが身をもって体験

2014-08-15 01:38:21 | 日テレプラス日誌
本日の日テレプラス・マイコン登場編は、

第655話 60.07.05 左ききのラガー (ラガー)

ゲスト:大村波彦
 須永慶 東丘出陽
 兼田晴臣 長谷川里佳 谷口真一 加地健太郎 山中康司 菅野勝浩 阿部渡 宇佐美彩 竹内康裕 岸本功

脚本:古内一成
監督:鈴木一平

ラガーが骨肉腫で入院中に知り合って仲良くなっていた少年・圭太が、ラガーと同じ骨肉腫で右手を切断することになったのだが、圭太は施術を嫌がり、困った父親がラガーに説得してくれと頼んできた。
それを受けて、左手でいろいろな事ができると説得するラガーに圭太は左手での射撃で5発中2発命中したら手術を受けると答え、ラガーは戸惑いながらも5日後にはやってみせると請け合った。
翌朝からラガーの早朝射撃練習が始まり、左手でも何とか的を撃ち抜ける感触を掴んだ。
そんな矢先、ライフルを持った男による街頭での無差別乱射事件が発生し、ラガーは射撃練習どころではなくなり、捜査に忙殺されることになる。
似顔絵などをもとにした捜査の結果、犯人は関口という若いビル管理会社の派遣する守衛であった。
仕事ぶりは真面目で、両親を交通事故で亡くし、妹・弘美の面倒を親代わりになってみているような男で、非行歴の無い苦労人で、犯行動機がまるでわからない。
とにかく関口を追うラガーたちは、兄が犯人であることをまるで冗談にしか思っていない弘美をマークするが、関口はそのラガーたちの目の前でいきなり弘美を射殺し、ラガーを呆然とさせ逃走してしまう。
この訳の分からない犯行に次第にラガーは恐怖を感じ始めて、それを何とか覆い隠そうと懸命になるのであるが、とうとうラガーは一人で関口と対峙し、関口の執拗なまでの射撃に怯み、さらには左肩を撃たれてしまう・・・・。

ラガー殉職編の撮影終了、殉職シーンも公開された時期で、いよいよラガーとの惜別が現実のものとして話題になっていた時期のラガー存命最後の主演作は、セオリー通り危機編になっています。その危機もラガーと同じ骨肉腫を患って結局手を切断しなけらばならなくなった野球好きの少年を絡め、刑事として成長したラガーを、動機の不明な無差別乱射犯人に対しての言い知れない恐怖に慄く様で逆に表現して、その葛藤を描くというかなり難しい内容になっています。太陽としても結構異質な事件でありながらも、それに恐怖を抱えて立ち向かうというのは、当時のラガーをかなり上手く表現しているもので、ラガー主演編の中では屈指の名作だと私は思います。
こういう事件のドラマでの描かれ方はどちらかというとドライな方向へ向かうのですが、ラガーの恐怖が観ているこっちにもシンクロしてくるような感覚が味わえるのではないかと・・・山さんのさりげないアドヴァイスとかも良いですしね。
後期ラガーはなにかと体型ネタが付きまとってしまいますが、それもラガーを新人刑事から脱皮したキャラと踏まえれば、キャラの広がりの中で十分消化できる部分ですし、更にそれが魅力になっていたわけですが、如何せん後期ラガーの主演作が少なすぎたのは返す返す残念でなりません。それを痛感したのが本作と「号泣」でした。
賛否はあるとは思いますが、個人的には最低でもまだ1年、ラガーの活躍を観てみたかったです。

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